有永イネのレビュー一覧
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ネタバレ 購入済み
うわぁ…めっちゃいい…
とても素敵な社会風刺漫画。
あっ、鬼さんどちらってそういうことか。
特殊な家庭環境や障害がある人や病を患っている人など、他にもそういった面で注目されがちな人に対する偏見や差別、もしくは過剰な待遇を本当に上手に描き表していた。
それによって恩恵を受けられる場面は勿論あるけれど、余計なお世話だよって思うこともあるし恩恵を受ける側にも悪人はいるし。
でも、そういう人が周囲にいないとどう接していいか不安になる気持ちも十分にわかる。
自分が自分とは違う人にどう接するのか、考えさせてくれる漫画でした。 -
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私よりレベルが高い漫画読みの方になら理解してもらえると思いたいのだが、ホント、面白いを通り越した「何か」がある漫画を読むと、体が反応する
前作『鬼さん、どちら』を読んだ際は、あまりのクオリティの素晴らしさに鳥肌が立ったもんだが、この『ロボッとうさん』の「第1話>父、36.25cm」を読んだ刹那に、ドワッ(ブァッだったかな?)と全身の毛穴がブチ開く音が聞こえたほどだった
帯にもあるが、「ヒバナ」の読者アンケートで一位を獲得するのも納得できる。と言うか、この高品質で上位に食い込まない方がおかしい
「ヒバナ」をリアルタイムで読んでいる訳ではないので、適当な事は書けないのだが、少なくとも、『雪花の虎』 -
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文句なし、満足しての五つ星だ
ただ、こう言うのが正しいのか、有永先生の癇に障らないか、不安で胸がいっぱいになるんだが、オブラートに包んでも仕方ないから、ハッキリ言おう
じわじわ来るので注意
読んでいる時、読み終わってすぐは、そこまでじゃない
正直なトコ、面白かったけど、感想を書いて、他の漫画読みに薦め、魅力を話し合いたい作品じゃないかなぁ、と思っていた。ただ、妙なモヤモヤは心の中に残っていた
いつもなら、しばらくすれば消える類のモヤモヤなのだが、どうやら、この『鬼さんどちら』、私にどうあっても感想を書かせたいのか、三日してもモヤモヤは消えず、それどころか、感想を書かないのはマズいのかな、そんな -
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この『かみのすまうところ。』と言う漫画っつーか、有永イネ先生の漫画のどこが好きか、と聞かれたら、読み手の無駄に伸びている、高い鼻を容赦なくボッキリ折ってくれるトコだろう
もちろん、有永先生にそんな気持ちが無いのは承知している
折られた、と感じているのはあくまで、私だ
けど、この先生の漫画には読み手の物の考え方を変える力が十分にあって、他人、仕事、そんで、自分と真っ直ぐ向き合う事の難しさ、苦しさ、意義をじっくりと丹念に、力強く描いてくれているこの作品が、それが顕著だ
みつきを初めとしたキャラの癖はあるが嫌いになれない人間性から出る、他のキャラだけでなく、読んでいる側にも届く台詞の威力の重さと言っ -
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一巻よりも、この漫画が好きになれた
優しさがパワーアップしてるってのは少し微妙な表現なんだが、今のところ、自分の中でそれがしっくり来ている
「温かい」でもなく、「幻想的」とも違う、単純に「優しい」の言葉で一括ってしまうのは乱暴だが、それでも、各キャラが持ってる形が違う「優しさ」が詰まっている、この『かみのすまうところ』は、心に染み入ってくる優しい漫画だ。誰の「優しさ」が正しいってのは決められないが、私が好きなのは、みつきの愚直さが光る真っ直ぐな優しさ
1巻は長男のみつきが主役だったが、2巻は表紙からも察せられるように、次男の光重朗の葛藤と懊悩、そして、成長がメイン
ただ、まぁ、彼以上にみつき、 -
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淡くも優しい画、ほんわかとしている一方で真面目さも醸している内容が持ち味(と私は勝手に思ってる)有永イネ先生の最新作
宮大工、と言う割りとマイナー(失礼かな?)な職種を主軸に置いて漫画を描くとは・・・改めて、この先生が好きになれました
みつきも、光重朗、ニキも癖が強くて、心に何らかの闇や痛みを抱えている。互いに互いを支え、時にはぶつかりあって、前に進んでいこう、としている点が、またゾクゾクさせられる
こういう人間(一人は木の神様だが)ドラマを描かせたら、この先生はホントに凄い
個人的にお気に入っているのは、ケヤキ(500)なのだが、相当な食わせ者である祖父・頼光は主役キャラが一歩ずつ成長してい -
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「この世界で一番多いものってなーんだ?」
純文学作家である小川洋子先生が原作を書き下ろしたコミック
「死んだ生き物のレース屋」「義眼屋」「輪っか屋」「紙屋」「軟膏屋」etc
変わった商品ばかりを扱う店が立ち並ぶ不思議なアーケード
主人公はそのアーケードの大家の少女。
数年前に大火事が近くであったこのアーケードには死の雰囲気が潜んでる。
大家の仕事はこのアーケードに関わったすべての人を見届けること。
何かを失った人たちがこのアーケードで失ったものと向き合っていく物語です。
小川洋子先生の独特の生と死の曖昧な世界観をうまくマンガ世界に縫い止めた良作でした。小説版も欲しい -
購入済み
タイトルに見覚えがあるなと思ったら、まさかの小川洋子さんの最果てアーケードが原作でした。表紙の絵はライトノベル感がありますが、作中の絵はこの世のどこでもない世界といった雰囲気があって好きです。
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