黒木亮のレビュー一覧
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ネタバレどのカテゴリに入れるか悩んだ末、「成功法則」に分類した。
私と味の素は案外交流は短い。母親は調理によく使っていたが、私はほとんど使わず。この数年、料理研究家のリュウジ氏のyoutube動画を見るようになってから。氏のレシピには味の素がよく登場する。ここで味の素を入れると美味しくなる、という単純な事実を再認識することになる。
さて、その味の素がどのように世界を席巻したのか。それぞれの国で売り方や商品開発のやり方が変わる。
そもそも全く手がかりのない国でセールスマンや総務担当者を雇い、会社組織を立ち上げるのである。本書に出てくる事例だと、1970年代に開拓したフィリピンなど当時はイン -
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『マネーモンスター』 黒木 亮 著
これは面白いです! 真山仁氏の「ハゲタカ」シリーズは通読しましたが、黒木亮氏の「カラ売り」シリーズは初めてで引き込まれました。
パンゲアというカラ売り屋の活動を、「ミスター液晶(液晶バックライト)」「水素トラック革命(水素自動車)」「地銀の狼(ス〇ガ銀行)」の三本立てで描いています。それぞれ独立しており、短編としても読めますが、前者2作は、かつて携わった業務内容であり、また最後は最近話題になった「ス〇ガ銀行」の話でもあり、いずれも一気読みコースでした。
「VIVANT」でもカラ売りは取り扱われていましたが、何となく悪者イメージ。しかし、こちらのカ -
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暗号資産、なんとも夢がある話ではないか。私も今年の春頃からCoincheckにお世話になっている。ブロックチェーン、ハードフォーク、トークン、マイニング…なかなか私の頭では理解が不十分なところはあるが、興味は尽きない。
この本、3編ともだが金額が莫大過ぎてピンとこない。でも実際この規模で動いているのなら私の投資なんぞ微塵の影響もないんだろう。金が金を生むって言葉通り、ある一定の資産を作るとビクトリーロードに乗る権利が発生する。そしてその中でも一握りの人間だけが億り人になる。
失敗例もよく聞く。いかにして人間の欲を制御できるかがキーか。あー、本のレビューじゃなくなってるな。本の方は、メインの -
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(上下巻合わせてのレビューです。)
骨太小説。
こういう小説は、読む前に少しためらいがありますが、
いざ読んでみると面白すぎてあっという間に読んでしまいました。
この小説は、格付け会社を中心に日本の(そして世界の)マーケットの歴史をざっと振り返ることができる本。
それが小説になっているのだから、いわゆる経済系の本より数段読みやすい構成になっています。
(一部、本名をぼかしてあります。)
ちょうど、山一證券破綻のドラマを見ていたので、
色々な方向から日本経済を見るきっかけになりました。
今、ちょうど高い理想(社会を)と
こんなに面白い小説なら、もっと早くに読んでおくべきでした。 -
Posted by ブクログ
山一証券の破綻、エンロン事件、リーマンショックなどの現実に起きた事件を、格付け会社の目線で描いた、事実に基づいた物語。
「依頼格付け」と「勝手格付け」、発行体の信用力が国の信用力にキャップされてしまう「カントリーシーリング」、MBSやCDOなどの証券化商品など、分かりやすく説明されているので知識がつきます。
そして、臨場感ある格付け委員会の描写、なるべく低利で資金調達したい発行体と、なるべく高利で金を貸したい投資銀行、その間に立たされる格付け会社の立場、格下げをすると発行体から容赦なく非難される、他の格付け会社よりも高い格付けをすると営業上有利になる投資家を無視した格付け会社の利益相反な行動原 -
Posted by ブクログ
(上下巻合わせてのレビューです。)
骨太小説。
こういう小説は、読む前に少しためらいがありますが、
いざ読んでみると面白すぎてあっという間に読んでしまいました。
この小説は、格付け会社を中心に日本の(そして世界の)マーケットの歴史をざっと振り返ることができる本。
それが小説になっているのだから、いわゆる経済系の本より数段読みやすい構成になっています。
(一部、本名をぼかしてあります。)
ちょうど、山一證券破綻のドラマを見ていたので、
色々な方向から日本経済を見るきっかけになりました。
今、ちょうど高い理想(社会を)と
こんなに面白い小説なら、もっと早くに読んでおくべきでした。