あらすじ
「格付け」の評価を巡り、単なる意見の表明に過ぎないとする格付会社と、それに反発する金融機関との間に軋轢が生じつつあったバブル期の日本。若き銀行マン・乾慎介、生保社員・沢野寛司、格付会社アナリスト・水野良子らそれぞれの波乱に満ちた生きざまを通して、日本を揺るがした金融危機の実相と格付会社の興亡を迫真の筆致で描く話題作!
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Posted by ブクログ
安定の黒木亮。
投資銀行に限らず格付機関を舞台にしてと面白い。
(マネー戦争の本質は変わらないし、プレイヤーが変わっただけで舞台は一緒だからというのもありますが)
Posted by ブクログ
(上下巻合わせてのレビューです。)
骨太小説。
こういう小説は、読む前に少しためらいがありますが、
いざ読んでみると面白すぎてあっという間に読んでしまいました。
この小説は、格付け会社を中心に日本の(そして世界の)マーケットの歴史をざっと振り返ることができる本。
それが小説になっているのだから、いわゆる経済系の本より数段読みやすい構成になっています。
(一部、本名をぼかしてあります。)
ちょうど、山一證券破綻のドラマを見ていたので、
色々な方向から日本経済を見るきっかけになりました。
今、ちょうど高い理想(社会を)と
こんなに面白い小説なら、もっと早くに読んでおくべきでした。
Posted by ブクログ
格付け会社からみた金融市場を描いた作品。
そんなに格付けを鵜呑みにする人っているんか?
レポートに記載されているとおり、アナリストの一意見にすぎないのだけどね。
個人的には好きな作品。
Posted by ブクログ
再読。ここ30年くらいの国際金融の出来事がいっぱい。どこまで真実かわからないけど、格付会社という特殊な会社の様子が興味深い。職人だけど専門バカでは務まらない世の中とリンクした仕事。おもしろかった。
Posted by ブクログ
面白い!山一証券の廃業とか、事実は知ってても中身は何も知らなかったが、格付機関の興亡を通して分かりやすく解説してくれる!やや難しい専門用語はあるけど、金融を全く知らない私でも読めたので大丈夫。おすすめです。
Posted by ブクログ
金融小説の中でも、格付け会社に焦点を充てたもの。自分でも金融商品を買うことはあるが、そのときに参考にする情報の一つが格付け会社である。公正な立場で企業を見るべき格付け会社の暴走が与えた社会への影響がドラマとなっている。
Posted by ブクログ
バブルからバブル崩壊へ。
格付け会社のことはもとより、日本経済がどっち向いてたなんか考えもしてなかった。
のほほんとした大学生だったな。反省。
勉強になるわー。
Posted by ブクログ
格付け会社も株式会社として上場している以上、株主のために業績の向上を求められる。
そもそも格付け会社が市場に上場していることがナンセンスだと思った。
Posted by ブクログ
本書(上巻)は、1984年から1998年までの金融経済を振り返るには良い本だと思う。
自分は1992年に社会人になっており、
また1996年から本書に出てくるような仕事に携わり始めたので、
とても当時を懐かしく読めた。
今の人たちには、1997年-1998年の金融危機時に
どのようなことがあったのか、ざっと知ることができると思う。
ただし、小説としては面白いかといえば、上巻については疑問であった。