せきしろのレビュー一覧

  • 逡巡

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    オチが絶妙。
    悲しげなお話やワケアリなお話も入っているけれど、どれも味わい深くて、さらにニヤリ、あるいはププっと笑ってしまうものばかりです。
    2,3ページくらいの短いものが中心なので、電車に乗っていても面白すぎてウッカリ駅を乗り過ごす、という危険の少ない本でもあります♪

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    2012年04月02日
  • 逡巡

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    鋭い観察眼と、繊細な描写でせっせと組み立てた舞台を、ギャグでひっくり返す台無しの美学。

    短編を束ねる章のタイトルも、「野球チームを作りたいがあと八人足りない」といった、それだけでイメージがふくらみ、文学の威厳がしぼんで行くものになっている。

    ここまで心情や風景の描写が優れていると、もはや、文学とコントをどう区別したらいいのか分からない。

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    2012年01月26日
  • たとえる技術

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    又吉(直樹)くんが超絶に好き。
    その文脈で知った文筆家、せきしろさん。
    タイトルには良い意味で裏切られて、まったく実用的ではないのだけど、
    筆者の幅広い例え技術にじわじわ笑えます。

    西加奈子、又吉直樹という芥川・直木賞と仲良い理由が
    ほんの少しわかったような引き出しの多さ。
    こういうゆるい引き出し、好きです。
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    《ニヤついてしまったたとえ》
    ▼三角
    ・夜食で握ってくれたおにぎりのように三角
    ・白川郷のように三角

    ▼違う
    ・若貴兄弟それぞれの人生のように違う
    ・マナカナそれぞれの人生のように違う

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    2025年08月11日
  • バスは北を進む

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    自由律俳句と短編エッセイ集。北海道の寒さと哀愁を感じる日常風景が相まって感傷的な気分にさせてくれる一冊。
    物の見方や執着心、後悔するポイントが独特過ぎて共感することは難しい部分が多々あったが小さな事を悩み抜く神経症的な所は共感できて楽しく読めた。

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    2025年07月30日
  • たとえる技術

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    「たとえる」といいことがあるような気がしてくる1冊。
    はじめは、たとえに関するノウハウっぽいことが、真面目な風にまとめられていますが、長くは続かず、その後はただ縦横無尽にたとえまくる構成でした。

    気軽に読めてたまに吹き出す、何回も読んでも楽しめそうな本です。
    それにしても、その視点があったか!な発想に驚く&ニヤニヤでした。

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    2025年03月21日
  • たとえる技術

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    表現力はたとえである
    ユーモアに直結する

    想像力を掻き立てろ
    パターン学習で、あなたは天才になれる

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    2025年03月12日
  • 蕎麦湯が来ない

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    ネタバレ

    又吉が好きで、最初又吉の部分だけ読んで、読み終えてやっぱ又吉好きだなって思った。
    つぎにせきしろさんの部分だけ読んだ。せきしろさんて初めて知ったのですが、すごく周りの目を気にする人なんだなって。自分もそういうタイプではあるけど、突き抜けたひとだなって。あと、知らない街のビジネスホテルが好きとか、そういうの真似したいなって思った。
    おもしろかったです。

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    2024年06月24日
  • たとえる技術

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    何で手にしたのか覚えてないが、タイトルからしてビジネス書や自己啓発のような薄っぺらい本を想像していた。
    だが読んでみると良い意味での薄っぺらさというかユーモアがあった。
    それこそ人は話すときや文章を書くときに比喩を使ってなにかに例えてわかりやすく物事を表現するが、その例えって大体の場合誰かが使っていたり聞き馴染みのある表現が多い。はっきり言って手垢に塗れていて新鮮な例えに触れることって滅多にない。
    本書はそんな例えの新鮮さを新しい例えを使って引き出すのではなく、既存の例えにプラスαを付き足すことで新鮮さを引き出している。
    なかなか耳にすることはないが、言われれば理解できる例えが多く出てくる。

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    2024年01月10日
  • 放哉の本を読まずに孤独

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    ぼーっと景色を見ている感覚になった。
    その感覚が僕を心地良くさせてくれた。
    色々と情報過多な私にはこの感覚が最適だ、と言ったら筆者には失礼な気がした。

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    2024年01月03日
  • 偶然短歌

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    この作品では引用元はすべてWikipediaだが、街の注意書きとか何気ない文言にも偶然短歌が紛れてるんだろうな。これを読んでしばらくは文章を七五調で読んでしまうようになった。

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    2022年10月19日
  • 蕎麦湯が来ない

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    青春、懐かしい風景が思い出される。
    くだらなくもシュールであり、感動もある自由律俳句集


    「お通しがえびあげせんべいだった」が結構好き。

    あなたにとってのただのお通しは、誰かにとっての修練の蓄積かもしれませんよ。それでも私を残しますか?

