押井守のレビュー一覧

  • コミュニケーションは、要らない

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    言語と思考、行動の密接なつながりを痛感させられる一冊。

    個人的には押井守と言えばパトレイバーに始まり攻殻機動隊、スカイクロラという映像作品を連想するのだけど、今回は初めて著書、文章になっている押井守の作品を読んだことになるのかな。

    読んでみて、まあ極端な意見をお持ちの方だなーって感じだけれども、現代の日本人が何がしかの「言葉を持っていない」と書いていたことには腹にすとんと落ちてくるものがあった。
    私たちの思考が言葉で考える以上、使用している言葉との密接な関わりあいが、例えばその使用している言葉が曖昧であれば行動にも曖昧さが出てくるように、言葉が意思伝達で使われる記号以上の存在であることを気

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    2012年10月28日
  • コミュニケーションは、要らない

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    タイトルがセンセーショナルだけれども、言葉通りの意味ではなくて、現状の、ソーシャルネット上や日本の言論は、とてもコミュニケーションが成り立っている状況ではない、ということを言っている本。
    震災直後の混乱した時間帯に、各国の戦闘機が領空侵犯をして、日本の国防能力を測っていた、という話しなど、かなりマニアックな視点ではあるけれども、今まで考えたこともなかったことをいろいろと考えさせられた。
    あえて自分は原発賛成派だ、と言ったり、インターネット上でのコミュニケーションを完全に否定していたり、この人の言っていることもだいぶ過激で偏った意見とは思うものの、自分の思うところをストレートに表現していて、誰に

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    2020年07月15日
  • 凡人として生きるということ

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    何気なく見つけて買った本。
    著者の作品は実は1つ(スカイ・クロラ)しか観てない。
    けど、これを読んでいて、押井さんの作品を観たくなった。

    この本のタイトルはちょっと置いておいて(確かに、そのタイトル通りの話も展開されているのだけど)、各章で言及されていることや考え方は刺激的だった。わかりやすくストレートに表現してもらえるのは壮快。

    個人的には、最後のあたりが特に好き。
    最後の最後には、映画に込めている思いが語られる。

    確かに、スカイ・クロラを観たときに、なんとも言えない感覚をずっしり持つことになり、その感覚がなんなのか探し求めるかのように、原作を読んだり(しかも既に5回も・・・)、DVD

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    2012年07月08日
  • 凡人として生きるということ

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    すごい発見をしたわけではないですが、なんだか今までごちゃごちゃ悩んでいた頭が少しスッキリしました。病院の待合で1時間程度で軽く読めてよかったです。

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    2012年05月14日
  • 凡人として生きるということ

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    ネタバレ

    人間 押井守が書かれた哲学書です

    今という時代を生きるに当たって、社会が生み出した幻想に惑わされずに、自分を生きるための方法が書いてありました。


    押井守からみた社会、人間、家庭。

    参考になりました

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    2012年05月13日
  • 凡人として生きるということ

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    ネタバレ

    失敗や挫折そのものが人生の醍醐味。
    胸にきました。
    こうしなければいけないってのは、ないのではないかってこと。要は心のままに、真に楽しい方に行きなさいってこと。

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    2011年09月18日
  • 凡人として生きるということ

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    ものすごくよかった。
    2011で読んだ本で結構なヒット。

    これ読んで、改めて押井さんの作品を見返したくなりました。

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    2011年12月08日
  • 勝つために戦え!〈監督ゼッキョー篇〉

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    押井守監督による、言いたい放題本その3。
    古今東西の映画監督を捕まえて、
    今回もズバッと斬りまくってます。

    やる気があるようなないような口調だけど、
    これだけ熱く語ってるってことは、
    やっぱりやる気あるんだろうなぁ(笑)。

    面白かったけど、
    日本の監督に金子修介さんが入ってなかったのと、
    「書けない」と書かれてることの内容の方が気になったので4点w。

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    2010年10月20日
  • 勝つために戦え!〈監督ゼッキョー篇〉

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    洋の東西を問わず、錚々たる映画監督を口撃で切りまくる押井守監督。
    映画好きな人にオススメの本。
    日本のアニメ監督についての毒舌があまり聞けなかったのがちと残念。

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    2010年09月17日
  • 凡人として生きるということ

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    社会と関われということ、
    美学をつらぬけということ、
    他人の人生を背負いこめということ。
    期待してなかっただけに、素晴らしかった。
    押井守の人生観。
    満足度8

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    2011年11月30日
  • コミュニケーションは、要らない

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    10年振りくらいの再読です。

    すっかり忘れていたんですが、コミュニケーション論でもあるんですが、ちゃんと読み直したら、がっつり日本論でした。

    日本への異議申し立てがとってもアツい。
    コミュニケーションのできない日本人をディスりまくりです。
    ちなみに、そのコミュニケーションとは、「違うレベルの共同体にコミットすること」、つまり「議論」だそうです。

    SNSのことも大批判です。
    やるなら、何を成したいのか、その意志をしっかり持ったほうがいいと言っています。

    それはさておき、今回は「山本夏彦」という随筆家、編集者を発見できたことが収穫でした。
    山本七平と同時代人で、言葉の階層についての文章が気

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    2025年11月05日
  • セラフィム 2億6661万3336の翼 《増補復刻版》

