佐野洋子のレビュー一覧
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今年お亡くなりになった佐野洋子さんの武蔵美の後輩である西原さんとリリーさんのそれぞれの対談集。
佐野さんの潔い生き方が淡々と語られているので、この時が闘病中だったなんて感じる事なく読みました。
西原さんは『金に執着する人生』で、佐野さんは『金が煩わしい』と考えるけど、お二人には何故か共通項があるように思えるのが不思議。
リリーさんと佐野さんの、今は亡きそれぞれの母親に対する思いとかふれ合い方などから男性目線&女性目線での母親の見方をみたような気がしました。
それにつけてもリリーさんのお母さんは可愛いと(リリーさんがかわいがっていたと)いつも感じます。 -
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ネタバレ佐野洋子のエッセイ。韓流にはまり、麻雀を覚え、老いを自覚し、癌が完治してなくても、淡々と生き抜くエッセイ。すごくかっこいい一文があったので、転載。「私は今、何の義務もない。子供は育ちあがり、母も2年前に死んだ。どうしてもやりたい仕事があって死にきれないと思うほど、私は仕事が好きではない。(余命)2年と云われたら十数年私を苦しめていたウツ病がほとんど消えた。人間は神秘だ。
人生が急に充実してきた。毎日がとても楽しくて仕方がない。死ぬとわかるのは自由の獲得と同じだと思う。」
こうもすがすがしく生きたいけど生きられるかどうか、私自身、疑問だ。
でもこんな感じで私も死期を迎えたいなぁ。 -
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ネタバレ同じ武蔵野美大出身の3人が会話をしている対談集。2007年が西原理恵子、2009年がリリー・フランキーだ。
西原とは同じキーワードがあったみたいで、二人で対談ではなく、会話を楽しんでいるようだった。「息子をニートにしない、娘を売春婦にしない」という子育てのスローガンに佐野洋子は「負けたわー」といっているが、この二人の会話のスケールは相当なものだと思う笑
2度目の結婚について、細かく触れているのも面白い。完全に失敗だったといっている佐野洋子が潔いなー、と思った。それでも18年つきあっていたのは単純にすごいと思う。谷川俊太郎の奥さんとかぶっている時期とか自分の結婚時期とかいろいろ重なっていると思う -
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やっぱり佐野洋子さんはすごい人だ。
「そんなに命に執着することが意味のある事だとは思わないの」
ここまできっぱり言い切れるのは、佐野さんだからこその気がする。
私も同じように思うんだけど、修羅場も知らないから大きな声で言えない。
言えないけど思う。
生き物はいつかは必ず死ぬ。人もまた同じ。
西原理恵子さんとの対談と、リリー・フランキーさんとの対談は、男女の違いが期せずして浮かび上がっていて面白かった。
リリーさんとの対談が途中で途絶えてしまったのが残念だ。そのテーマが「エロス」だったというのだから、ほんとに惜しい。
でもまあ、佐野さんは予定終了して人生の幕を引いたわけで、残念だと思うのは残っ -
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この本は、友達は無駄ものだと言っている本です。この本では、友人はお金になるわけではなく、社会的地位向上に役立つものでもない。すぐには役立ちそうもないし、何に使ったらよいのかもわからない。能率や成績や進歩にも直接かかわらない。そういう意味で無駄である。友達なんていなくてもいいけれど、ともに持つ無駄な時間にこそ意味がある。と書いてあります。僕も、この本をよみ書いてあることに納得してしまいました。確かに友達が多くいてもお金はてに入らないし、自分にとってどういうメリットがあるのかもわからないけど、友達と過ごす楽しい時間には、ものすごく価値があると思いました。ぜひ、読んでください。