    作った側のことも考えられる感性が素晴らしい。気にしすぎだろうとも思うが。

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    2022年04月23日
  • その落とし物は誰かの形見かもしれない

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    道に落ちている謎の物から想像を膨らませてストーリーを作るWeb連載が書籍化。妄想というよりは思考の脱線と表現した方が近いか。どんだけくだらないこと考えてるんだwと思う一方で「おもしろきこともなき世おもしろく」を体現している。個人的には「一番欲しい能力を考えて、新しい店がオープンした時に前に何があったかすぐ思い出せる能力にすることにした」が好きでした。

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    2021年05月09日
  • 蕎麦湯が来ない

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    文筆家のせきしろさんと
    芸人で芥川賞作家の又吉直樹さんによる
    エッセイ&自由律俳句の本。

    自意識過剰なおふたりの爆笑エッセイには大笑いして楽しめた。
    せきしろさんのお父さんとの思い出話はうるっとしたり。自意識過剰話はまるで、自分の事かと思わせるテクニックは太宰作品を思い出させるようだった。

    又吉さんの自意識過剰はせきしろさんと違って、独特の又吉ワールドが広がっている。

    若かりし頃の平成ノブシコブシの吉村さんとのエピソードもあり。

    自由律俳句ゾーンはパラパラと何も考えずに読めて、くすっと笑える。

    私のベスト・オブ・自由律俳句は、又吉さんの
    【手拍子されると狂う】





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    2021年03月13日
  • 蕎麦湯が来ない

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    せきしろと又吉直樹の自由律俳句とエッセイ集。
    切なさと哀愁が漂う自由律俳句は秀逸だった。シリーズ3部目てあるがどんどん面白くなっていく。
    2人の日常を切り取る独特の感性は読者に癒しを与えるだろう。
    ページ数の割には一句に1ページを割いている為すぐに読めてしまう。差し写真もなかなか風情があり良かった。

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    2020年12月21日
  • 蕎麦湯が来ない

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    このシリーズ、ほんと好き。
    面白いだけじゃない、切なさとか儚さとか懐かしさとか、たくさんある。
    俳句から広がる想像に耽るのがいい。あまり忙しくないときに読みたい本だ。

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    2020年12月06日
  • 蕎麦湯が来ない

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    あまりのワードセンスに「天才か?」と度々思ってしまう。素晴らしい...好き...

    書店に2作目のジープの方が無かったので先にこちらを読んだが、とにかく、心にぎゅっ!と来る、刺さる。
    あるあるネタはもちろん、又吉さんせきしろさんの独特な視点が面白くて、素敵だなぁと思う。

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    2020年09月19日
  • 蕎麦湯が来ない

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    鬼才と奇才。どっちがどっち(笑)

    自由律俳句とともに、散文(エッセイ)、写真が絶妙なバランスのお得本。

    又吉氏の少し歪んだところもいいけれど、せきしろ氏の少年のようなピュアなもの言いに惹かれる・・・

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    2020年07月07日
  • 蕎麦湯が来ない

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    前作より又吉氏の自由律俳句をタイトルにしたエッセーの深みが増してて、対するのがせきしろ氏では荷が重くなってる印象を受けた。
    双方、自意識の拗らせというのが出発点なのだろうが、それくらい、又吉氏の作品が遠くに来てて印象的。

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    2020年07月03日
  • 蕎麦湯が来ない

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    ネタバレ

    ますます又吉が好きになる。
    道を歩いていても頭ん中でいろんなこと考えているんだ。
    もしここでこんなことが起きたらとか、あんなことあったよなとか。
    私なんてボーっ生きてるな、チコちゃんに叱られちゃうね。
    せきしろ氏も又吉直樹に負けないくらいナイーブというか、繊細な人なんだなとわかる。
    これ読むと自由律俳句、作ってみたくなる。
    あとモノクロの写真もいい。
    なんてことない街の、あるいは公園の、自転車置場の写真なんだけど光と陰が(陰影)が胸がきゅんとなる。

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    2020年06月07日
  • 蕎麦湯が来ない

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    ちょっとズレたこと書くけど又吉くんが好き。サッカーできて、頭良くて、ファッションにも明るくて、おもしろいって、最強じゃないですか。

    AIR-G(FM)の番組で紹介されてて、
    聴きながらニヤついちゃうおもしろさがあった、せきしろさんとの共著です。

    タイトルからして、切なさ炸裂。
    センチメンタル過剰で自意識異常な自由律俳句集。ところどころに入る、散文も読みごたえありました。



    ○賞味期限切れの一味ならある

    ○靴を入れてた箱と暮らす

    ○一人足りないが出発することに決まった

    ○ホチキスでとめられるかの賭け

    ○翻訳したみたいな謝罪文だ

    ○本を忘れて浴槽で迷う

    ○そうだふりか

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    2020年05月28日