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    ネタバレ

    セラフィム 2億6661万3336の翼

    急逝した今 敏氏作画、押井 守氏原作と聞いて急ぎ購入しました。1984年から1985年にかけて「アニメージュ」誌上にて大型企画として連載されていたもののようです。
    羽が生え死に至る奇病のため、封鎖されたユーラシア大陸。そこに、奇病のキャリアでありながら発病しない少女と三賢人になぞらえた二人と一匹の犬が、奇病の発生源とおぼしきタクラマカンを目指す。
    そんな緊迫感あふれる近未来SFの物語です。
    史実を元にした、様々な衒学が語られ、中国の秘密結社の争乱に巻き込まれながらも、物語はユーラシア大陸内陸部を目指す・・・ところで未完で終わってしまいました。
    ちゃんと

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    2025年04月23日
  • 仕事に必要なことはすべて映画で学べる 会社に使い倒されないための9の心得

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    アニメ監督・押井守の映画批評と一般向け仕事論。こじつけっぽい気がするけど、割と面白かった。

    内容としては9本の映画が紹介され、そこで描かれる物語から、仕事に必要な教訓が語られる。著者は一般企業で働いた経験はないが、曰く、映画監督と中間管理職は同じだから問題ないのだとか。

    個人的には、紹介される映画がどれも面白そうで、その情報だけで元は取れている。仕事論に関しては、「映画を見れば仕事に必要なことが学べる」というのは違う気がする。本書で著者がやっているのは、著者の中に元々ある信念を、映画のストーリーを通して再発見したり、意味づけするという作業のように思える。(タイトルに関しては、編集者が煽り込

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    2025年04月20日
  • コミュニケーションは、要らない

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    ネタバレ

    押井守といえば、攻殻機動隊など古いアニメ好きとしては気になる。アニメ監督が社会評論を書くなどあまり感心しないのだが、つい読んでしまった。

    標題の意味は
    ネット上の馴れ合いや盛り上がりなど本当のコミュニケーションとは言えない。感情の垂れ流しでうねりとなる共感やそこから生まれる絆などは気分だけのものである。自分の頭でロジカルに考えろ。覚悟を持て。

    そんなところだろうか。
    いつもどおりの言説で、特に新しいことは何もないのだが、安心した。何が正しいとか何をすべきとか押井は語っていない。
    団塊の末尾につく者らしく、反逆児的な論調でうるさいオヤジといった感じ。

    それでいいのだ。
    クリエイターが政治的

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    2024年09月15日
  • コミュニケーションは、要らない

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    押井守流のコミュニケーション、言語空間・言論空間を語っている一冊。

    東日本大震災の1年後に出版され、
    第一声に震災での原発について語るところから始まる。
    と言っても、これが重要でもメインでもないので、
    この話に感化している人は読解力が無いと言わざるを得ないでしょう。
    原発事故は一例として、コミュニケーションに対する意義を説いている。

    内容が、2012年のことなので、2020年以降のコロナ禍を経てのネット社会や生活保護に対しての考えが変わっていることを期待したい。

    気になったのは、2008年のリーマンショックのことは、
    記憶にないのだろうか・・・って、そんなことを言っても仕方ないのかな。

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    2024年03月05日
  • コミュニケーションは、要らない

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    日本には必要のないコミュニケーションが溢れている。逆にSNSにより必要なコミュニケーションが失われていくのか。

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    2021年12月14日
  • コミュニケーションは、要らない

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    原発問題を中心に、コミュニケーションとは何かを問う一冊。著者と似た意見を持っていたとしても、通常は周囲の反感を買わないよう、あえて口にしないことをズバッと書いています。自分なりにタイトルの意味をまとめると、「立場を明確にして物事の本質を問わなければいけない場で、現状維持の空気を読んだコミュニケーションばかりだと、本質から外れてなんの解決にもならない。そんなコミュニケーションは要らない」です。

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    2020年09月18日
  • 仕事に必要なことはすべて映画で学べる 会社に使い倒されないための9の心得

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    映画監督の書いたビジネス書


    人は負けることへの誘惑に勝てない
    だいたい部下というのはどうしようもない連中ばかり
    部下は中間管理職の苦労をいっさい理解しない
    テーマを持っている人間がテーマがない人間好きに使っていいんだ
    好きなことをやれという意味は飽きないことをやればいいということ。才能を見つけようと思うから間違う
    テーマがある人とない人では成長のスピードが違う
    テーマがある人はどこに行ってもそのテーマを追いかけているから幸せ

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    2020年01月05日
  • コミュニケーションは、要らない

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    口を開けば出てくる宮さん(宮崎駿氏)の暴言。どれだけ好きなんだよと突っ込みながら読んでいた。本文は微妙な内容も多いが、日本人は論理的思考で物を考えるのが苦手なのは、日本語の文法構造がロジカルでないため、お互いにニュアンスを汲み取って語らないので言論にならないという論法は面白かった。日本語がロジカルでないから論理的思考が苦手なのか、論理的思考が苦手だから曖昧な言語になっていったのか興味深い。

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    2019年08月07日
  • 凡人として生きるということ

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    日本を代表するアニメ監督の一人である著者が、「自由で平凡な人生」について語っています。

    著者みずから本書で述べているように、著者は表現者であって評論家ではありません。それゆえ本書から読みとるべきなのは、理想的な社会を実現するためのロード・マップなどではなく、ひとりの優れた表現者が自分の足で歩きながら紡いできた思索の軌跡でなければなりません。

    たとえば著者は、自分の好きなことをする「自由」と、他者に付きあわされる「不自由」との混淆のなかに身を置いて、そこで「自由」とはなにかを問いなおそうとしています。また、性における本能と文化との混淆を見つめて、それに適切なことばを与えることが表現者の仕事だ

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    2019年06月03日