長谷川卓のレビュー一覧
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歳を感じさせない捕り劇劇
南町奉行所の永尋掛り同心、二ツ森伝次郎。相変わらず捕り物にかけては年の功を感じさせ、事件の解決に邁進する腕の良い同心である。今回も悪人を取っ捕まえまくる。
過去に事件を起こした悪人たちの多さ。盗賊、火付け、殺し、誘拐等などの凶悪事件があった。
悪者が多すぎるとこぼす伝次郎。事件の直後に解決していれば、次の事件にも繋がらずに済んでいたと思う伝次郎である。
第四話、「鼻水太郎兵衛」は盗賊、斑蜘蛛の一味を捕らえる大捕物物語である。伝次郎と同じ同心の一ノ瀬八十郎は剣の遣い手である。その親友である同じ剣客の枝村収蔵が盗賊の用心棒になっていた。八十郎は枝村と対決して倒した。枝村がどこで悪の道に入った -
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江戸の治安を守る元気な元同心
元南町奉行所定回り同心二ツ森伝次郎は、家督を息子新治郎に譲り、隠居暮らし10年、気ままに過ごしていた。
25年前江戸を軽追放されたはずの弁天の常七の姿を目にした。伝次郎は事件の起こる予感がした。探索には人がいる。同じ元同心の染葉忠右衛門を誘った。第一話の「一番てがら」の始まりである。
このところ江戸では他国より流れ来て、住み着く者が多く、犯罪数も増えていた。奉行所では人手が足りなくなり、元同心などを集めて再出仕組という部署を立ち上げて、永尋ねになっている事件の探索に当たらせる永尋ね掛りを作ることにした。永尋ね掛りとは未解決事件で俗にお蔵入りの事件を再調査する役目である。
この臨時の部署に -
Posted by ブクログ
下巻も一気に読んでみました。こっちの方が物語に展開があっておもしろく、こうやって登場人物のつながりの蓄積で話はおもしろくなっていくのかなと思いました。それと、ハッとさせられたのは宴の理由のところ。「冬が終わった」「春がきた」そういう理由をつけて集まる方が、定期的に集まるにしたって義務感を感じずにできるのかなと思いました。むしろ、そんな理由で集まる方が楽しく飲める気もする。今度やってみようかな。物語自体は、当初は「嶽神」がどこで出て来るのかとか思っていたけど、なるほど、シリーズで読むほど楽しみが増えていくそのものたちへの敬意、という意味でいい名前だなと思いました。