速水螺旋人のレビュー一覧
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ロシアのウクライナ侵攻が長引く現状の中で、テレビか何かで本書が紹介されてあり、とても読みたかった本です。
戦争の悲惨さ、愚かさ等を知れることはもちろんですが、女性からの視点、思い、苦しみ等を知ることができます。
戦争に参加する、それも戦場で実際に殺し合いするのは、ほとんどが男性であり、それを語るのも...続きを読むPosted by ブクログ -
1~3巻の感想をまとめて。
戦争の最前線に行っていた女性たちのインタビューをもとに書かれた原作を漫画化したもの。
ひどい話がたくさん。
第二次世界大戦時の話なのだが、今も彼の地で繰り広げられている戦いを思うと、昔の話という一言ですませられない。
ただ、漫画にすることで読みやすくなる一方、自分の考えを...続きを読むPosted by ブクログ -
第二次世界大戦の独ソ戦で戦ったロシア人女性兵士たちの物語。
「またまた殺し合っている。一番理解できないことよ……」この台詞が1番刺さる。Posted by ブクログ -
個々人に焦点を当てているのは良いと思う。
但し、戦争ってこんなもんなのかな、と感じさせてしまう空気感が、少し怖い。
人間は何でも慣れていくものなのだろうか。Posted by ブクログ -
「ねえ あんた 一つは憎しみのための心 もう一つは愛情のための心ってことはありえないんだよ 人間には心が一つしかない」Posted by ブクログ
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原作本を漫画化したことで、幅広い年齢層の方々に読まれることになると思います。とても良い事だとつくづく感じます。
ジェンダーが叫ばれるこの世の中ですが、ある意味これは全く違う観点。女性の美しさ、さらにはひたむきな想い、それに勝る強靭さ。
ウクライナの紛争然り、必読書です。Posted by ブクログ -
ドストエフスキーの言葉が引用されている
「1人の人間の中で人間の部分はどれだけあるのか?その部分をどうやって守るのだろうか」
戦争は一つではない。そこにいた人にとっての戦争がある。戦争の中で生き続けている人もいる。人間の部分を必死に守りながら。Posted by ブクログ -
3巻で印象に残ったエピソードは、第16話タマーラ・ステバノヴナ・ウムニャギナ赤軍伍長(衛生指導員)の話だ。
戦時下の過酷な環境で、なんとか生き残り、戦後を迎えるものの、戦地から帰ってきた女性軍人には冷たい仕打ちが待っていたことを知る。戦争は、戦地から日常に戻れば終わるようなものではないことを教えてく...続きを読むPosted by ブクログ -
漫画で読める『戦争は女の顔をしていない』第二巻。
第一巻同様に、女性兵として戦った少女たちの過去が語られる内容。途中読んでいて辛くなる度合いは一巻よりも上なように感じた。Posted by ブクログ -
スヴェトラーナ・アレクシエーヴィチ原作の漫画化。第二次世界大戦時のソ連軍元女性兵士たちの証言から浮かび上がる、戦争の凄惨さと戦後も続く苦しみ。元衛生兵・タマーラの言葉が胸に突き刺さった。Posted by ブクログ
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二巻は真実を語るということの難しさに触れている。
一巻にも増して読み応えあり。
殊に
ニーナがインタビューで語ったことを否定した手紙を送ってきたくだり。
体験した抱えきれない出来事は、そのままの形で伝えられるわけではないということ。
「心の奥底で追いやられているその人の真実と現代の時代の精神の染...続きを読むPosted by ブクログ -
「同志少女よ敵を撃て」の読後に読んだため、登場する人たちが、セラフィナたちに思え、(実際にモデルでもえるのだろうが)セラフィナたちが現実に生きていたかのように一人一人の現実の人生が立ち上がってくる。
これを読むと、「同志〜」がどれだけ優れた作品かもよくわかる。補完し合いながら読めてよかった。
戦...続きを読むPosted by ブクログ -
ほぼ1年ぶりのコミック第3巻。この第3巻が出版される前に、原作の方は読み終えた。
独ソ戦を共に戦ったロシア人とウクライナ人が、今は敵同士としてとして戦っている。とくかく戦争はダメです。勝っても負けても、それぞれに傷を残してしまう。とても悲しいことです。Posted by ブクログ -
監修者の後書きにあるように、元のインタビューの一言を漫画に落としこむにあたって想像で絵にする部分も多かったのだろう。余白をある程度埋めてくれた漫画でも、展開の飛び方などで若干分かりにくいところもある。ただそれもインタビューされた人たちの生の声を紡いでいるからこその分かりにくさなのだろう。女性射撃手の...続きを読む
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2巻までは過去の戦争の話として読んでいた。現実にロシアとウクライナの戦争が始まってしまった今は、兵士の人たちや子ども達が殺されてしまうシーンがよりリアルに恐ろしく感じる。
戦争が終わってもいつまでも血の匂いや叫び声が忘れられない人たち。無事に帰ってきても、女性で戦争に行ったと同じ女性たちから差別され...続きを読むPosted by ブクログ -
一巻よりも戦場の描写が少なかったのか、全般的にイデオロギーを信じる人民としての生き方と、生活者としてのいわゆる普通の暮らしを望む生き方の対比が印象に残った。インタビューではおそらくは本音に近い生の声が聞けたはずなのに、著者が文字にした原稿に対しては話をした本人から人間味のあるエピソードを削除されてし...続きを読む
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女性が戦場で大変な環境で戦ったという話だけでなく、戦場から日常に戻ってからの差別だったり、戦後何年も続くPTSDであったりとおそらくは正式な戦史には記録されていないことが生々しく描かれている。女性が多く戦場に出ていった特殊環境の話と、戦争そのものがいかに人間を壊すかの二つの側面で読んでいてつらい。
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良い。バラエティ豊かな短編漫画集の貴重な一冊。
どれも面白いが、その中でも印象に残ったのは、「あゝ戦友よ、くだんに会おう」。ほか落語のオチのような「わからず屋」、あと狼の花嫁がかわいい「フセスラフ人狼公の花嫁」か。
豊富な知識に基づいて漫画にしている感じが伝わってくる、でも、とても漫画漫画しい独特の...続きを読むPosted by ブクログ -
2/27 1と2を読破
戦争の恐ろしさを知れる本。
戦争を体験したそれぞれの女性が印象的なシーンを語っていくスタイルで、それぞれが生々しく強烈。
戦争が何を破壊したのかがわかる。Posted by ブクログ -
自主的な検閲……。
「その後もこのように一人の人間の中にある二つの真実にたびたび出くわすことになる
心の奥底に追いやられているそのひとの真実と、現代の時代の精神の染みついた、新聞の匂いのする他人の真実が
第一の真実は二つ目の圧力に耐えきれない」Posted by ブクログ