【感想・ネタバレ】雪のこし屋橋 新・戻り舟同心のレビュー

あらすじ

元研ぎ職人の栄七は六十歳を超え、静かに暮らしていた。だがある日、捨て子を助けようとして、拐かしを疑われ捕縛される。栄七は二十七年前、弟弟子を誤って殺し遠島となったが、大赦で帰還していたのだ。御用聞きの横暴に、戻り舟の二ツ森伝次郎は激昂する。人を過去で判断するなと解き放つが、栄七を狙う不審な影が――。老同心の粋な裁き、人情沁み入る熱血捕物帖。

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Posted by ブクログ

伝次郎の勢いが止まらない。

伝次郎の影響か?子の妻、孫まで人を見たら善人か悪人か?などと判じている。菓子屋への買い物について行った正次郎と二人で怪しいものの跡をつけるとなんとも犯罪の匂いが。

遠島の罰を済ませ、江戸に戻ったものの。。。
罪を犯し刑罰を終えたもの、あまりに幼く罪を犯し、遠島までと役に立つよう近所の大人が技を教えてすっかり良くなったと思いきや、またしても。

今回もスターのような豪華メンバーが大活躍!
読んでいて笑いも、涙も味わえる名作シリーズ。

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2021年06月17日

ネタバレ 購入済み

歳を感じさせない捕り劇劇

南町奉行所の永尋掛り同心、二ツ森伝次郎。相変わらず捕り物にかけては年の功を感じさせ、事件の解決に邁進する腕の良い同心である。今回も悪人を取っ捕まえまくる。
過去に事件を起こした悪人たちの多さ。盗賊、火付け、殺し、誘拐等などの凶悪事件があった。
悪者が多すぎるとこぼす伝次郎。事件の直後に解決していれば、次の事件にも繋がらずに済んでいたと思う伝次郎である。
第四話、「鼻水太郎兵衛」は盗賊、斑蜘蛛の一味を捕らえる大捕物物語である。伝次郎と同じ同心の一ノ瀬八十郎は剣の遣い手である。その親友である同じ剣客の枝村収蔵が盗賊の用心棒になっていた。八十郎は枝村と対決して倒した。枝村がどこで悪の道に入ったのかと思わざるを得ないが、些細は判らない。捕り物前夜には八十郎は枝村と一緒に夜通し飲み明かした仲なのに、結末は意外であった。
それにしても伝次郎の仕事ぶりは鋭いが、何処かとんがりが消えて余裕すら出た姿を感じる。お宮入りの事件を扱うということは、事件当時は解決できなかったことであり、新しい事実が出てきた今それを解決しなければという思いが強い余り、その解決にのめり込むのであるが、しかし、今回は捕り物の話しばかりではなく、夕餉の支度やら買い物の時の様子や茶店でのおしゃべりなどが出てきて、読んでいて心を和ませる。そうならば、伝次郎の愚痴る様も理解できるが、汚いやり口も相変わらずでそれが彼の人柄なのだろう。
盗賊、斑蜘蛛を一網打尽にして事件解決となる。
捕り物の最中は伝次郎はピリピリしている。しかし、ほかの手下は勝手放題である。夕餉のけんちん汁を仕込む時の様子などが物語に出てくるが、江戸の生活も感じられて読む者の心を和ませる物語になっている。

#笑える #ドキドキハラハラ

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2021年10月25日

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