倉山満のレビュー一覧
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読みやすく、また読み物としても結構面白い本です。
ただ、文章の中身は、アーカイブ的なものではなくて、良くも悪くも著者の政治史認識とか、財政金融政策観が披露されておりますので、そういうのが苦手な方はおやめになったほうがよいと思います。
なんというか、折角多数の参考文献が挙げられているにもかかわらず、いまいち文章が信用ならないというか、大蔵省の正史を紹介しておきながら、著者の考えが惜しみなく書かれておりますので、いったいどこからどこまでがその正史の引用なのかというのがわかりにくくなってしまっているのです。
もちろん、著者の考えが展開されているところが正史ではないというのはわかるのですが、では本文からそれを控除したものが全て正史準拠かといえば、それがそうは読み取りにくいのがこの本のもったいないところでして、事実の記述はもう少し淡々と書くとか、メリハリのある文章を書いて頂きたかったなと思います。
学者先生の文章のお堅さは、その信頼性や権威という点でいえば、決して無用の長物ではないのだなと思った本です。
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Posted by ブクログ
保守とは国を守ることで、墨守でも、復古でもない。
国を守るためには、憲法、財政、外交が大切。外交は当然軍事も含む。外交、軍事の前提に経済力が必要。
米占領軍は、占領地の法律を変えるという国際法では絶対にやってはいけない非道を行った。日本の歴史文化伝統を破壊するために。
非武装中立なんちゅう、二律背反な言葉はない。日本のいう平和主義は、無防備孤立に過ぎない。
日本が敗戦国でないと困るのが今の世界だが、本当にダメになってる感。
経済政策のところはよ判らなかったが、増税が財務省に押し切られた感覚は何となく解る。
偏った本なんだろうが、それでいいんじゃないか。 -
Posted by ブクログ
相変わらず面白いんだけど、当方そもそも歴史に対する造詣がさほど深くないので、そもそもの正誤がよく判らん。
ネットで見てみると、とんでもねえって言ってる人もいるんだよね。
最初の、日米は自分の感覚でもストンと落ちるところはあったんだけど。
少なくとも、日本は歴史に卑下する必要はないし、なぜ卑下することが当然になってるのかよく見直す必要はある。
んで、そういう状況で国益を売り私欲を満たして「善良な」一般国民を省みてない奴らが存在することは間違いのだろう。
なんか辛くなるなあ。
が、幕末あたりの描き方はちょっと賛同できないところはあったがね。 -
Posted by ブクログ
この本の著者である倉山氏には、「嘘だらけシリーズ」でお世話になっていますが、彼が最近(2016.4)、この本を書かれました。
タイトルは、日本人だけが知らない本当の世界史、です。今から20年ほど前に、清水馨八郎氏の本を読んで、私が高校時代に習ってきた「西洋史」は、西洋人から見たものであることを感じました。
それ以来、自分なりに世界史を学び直そうとは思っていますが、膨大な範囲であるため、なかなか良い本に巡り合うことができませんでした。
この本は、特に、ウェストファリア体制以降の近代史について詳しく書かれていて、大変ためになりました。その国の成り立ちをある程度知っておくことは、ビジネスにおいても大事だと思っている私にとっては、この様な本が今後も出てくることを期待しています。自分の意見を確立する前に、様々な人の考え方を吸収したいと思っています。
以下は気になったポイントです。
・日本はアメリカにこそ敗北したが、その過程でオランダを踏みつぶし、大英帝国と刺し違えている、日本と戦ったがゆえに、オランダもイギリスもその版図を失った(p21)
・死刑制度は被害者遺族救済の側面がある犯人の死刑執行により心の決着をつけて、遺族は次に進めると考える(p30)
