長谷川卓のレビュー一覧

  • 鳶 新・戻り舟同心

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    作者の絶筆となる作品。読み進めていると突然の中途終了。思わず胸に迫るものがある。
    作者が亡くなると当たり前だが、生き生きと江戸の町を縦横無尽に駆け回っていた登場人物たちも居なくなってしまう。二つ森伝次郎、鍋寅、正次郎、一ノ瀬真夏……。
    同じ思いは以前、池波正太郎「仕掛け人梅安・冬時雨」でもあり、しばらく呆然としたものだった。
    合掌

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    2024年11月07日
  • 雨乞の左右吉捕物話

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    一昨年亡くなってしまった静岡県の作家。

    このシリーズが最後の作品、2巻発行されている。

    それぞれがドラマを持つ登場人物たち。
    深みのある人物像がとてもよく、面白い。
    主人公は下っぴき。
    しかも、その推理や捜査力は親分に劣らない。
    そんな主人公が、主人公の実力を知る人々に支えられて活躍する。

    これは素晴らしい作品で2巻で終えるのが実に残念!

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    2022年03月16日
  • 雪のこし屋橋 新・戻り舟同心

    ネタバレ 購入済み

    歳を感じさせない捕り劇劇

    南町奉行所の永尋掛り同心、二ツ森伝次郎。相変わらず捕り物にかけては年の功を感じさせ、事件の解決に邁進する腕の良い同心である。今回も悪人を取っ捕まえまくる。
    過去に事件を起こした悪人たちの多さ。盗賊、火付け、殺し、誘拐等などの凶悪事件があった。
    悪者が多すぎるとこぼす伝次郎。事件の直後に解決していれば、次の事件にも繋がらずに済んでいたと思う伝次郎である。
    第四話、「鼻水太郎兵衛」は盗賊、斑蜘蛛の一味を捕らえる大捕物物語である。伝次郎と同じ同心の一ノ瀬八十郎は剣の遣い手である。その親友である同じ剣客の枝村収蔵が盗賊の用心棒になっていた。八十郎は枝村と対決して倒した。枝村がどこで悪の道に入った

    #ドキドキハラハラ #笑える

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    2021年10月25日
  • 戻り舟同心

    ネタバレ 購入済み

    江戸の治安を守る元気な元同心

    元南町奉行所定回り同心二ツ森伝次郎は、家督を息子新治郎に譲り、隠居暮らし10年、気ままに過ごしていた。
    25年前江戸を軽追放されたはずの弁天の常七の姿を目にした。伝次郎は事件の起こる予感がした。探索には人がいる。同じ元同心の染葉忠右衛門を誘った。第一話の「一番てがら」の始まりである。
    このところ江戸では他国より流れ来て、住み着く者が多く、犯罪数も増えていた。奉行所では人手が足りなくなり、元同心などを集めて再出仕組という部署を立ち上げて、永尋ねになっている事件の探索に当たらせる永尋ね掛りを作ることにした。永尋ね掛りとは未解決事件で俗にお蔵入りの事件を再調査する役目である。
    この臨時の部署に

    #感動する

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    2021年06月29日
  • 嶽神伝 風花 (上)

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    木暮衆の無坂が主人公四部作の完結。風のように、里の者の論理での争いに関係なく、時に味方に、時には敵となり、躍動する。
    少年の頃の竹千代を知る無坂は、殺すには惜しいと、家康を救うべく闘う。

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    2020年06月20日
  • 嶽神伝 鬼哭(下)

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    木暮衆の無坂が中心に話は展開。桶狭間での今川義元の死、第四次川中島合戦での死闘、山本勘助の死。
    仇と思う相手と生き、お互いに助け合う山の民の奥深さ。山の中で倒れてる者は助けなければならない山の掟。ここに惹かれて読み続けるんですね。

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    2020年06月16日
  • 嶽神伝 鬼哭(上)

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    長尾景虎が出奔した史実から物語ははじまる。長尾景虎の出奔し、無坂、月草、真木備らの山の元へ身を寄せる。軒猿らとともに、武田方のかまきりらとの死闘。
    山の民と武田のかまきりとの因縁の行方は。ついに始まろうとしている第四次川中島合戦へ、山本勘助は、山の民らとどう動くのか。

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    2020年06月14日
  • 嶽神伝 無坂(下)

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    山の掟を破ったわたりの鳥谷衆への刑罰、集いの掟を破ってまでして妹が嫁いでいった久津輪衆を助けに行く無坂。
    200匹以上の猿との死闘ら、目を離せない展開が続く。
    最後に、二ツと無坂が出会い、次回策への期待が。
    文句なし。

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    2020年06月04日
  • 嶽神伝 無坂(上)

