【感想・ネタバレ】戻り舟同心 更待月のレビュー

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感情タグBEST3

Posted by ブクログ 2021年06月15日

今回も一度は隠居していた腕利き同心たちが大活躍。
資料を読み解く目と頭脳、図表化し仲間達のヒント。
河野もくわわり、女装が趣味で女房子供から嫌がられ家を出ていたのは、花島太郎兵衛。
芸達者ぶりは、現役同心も一目置くほど。

今回も大事件ばかり。

数を重ねるほどにこの老人たちの人生の深さや人を育てる...続きを読む豊かな知恵も感じ、伝次郎の息子、その嫁、孫に至るまでの人物像の素敵さ。

各キャラクターの魅力もますます増幅!

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ネタバレ購入済み

犯人の捕獲に血眼になる伝次郎

2021年08月23日

永尋同心、通称戻り船同心二ツ森伝次郎。朝八時の出仕である。奉行所内の掛りの部屋でいつものように朝の茶をすすっていると、平右衛門町の空き地で顔を潰された死体が見つかった知らせを聞いた。伝次郎は市中を見廻るのも重要なお役目である故、死体が見つかった現場方面に見廻りに出た。
その現場に向かう途中、古物や...続きを読む盗品を商いにする倉吉を見つけて問ただした。そして、茅町にある倉吉の家を訪ねると骨董品など細々と置かれている中に、名人早野三郎助が彫った根付を見つけた。
十二年前、富沢町の薬種問屋「讃岐屋」に盗賊が入り、主夫婦、倅夫婦と住み込みの者六名が殺害されて一千両が盗まれた事件があったのだが、その時一緒に盗まれた根付であった。
伝次郎はその根付の出処を探るのである。そして今回の殺人事件との繋がりが出てきた。殺しの被害者は渡り大工の繁次郎で、その大工が仕事先から盗み取った根付だと判明する。当時の大工の棟梁から繁次郎の仕事先を聞き出すと、太物問屋の伊勢屋、足袋股引問屋の相模屋そして扇問屋の池田屋が浮かんだ。池田屋はお店を構えて十五年目で新しい。主は善兵衛。伝次郎は、倅の新治郎と一緒になり、この池田屋に絞り事件の探索に入った。
そして、十二年前の讃岐屋事件と六年前の小川屋事件の関係盗品、キセルと掛け軸などが池田屋の橋場町の寮から見つかり扇問屋「池田屋」を騙った盗賊一味七名、お店を装い盗賊たちの隠れ家や逃亡を手助けした柳原岩井町菱田鴻鵠他三名、池田屋の寮から関と作蔵の二人、新に見つかった塒から三名の総勢十五名の盗賊を捕らえる大捕物だった。
この物語、読み進めると読む意欲が削がれる部分がある。たとえば、倉吉への聞き込みは少し職権の乱用気味だ。また、池田屋をホシとする決め手も、推理が少し乱暴な気がしたし、更に、殺し事件の担当は、本来新治郎たちなど定回り同心の仕事であるはずで、永尋の伝次郎の出しゃばりや先走った行動がどうしても鼻についたのだが・・・

#エモい

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2020年07月24日

シリーズ3作目は短編集。
捕り物、チャンバラ、人情噺、ある日の出来事、夫々にほっこりするようなエピソードがちりばめられていて、読んでて楽しい。
登場人物の台詞で、ああ、そうだよなあ、と思わせるようなことがあっても次の物語を読む頃にはすっかり忘れている。
物語を疑う事なく、楽しんで時間を過ごす。

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