・ペルシア戦争、アレキサンダー大王、五賢帝の3つは、ヨーロッパ古代史の例外で、欧州がアジアに優越していた(p34)
・330年にコンスタンティヌス帝は、ローマからコンスタンティノープルへの遷都を決断し、395年に帝国は東西に分裂する。ローマ帝国は、西欧を切り捨てて生き延びようとした、西ローマ帝国は476年に滅亡する(p35)
・北方十字軍は、16世紀まで続き、スウェーデン、デンマーク、そして東プロイセンのドイツ騎士団を従えたポーランドが大国化していく(p41)
・イエスキリストはキリスト教の創始者ではない、生涯を通じてユダヤ教の改革派、パウロがキリスト教の創始者に仕立てた。ローマ教会が常にキリスト教会の頂点に位置したわけでない、東ローマ皇帝は、キリスト教と世俗の双方の頂点に立った(p42)
・異端の罪は異教の罪より重い、というのがカトリックの理屈(p43)
・フランス革命までパリの知識人の日常語はラテン語だった(p44)
・ルクセンブルク家は、百年の間に三代、神聖ローマ皇帝を輩出したヨーロッパ随一の名門である、だから独立国としていまも存立している(p50)
・ルネッサンスで主唱された「ヒューマニズム」は、人道主義の意味ではない。主(God)ではなく、人間を価値観の中心に据えるように、カトリックの教えにとらわれて生きるのをやめようという運動である(p53)
・贖宥状が許せなかったのは、プロテスタントの教義の本質は豫定説であり、天国にいくいかないは、人間に自由意思はなく教皇に贖宥状を発行する権利はないということ(p55)
・まず貿易商人が、次に宣教師が、最後に軍隊がやってくる。貿易で関係を持ち、その土地の住民を改宗させて手なずけておけば、領主に逆らうので簡単に軍事占領できる(p58)
・奈良時代にキリスト教は伝来していたが、景教ことネストリウス派であり、三大キリスト教宗派(カトリック、プロテスタント、正教会(オーソドックス))の全てがネストリウス派を異端としているので、日本のキリスト教徒が認めない(p63)
・宗教的狂熱から覚めた君主たち(イングランドのヘンリー8世やエリザベス1世、フランスのアンリ4世、ネーデルランドのウィルレム)はローマ教会の影響を排除しようとした、絶対主義の形成である(p63)
・1493年に教皇アレクサンドル6世が、トリデシリャス条約を制定、教皇子午線より東はポルトガル、西はスペインとしたが、異を唱えた国が2つある。イングランドと日本(p65)
・アルマダ撃破は日本では、スペイン無敵艦隊撃破とされるが、イングランド艦隊の精強さよりも、神風が勝利をもたらしている。アルマダは大艦隊の意味(p66)
・インドネシアではイングランドがオランダ海軍に完敗し、東アジアから100年の撤退を強いられていた、カトリックを敵視した日本人は、プロテスタントのオランダと通商を続けた。江戸幕府はカトリックを禁止した(p69、70)
・カトリックは主(GOD)を万能の絶対者として「奇跡」を根拠とする、プロテスタントは「豫定」を根拠とする。有色人種は天国に行けるように定められていないので、布教という無駄なことはしない(p70)
・朝廷と幕府の有力者を護衛していたのが、奉行衆(足利義教政権の親衛隊)で、戦国時代は応仁の乱ではなく、明応の政変において奉行衆が解体されたことに始まる(p78)
・応仁の乱は他の全ての大名を没落させたが、堺商人の利益を代表する細川氏と、博多商人のそれである大内氏だけは勢力拡大した(p74)
・30年戦争は最後の宗教戦争で、その和約である、ウェストファリア条約(1648)により現代の我々が想像する近代国家が出来上がった、それまでに13度の戦争、10の平和条約が結ばれた。当時、欧州の公用語であったラテン語の不使用が提議され、各国代表は自国語を使用した(p82、84)
・戦争とは、宣戦布告で始まり、講和条約発効で終了する法的状態のこと。これは双方の合意により解放され終結する(p89)
