月村奎のレビュー一覧
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シリアス路線の方の月村作品。「マスター、いつものやつ」でした!目新しさはないけれど、ささくれた心を癒してくれるような優しさがあって安定の読み心地でした。
センセの話には、親兄弟や子供たちへの愛に満ちあふれている「家族」をテーマにしたいい作品が色々あります。今作もタイトルそのまま、親を早くに亡くした苦学生の空が抱く隼人への想いとともに、彼の家族への気持ちが思いのほか強く伝わってくるようなストーリーでした。
空は、とても頑張り屋さんで何でも心にため込んでしまう、ちょっと後ろ向きでイジケ性な男子。センセの話によくあるタイプだけど苦労してきた分、さらに重度でした!根はとても優しくて良い子なのですが。 -
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ネタバレイラストで手に取ったら小椋ムク先生で、小説も月村圭先、どちらも好きなので久しぶりに即決で購入。
後半の甘々バカップルなところも、前半てんぱってる五十嵐君もなかなかに可愛かったです。
大橋さんが、もうちょっと介入して、かき混ぜてくれてもよかったけど、ダンディーで素敵な先輩で、なかなかにお気に入りのサブキャラでした。
おまけぺーぱーの椎名君視点ももっと読みたかったけど、大橋さんとか、マネージャーの中野さんとか、天罰下った山田先輩とかからの、五十嵐さん像もみてみたいなーとおもいます。
五十嵐さんはあんまカラオケとかいきそうにないけど、歌もうまいという椎名くんとカラオケに行くことがあれば、是非アイラブ -
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ネタバレ容姿端麗で家柄も申し分ない王子様が実は中身はつまんないヤツっていう外見とのギャップに悩みつつ、アルバイトを始めたカフェのオーナーに密かな片想い。大人でジェントルな素敵なオーナーととんとん拍子に距離を縮めて、あっという間の両想いなのに、すぐに飽きられて振られるに決まっている…なんてネガティブな思い込みから受け入れられない。ついた嘘が嘘を呼びとんでもなくこじれた両片想いに…
でもでも最後はまるっと種明かしで大団円。攻の大人の甘やかしもなにげにムッツリなとこもおいしくモグモグしました。王子様の無自覚な誘いもかわいかったな。
月村さんの安定クオリティ。しつこくない甘味で満足☆ -
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初めての恋愛と思っていた相手が、実は飲み会での他の同僚との賭けだったことがわかって、あまりのショックに会社を辞め、昔のつてで漫画家になった受けと、アパートの隣に住む人懐っこいイケメン攻めのお話。
まあ、マイナス思考だことww
でも、賭けの対象だったというトラウマで人と距離を置いたり疑い深くなるのは当たり前。
寂しさや孤独を見ないふりして、自分はこれが一番なんだと思い込んでる。
隣人のイケメンは大学生で友達も多く。
ある日、階段で生き倒れている攻めにご飯を驕ることから始まる。
人との接触を避けていたのに、元来真面目な性格と好みの顔だったことが相乗して声をかけてしまった受け。
攻めの好きな漫画 -
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父親の再婚で新しくできた母との関係や、父親とのこと、そして初めて恋した先輩である梶への無垢な恋心で頭を悩ませる凛太は、本当に若々しいというか青春の中に身を置いているなぁと思いました。
梶は家庭環境のせいで、大人な部分を持った(というかチャラくしてる)高校3年生。高校の時って一個違うだけで、その人がすごく大人の別世界にいるように感じる凛太の気持ちには私も覚えがあるし、だから余計にかっこつけようとしたり何でもない風に装ったり…梶に近づきたい一心で強がる凛太は等身大の恋する高校生っぽくて良かったです。
なんだかんだ梶も高校生で、青春の中で恋にもがく二人は可愛くて、月村先生はこういうの描くのがうまいな -
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ネタバレこれまで数多くの女性と浮き名を流してきた大学生の瞬介。その数なんと49人。持って生まれた見た目の良さと金持ちのボンボンというステータスを武器に向かうところ敵なしとすっかり調子にのった人生を謳歌している。まだ本当の恋は知らない。恋なんて幻想だと割り切っている。それでももしかしたら50番目が運命の相手かもしれないと密かに夢見ている。
ある日何かと自分に懐いてくる大学の友人翔に引き合わされた翔の兄健。
年上のサラリーマンで瞬介のことなど歯牙にもかけない余裕な態度に腹を立て、健を誘惑して自分に夢中になったところを手酷く振ってやると思いたつ。もちろんこれまで男なんて相手したことはなかったけれど。
この瞬 -
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ネタバレ先生があとがきでおっしゃってる「好き嫌いが分かれる受け」の通りです。
ちなみに私は苦手でした。
屈折しすぎ。相手をやり込めたいからって、弟(自分の同級生)を襲おうとする思考回路は受け付けない。
未遂とはいえ、自分以外を拒絶するのって攻めの環境からすれば傲慢にしか思えなかったかな。
慕ってくれてる(何気に無意識で受けが甘えてる相手に見えた)友達を心の中で足蹴にするのも嫌だったし、ましてや人を傷つけるために他の人を傷つけるとか、人として間違い過ぎる。
これが幼少期や過去に大きな傷を負ってても「無いな」って思うけど、恵まれた環境、母親との関係がドライとはいえ卑下するほどではない関係で単なるナルシ -
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ネタバレ高校の入学式で出会った上級生の梶に一目惚れした凛太。誰からも好かれて軽やかでそつがない梶が大好きで大好きで、その一挙手一投足に浮いたり沈んだり。自分をかわいがってくれるのは、少しでも特別だと思っていいんだろうか。周囲にはだだわかりなのに、当事者だけは気付けないでいる恋のもどかしさ。
梶への想いにグルグルしたり、継母への嫉妬めいた反抗心を鬱屈させたり、凛太は等身大の高校生だなぁと思う。
ようやく両想いになってからも画期的に何かが変わるわけじゃなくて、あと一歩埋まりそうで埋まらない距離が切ない。大人なら案外簡単にむしろ無遠慮に踏み越えてしまえるラインなのに。
もうぅぅ青い春だよ~~て叫びたくなる。 -