押井守のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレ本当に押井守監督の映画論は最高だな…
観たことのある映画、シリーズが大半だったので、理解しやすかったのも◯。
というか、有名どころをちゃんと鶴原さんが据えているということですよね!
押井守のノーラン監督評とか、見たかったやつ〜!って感じでした。
『導入編』と『蛇足』は要らない。言いたいことは全部ダークナイトで言っている…
自分もダークナイトだけ最初に何も知らずに観て(バットマン映画だということすら知らずに)、映画にハマってしまったから、頷くしかないっすね。
それにしても、ノーランが、重役達に喋り倒して、バットマンシリーズ監督をもぎ取った逸話は知ってたけど、『天使のたまご』で二時間喋り倒して説 -
Posted by ブクログ
「ナウシカ」の連載が終わった「アニメージュン」が押井守を原作に招聘、作画に今敏を据えて初めて大型企画であったにも関わらず、押井守と今敏の関係悪化により未完で終わったしまったSF大作。
謎の疫病「天使病」の蔓延と、それにより大量に発生した難民のよる世界秩序の混乱により、ユーラシア大陸全域が封鎖された近未来の世界を舞台に、WHOより派遣された謎の少女と東方の三博士の名で呼ばれる二人の男と一匹の犬が「天使病」の震源であるタクラマカンを目指すという話。
天使に犬、ポリティカルフィクション要素やミリタリーと押井守の好きそうな要素を全部突っ込んだ内容。面白くない訳がない。
巻末に押井守のインタビューが掲載 -
Posted by ブクログ
思考エネルギーがじわじわと湧いてくるようで興奮しながら読んだ。
少し大げさに言うと、脳みそをシャッフルされるような感覚、脳の血流が早くなっていく感じ。
著者の映画は、一作だけ観たことがあるのだが、「みんなが戦争を忘れたふりをしているのなら映画で戦争を作ってやろう」という言葉に、戦闘シーンに感じた嫌悪感は、まさに著者の意図するところだったのだと合点がいった。
日本人の言語能力の低下の原因の一つに、言文一致運動を挙げている。
言文一致で、文語体が口語体になることにより、ロジカルな思考から遠ざかったのである。
また、このことを遠因として教養もなくなりつつある。
そのくせ、お手軽な知識だけを得よう -
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Posted by ブクログ
押井守さんの本。
コミュニケーションにとって大切なのは、自分たちとことなる文化や背景を持つ人に、論理的な説明で理解してもらうことにある。確かに、仕事なんかでも、分かっているんだから、説明は必要ないよね。みたいな流れがあったりすると、後で、実は大きな問題になったりする。押井さんの言いたい事は、それを国際関係にまで、広げたところだろう。先進国たる由縁は嘘を付かないことだという。日本は原発にしろ、自衛隊の問題にしろ、政権が変わるたびにうやむやになり、信用を失うと言う。また、戦争が究極な意味のコミュニケーションであり、新たな文化を生み出すというのは凄いと思いました。
言葉やそこにあるものを最初から -
Posted by ブクログ
ネタバレ私は、友達に飲み会に誘われたとき、迷うことなく参加するタイプではない。旅行にいくときにも、躊躇することが多い。その時の理由は、翌日が仕事だから、お金がかかるから、得るものがない、無駄、めんどくさい、などである。これは、飲み会や旅行に限ったことではなくて、他のあらゆることにおいて、私の思考の根にあり、何かするときに阻むものである。何でも論理的な損得勘定で考えると、何もしないことが失敗のリスクもく得だという結論になる。
しかし、躊躇し断って、なにもしないでいると、しばしば後悔するものである
その意味で、本書でもっとも重要な点は、以下の部分である。
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Posted by ブクログ
なんつー本だ。
ここ数年自分の中にあったもやもやがぱっと開けた感じでした。
ただ知識を入れるだけじゃダメだ。
たくさん知っていることは最適じゃない。
それを利用することが重要だ。
それを利用して考えることが重要なんだ。
考えて判断する。
自分にとって重要な人が言ったから判断するんじゃなくて。
どっかの偉い人が言ったから判断するんじゃなくて。
自分で考えて判断する。
そのための知識。
はあ。
もう押井先生。
なんでもっと早く僕にこの考えをくれなかったんですか。
てかなんで前々から気になってたのにこれ読まなかったんだ!
でも読んでよかった。
これはいい本。
この本とは直接関係ないけど、 -
Posted by ブクログ
ネタバレぼんやりと考えていたことに押井守流の答えを突き付けられ自分なりに咀嚼し、自分だけでは消化不良だったところがすっきりした感じ。
例えば自由を求めて孤独に生きると最終的には不自由になりかねないということ。社会と関わり、親なり配偶者なり子どもなりを背負って家庭を持ちながらそれらのフィールドを自在に行き来し、不自由さの中に楽しさを見つけて生きることを真の自由と語っている。結婚などについても価値観を押し付けず独自の理論で語っていてなるほど納得。どうやら結婚も悪くないものらしい。親や近所のおばちゃんの「結婚して一人前」という言葉よりよほどいい(私の親はそんなこと言わないが)私の言葉だと稚拙になってしまう -
Posted by ブクログ
ネタバレ押井守さんのエッセイ。
僕は彼の作品が好きでけっこう観ているが、コンテンツを観たことによって、色々と示唆をくれるという意味で彼の作品が好きだ。
本書の中にも、作品について触れられる箇所がいくつかあるが、「うる星やつら ビューティフルドリーマー」に関してはやはり思い入れが強いのか、出現頻度が多い。
本書の目次を紹介しよう。
第1章 オヤジ論―オヤジになることは愉しい
第2章 自由論―不自由は愉しい
第3章 勝敗論―「勝負」は諦めたときに負けが決まる
第4章 セックスと文明論―性欲が強い人は子育てがうまい
第5章 コミュニケーション論―引きこもってもいいじゃないか
第6章 オタク論―アキハバラ