・ウェストファリア会議において、「異教徒を殺さなくてよい」という画期的な一言を言い放ったのが、戦勝国スウェーデンのクリスティーナ女王、「殺してはいけない」という価値観が欧州で定着するのは、まだ数百年かかる(p99、100)
・教皇も皇帝も紛争の当事者となった欧州と違い、超然とした存在として天皇がいたことが日本では大きかった(p104)
・1571年のレパントの海戦勝利は強調されるが、1538年にプレヴェッザの海戦で大敗したことは語らない、地中海の制海権はオスマン帝国に握られたままなので、大西洋に飛び出すしかなかった(p112)
・1683年にオスマン帝国がオーストリア・ハプスブルク家の首都ウィーンを包囲すると、欧州の殆どの国が援軍をだして、帝国は撃退された。カルロヴィッツ和平条約で、戦勝国となるオーストリアはオスマン帝国領ハンガリーを割譲させた。欧州が東方アジアに勝利した瞬間(p112)
・北方戦争でスウェーデンを叩き潰したのが、モスクワ大公国のピョートル大帝(戦勝以前は大公)、この戦争を記念して、国号をロシア帝国とした(p117)
・1763年、講和条約であるパリ条約が結ばれた時、イギリスは欧州の最強国となっただけでなく、世界の最強国となった。英仏墺普露の欧州5大国が世界の五大国となった年(p121)
・イギリスは、7年戦争で大ピットが得たアメリカは失ったが、インドとジブラルタルは死守している、ここでは勝った(p124)
・中世以来のフランスは、北部が南部を侵略していく歴史である、北部の首都パリでは知識人の公用語はラテン語であるが、フランス革命後に、フランス語を話し、フランス国民という意識を持つフランス国家が形成されていく(p129)
・傭兵に依存した軍隊は、戦場で逃げないように密集隊形、軍楽隊の太鼓に合わせて移動するので遅い、大砲が主武器となる時代には不向き。ナポレオンは散兵戦術を採用した、国民軍は傭兵の3倍の機動力を持ち、大砲の集中砲火で敵軍を個別撃破した(p130)
・有色人種である日本がロシアに勝利したからこそ、国際法が真に国際社会の法となった、200年に及ぶ欧州世界支配に風穴があいた(p168)
・連邦離脱を明言する南部諸州に対し、リンカーンは奴隷制維持を餌に翻意するように工作する、これに南西部諸州は従ったが、南東部は無視し、アメリカ連合国の建国を宣言した(p172)
2016年5月5日作成 -
Posted by ブクログ
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帝国憲法こそ、日本国の歴史と文化と伝統に則ったまっとうな憲法であり、世界標準の文明国の通義にかなった憲法なのです。10
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吉田茂は答弁しています。
「御誓文の精神、それが日本国の国体であります」
「日本においては他国におけるがごとき暴虐なる政治とか、あるいは民意を無視した政治の行われたことはないのであります。民の心を心とせられることが日本の国体であります」33
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警察のようなものである警察予備隊を創設し、海上保安庁のようなものである保安隊から軍隊のようなものである自衛隊へと組織改編を行い、なし崩し的な再武装を行うのです。すべて「のようなもの」です。58
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戦前の憲法学では、もちろん条文は重視しますが、国体こそ真の憲法だとの共通認識がありました。憲法典の条文解釈においても、我が国の歴史・文化・伝統に鑑みて、どのような解釈が適当であるかが、議論の優劣を決する基準だったのです。124
