佐野洋子のレビュー一覧

  • おじさんのかさ
    おじさんは黒くてぴかぴかの傘を持っていました。出かけるときはいつも持って出かけます。でも、雨が降ってもささないのです。傘が濡れるからです。
    ある日おじさんが公園のベンチで傘に見とれていると、雨が降ってきました。「その傘に入れて」という男の子。おじさんは聞こえないふりをしますが、そこへ男の子の友達の女...続きを読む
  • おじさんのかさ
    立派な傘を持っているおじさんが、子供達の歌をきっかけに、ついに傘を開いて、雨の楽しさに目覚めるお話

    自分の傘を大事にするあまりに、傘をささないおじさんの徹底ぶりが可笑しい。
    そこから、傘をひらくまでの展開が、また素晴らしく、雨の日が楽しくなる一冊。

    3歳 6月 5分
  • おじさんのかさ
    お気に入りの傘を大事にしすぎなおじさんの姿、そして試しにつかってみてほくそ笑む姿がほほえましい。これだけ好きなものがあるってよいなあ。
  • 死ぬ気まんまん
    佐野さんのエッセイを読んでいると、渇を入れられた気がします。
    「…自分が死んで自分の世界は死んだとしても、宇宙が
    消滅するわけではない。そうガタガタ騒ぐな…」
    なんともすっきりした死生観でした。
    でも…、見送る方はやっぱり寂しいですよね。

    余命宣告されたのに、二年経ってもまだ死なない!
    主治医から...続きを読む
  • 私の猫たち許してほしい
    そのままの私で、そのままの世界を生き、
    そのままの言葉を紡ぐことが、
    どうしてこんなにもむつかしく、
    切なく、愛おしいものなのか。

    様々な形で愛し、
    愛されたかったひとりの少女がここにいる。
  • シズコさん(新潮文庫)
    彼氏・彼女が事故やら病気やらで死んじゃってお涙頂戴な作品は腐るほどあるけど、例えばうまく難を逃れて結婚できたとしてもその二人は決して現実では幸せになれねぇよ。本著は家族っていう社会の構成単位として一番小さく歴史も長いものの欠点やら、愛情やらを教えてくれる良い本。合う合わないはあると思うけど、こういう...続きを読む
  • 佐野洋子対談集 人生のきほん
    特に前半の最強ガールズトークがよかった。かっこよ過ぎる。少し前まで凄いと思える人は大抵男だったけど、憧れられる女性っているんよね。そういう女性に出会うと身近な女性をみるみかたが変わっていく拡がっていく。折に触れて読み返そう。
  • ふつうがえらい(新潮文庫)
    抱腹絶倒なエッセイ。
    どんなこともざっくばらんに話せる女友達と会話している気分になりました。これ好きだわー。
  • 私はそうは思わない
    力のあるエッセイでした! やっぱし戦争を経験した世代の人の書く本というのは…戦後とか知らない人が書いた本よりかはるかにパワーに溢れている…そんな感慨を抱かざるを得ない本でしたね。

    ヽ(・ω・)/ズコー

    著者のエッセイはこれまでも何冊か読んでいますけれども、いくつか重複している話がありますね。ま...続きを読む
  • 佐野洋子対談集 人生のきほん
    佐野洋子 対、西原理恵子とリリーフランキーの対話。
    皆さんドラマチックな人生歩んでいるけど、地に足がしっかりついている考え方で、好きでした。
  • 役にたたない日々
    これほどまでに自分をさらけ出せる大人に、自分は慣れるだろうか。/生きた時代が違いすぎる。そりゃー価値観も違うよね。
  • 佐野洋子対談集 人生のきほん
    佐野洋子さんの最後にされた対談。西原理恵子とリリー・フランキーは武蔵野美術大学出身で佐野さんの後輩に当たります。
    三人の力強い生き方を見ているとスカッとします。
    「生きることは、死ぬまでの暇つぶし」とは佐野さんらしい言葉だと思いました。
  • 問題があります
    彼女と同じように『黒い心』を持った人であれば、どの一話からも深い感銘を受けるだろう。私の母も良く『百万回生きた猫』を朗読し、涙を流していた。そんな彼女も母からの愛に飢えていた。素直になれない人の素直な気持ちを代弁してくれるのだから、文章でも偉大な作家だったのだな。
  • ふつうがえらい(新潮文庫)
    100万回~
    を世に送り出した絵本作家のエッセイ。
    本人に会ったことがあるわけでは、ないけど。
    歯切れもよく、さっぱりした感じの人柄なのかな
    と感じました。とても良質のエッセイです。
  • 問題があります
    読んだことあるものもあったけれど、これでそろそろもう佐野さんの文章が読めないと思うと悲しい。長嶋有のあとがきも良かった。
  • あれも嫌いこれも好き
    佐野洋子の作品は、一貫して手厳しい。
    こちらが甘ったれた気持ちでページをめくると、べたべたするないとピシャリと突っぱねられる。
    優しい言葉なんかかけてくれない。そこがいい。
    自分をよく見せたい、と思ってると思われるのが恥ずかしい、と自意識がこんがらがり、無駄に気位の高い女性作家は多く、妙に捌けた文章...続きを読む
  • 私の猫たち許してほしい
    鋭い視点で人間の醜い部分を突きつけながらも、それを否定するのではなくて愛おしく見つめるエッセイ集。自分で「こんなことは考えちゃいけない」と蓋をして考えないようにしていることも、ここでは露呈されるしそれが決して悪いことではないと思わせてくれる。ハッとする言葉、やり取りに驚きの連続。
  • 役にたたない日々
    とても面白かった。
    「100万回生きたねこ」の作者。
    食べ物がおいしそうで、まずそうで、韓流の描写が秀逸。笑えます。
    最後は少し切なくなりました。
  • 役にたたない日々
    本当に面白いエッセイ。

    佐野さんが、自分の頭でしっかりと物事を考えて生活しているのがよく伝わって来ました。
    でも、頭で考えてから行動するのではなく、やってしまったことを後になってから考えています。そして、その自覚なしの向こう見ずな行動の仕方が、読んでいて気持ちがよかったです。

    自分の周りを見回し...続きを読む
  • ふつうがえらい(新潮文庫)
    「100万回生きた猫」の作者のエッセイ。面白かった!しゃべってるような軽妙洒脱な文章、歯切れのいい言葉。シニカルとも毒舌とも違う。この人のものの見方考え方、私にはすごく腑に落ちた。あぁ亡くなっていなければお話してみたい(無理だけど)。読んでいくうちに、100万回生きた猫に込められた思いが見えてきた気...続きを読む