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    1542年、武田信玄が父信虎を追放、諏訪攻略を仕掛けている時。山の者木暮衆の無坂を中心に物語は展開。
    諏訪頼重の側室小見の方、その娘小夜姫、後の諏訪御料人との関係、雪崩で集落が崩壊し放浪している鳥谷衆との関係、猿の集団など、下巻に向けて伏線が。
    武田信玄の信濃進出と合わせて、今後どう展開するか期待が膨らみます。

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    2020年06月02日
  • 嶽神伝 血路

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    嶽神伝エピソード1。武田の忍者かまきりと山の者、七ツ家との死闘。二ツ誕生の秘話。
    手に汗握る死闘の連続。読み応えあります。

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    2020年05月31日
  • 嶽神(上) 白銀渡り

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    一人渡り、多十。滅亡した武田の嫡流若千代と武田の隠し金をめぐり、真田に仕える忍び猿、北条の風魔、徳川の伊賀四天王らが、暗躍する。

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    2020年05月28日
  • 嶽神伝 血路

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    ノンストップ時代活劇。面白かった。
    嶽神伝シリーズはどれも面白いが、インターバルをいれると何を読んだか?時代順はどうなのか?分からなくなってしまって、迷ってしまう。次は鬼哭かな?

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    2019年12月26日
  • 嶽神伝 無坂(下)

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    嶽神伝シリーズ、無坂編。上下巻。

    「嶽神」を先に読みましたが、嶽神伝シリーズはそれよりも前の時代の話の様子。アクションシーンは「嶽神」の方が断然多かったけど、こちらの方が、山の民の暮らしぶりがより具体的でかつ生き生きと描かれており、興味深く読めた。シリーズが続いているようなので、今後の作品も楽しみ。

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    2019年08月23日
  • 嶽神(下) 湖底の黄金

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    「嶽神」上下巻。

    武田の御遺金をめぐり、山の者と忍者の壮絶な攻防戦を描く。

    初めて読むシリーズ、作家さんでしたが、アクション、冒険、仲間愛、盛り沢山の時代伝奇小説で、非常に楽しい読み物でした。主人公の多十がとにかく格好いいの一言だし、周りを固める仲間たちも良きキャラが揃いに揃っていて、ハラハラドキドキな展開の連続でありながらも、何処か安心して読めてしまう。結末はやっぱりこうなるよねぇっていうお約束パターンではあったけど、この巻の後も主人公たちがどうなっていくのか続きが非常に気になる。

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    2019年08月23日
  • 嶽神伝 無坂(下)

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    まさか最後の敵が奴らだとは!
    とにかく山にいきる人々とその掟をじっくり描ききるこの作品。
    大興奮って訳ではないけど、じわじわっと来る一品です。

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    2017年06月12日
  • 嶽神伝 無坂(上)

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    静かだ。淡々と山の者の生き方が綴られてゆくゆく。
    たまに来る戦闘シーン、戦国の情勢等がアクセントになり、下巻へ引っ張られる。
    かっこいいんだ、この人がまた。

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    2017年06月05日
  • 嶽神(下) 湖底の黄金

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    面白かったなぁ。
    しいていえば、もう少しでいいから悪役たちとの戦闘シーンを長くして欲しかったな。
    まだまだ続編があるんで読んでみよう。

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    2017年05月18日
  • 嶽神伝 無坂(下)

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    下巻も一気に読んでみました。こっちの方が物語に展開があっておもしろく、こうやって登場人物のつながりの蓄積で話はおもしろくなっていくのかなと思いました。それと、ハッとさせられたのは宴の理由のところ。「冬が終わった」「春がきた」そういう理由をつけて集まる方が、定期的に集まるにしたって義務感を感じずにできるのかなと思いました。むしろ、そんな理由で集まる方が楽しく飲める気もする。今度やってみようかな。物語自体は、当初は「嶽神」がどこで出て来るのかとか思っていたけど、なるほど、シリーズで読むほど楽しみが増えていくそのものたちへの敬意、という意味でいい名前だなと思いました。

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    2017年02月23日
  • 嶽神伝 孤猿(下)

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    ネタバレ

    敵役のかまきりは咬ませ犬であっけなくやられてしまうので、本命登場という感の飛び加藤からクライマックスの鶴嗿らが鳴り物入りで登場するが、ここでも盛り上がりに欠けるのが残念。

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    2015年06月17日
  • 嶽神伝 孤猿(上)

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    ネタバレ

    山のものシリーズの最新刊。ひとつ前の作品を読んでいないので、この作品だけでは人物関係がわからないものの、読んでいるうちにそんなことはどうでもよくなる。それにしても山のもの、こんなに強くて、ほいほいと忍びを倒してしまっては面白味がかける。最初の作品は確かに強いのだが、工夫をして何とか辛勝するという戦いの部分がメインを占めていたと思うのだが、戦いそのものよりも、時代関係とか人物関係を描くという方向にシフトしすぎたのは少々、寂しい。

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    2015年06月17日