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扶桑社新書の151だそうで,嘘だらけシリーズは日米・日中に次いで3冊目。今書いているのは「保守の心得-戦後レジームからを脱却する処方箋」だそうで,若くても歴史学(憲政史学)者ですな!~1嘘だらけの「自称」朝鮮史(1)朝鮮半島は常に「場」にすぎない(2)「古朝鮮」朝鮮はアジアの支配者だった!?(3)「壇君伝説」神話は史実である(4)「新羅」兄より強い弟などいる訳がない(5)「高麗」他国の栄光は自分の歴史(6)「忠烈王」王様は売国奴!?(7)「世宗大王」愚民に文字を与えた名君(8)朝鮮半島は秀吉の「通り道」だった:2目覚める日本と眠る朝鮮(1)江戸時代における朝鮮の軽さ(2)属国朝鮮での「国王殿下」とは?(3)朝鮮の歴史は常にファンタジー(4)「仏米に勝った」というプロパガンダ(5)無礼な朝鮮-征韓論の真相(6)日朝修好条規はなぜ不平等条約だったのか?(7)政敵を殺しあう宮廷:3代理戦争の場でしかない朝鮮(1)「壬午事変」とにかく中華様に媚びる(2)「甲申事変」真人間(=親日派)の悲惨な末路(3)「日清戦争」は朝鮮の約束違反が招いた(4)「閔妃暗殺」の黒幕は誰か?(5)「日露戦争」はロシアに媚びた朝鮮が招いた:4日本に「帝国」は似合わない(1)朝鮮など併合したくなかった(2)安重根が朝鮮の主権を奪った(3)日本に植民地を持つ資格なし(4)お人よしすぎる日本人(5)吉野作造の問いかけ:5韓民族が「反中親日」だった時代(1)朝鮮人をいじめる中国人(2)朝鮮を守るために満州事変は起きた(3)志那事変で示された朝鮮人の赤誠(4)創氏改名・強制連行・慰安婦について語っておこう(5)反日を叫ぶほど金日成賛美になるジレンマ:6やっぱり「地名」にすぎない韓国(1)米ソ冷戦に振り回される半島(2)米中代理「アコーディオン戦争」(3)李承晩に鉄槌を下した外交官(4)帝国陸軍の申し子,朴正煕:7自ら地獄に落ちる韓国(1)大統領を倒せるのは次の大統領だけ(2)北朝鮮に核武装を許した金泳三(3)拉致問題を無視した金大中(4)北に浸透される反日国家(5)泥舟中国にすり寄る朴槿恵と日本の運命~この1973年生まれの人の品性が???です。何と表現したら良いか判らない。扶桑社の本だから…品がなくても良いのかも知れないけど…嫌韓本に品性は不要か。まあ,そうかも知れないけど。①頭の中身がファンタジー②軍国主義でないと正気を保てない③反日を言っていないと親日になってしまう‥というのが出発点です
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Posted by ブクログ
ネタバレ最近軽い本ばかり読んでいたのと、昨今の半島との軋轢の背景を、きちんと歴史として知りたかったので読んでみました。
はっきりものをいう有名な学者さんのようで、「かの国は嫌いで、絶対に仲良くはできないし、する必要もないけど、国益になるように相手の事を知るべき」というスタンスが伝わってきます。
ねじれた半日&親日、親北感情。弱腰でお人好しの日本。
つい最近まであまりにひどい状態だったにも関わらず、
半島で権力を持った人に、大国中国、ロシア、日本、
アメリカまでも振り回されてきた歴史がよくわかります。どうしようもないな~と思いながらも、なんでこんなに偏った力を持ってしまったんだろう・・・。
東アジアを語る時は、どんな立場(主義?)に立つかで全然切り口が変わってくるのがまた事情を複雑にしていくのですが、客観的な事実・史実を知りたい・・けど、国益を売り、貶めていく人たちやメディアが存在するのも事実。
日本人て何なんだろう?と悲しくもなります。
これは3部作の最後で、読むのに体力がいります。
読む気力が出てきたら次は第二弾の日中ものを読んでみるかな・・・
できたら、特に半島側の人名はフリガナが欲しかったし
地図や年表などの資料の添付もあれば良かったな。
最近の大統領は「ああ多分あの人」とわかるけど、
人名は本当にわからないです。