メアリー・シェリーのレビュー一覧

  • 新訳 フランケンシュタイン

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    数年前に青空文庫だったか、他の訳で読んだものの、改めて読み返してみようと思い手に取った。
    「フランケンシュタイン」は怪物の名前ではなく怪物を作った作中人物の名前だよというのは、もはやだいぶ定着してきたことと思う。
    怪奇小説ということで、主人公は怪物だと思われるが(私は本書はフランケンシュタインと怪物のW主人公と思っている)、なぜ作者のシェリーはタイトルを「怪物」ではなく「フランケンシュタイン」としたのだろうか、と思いながら読んだ。
    というわけで、本書でスポットが当たっているのは怪物ではなく、フランケンシュタインであるという考えのもと、感想を書こうかと思う。
    特に内容はないけど。

    感想を書くと

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    2023年03月21日
  • フランケンシュタイン

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    「知識を得るのがいかに危険なことかを知っていただきたい。人間として許された以上の存在になろうという大それた野心を抱くよりも、生まれた町が全世界だと信じて暮らしている者のほうが、はるかに幸せだということを理解してほしいのです。」

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    2023年03月15日
  • フランケンシュタイン

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    ネタバレ

    SFの起源と言われている本作、『標本作家』で登場したこともあり、手を取りました。ザ・いつか読みたいとは思っていたが、読んだことがなかった本。
    そして読み進めていくうちに、おそらくほとんどの方が思われている「えこんな話だったの…?」「フランケンシュタインって博士側の名前なんだ笑」などなど、思いながら読み進めました。

    正直、怪物に同情してしまって、なんというか煮え切らないフランケンシュタインおまえ!!と思ってました。怪物ぅう…そしてこれはある意味BLだなとも思いながら…

    「だがすぐに…自分は死に、今感じることももう感じはしなくなる。燃えるようなこの苦悩ももうすぐ終わる。自分は意気揚々と火葬の山

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    2023年02月19日
  • フランケンシュタイン

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    読んだらガラッと印象が変わりました。こんな話だったんだ!と結構な衝撃。少しの愛情さえあれば全然違った方向に進んでいたのではないか。救われる方法が何かあったのではないか。モヤモヤが拭えなくて心揺さぶられる。読んだそばから再読したくなる素敵な一冊。

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    2022年10月22日
  • フランケンシュタイン

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    結構長くかかってしまった、苦しい話だから。
    怪物に同情するコメントが多く見受けられたから、社会的な読者が多いのかなと思いました。
    ヴィクトルの恐ろしさも計り知れなかっただろうけどね。

    科学者の使命を履き違えてしまった若きヴィクトルは、後世に偉大なる教訓を与えてくれました。
    理屈じゃ世界は動かせないって言うけど、理屈で世界が狂うこともあるから、なんでも使い方次第ってことを思い知らされた1冊でした。

    人間、いとも簡単に死ぬのね。
    私も日々を豊かに満足に生きます。
    いつ怪物が現れても、慌てず、話ができる余裕を持つために。

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    2021年07月07日
  • フランケンシュタイン

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    ネタバレ

    フランケンシュタインを単なる怪物と思っていた。
    フランケンシュタインは怪物を創った研究者で、怪物も見た目は醜いが知性を備えた生き物だった。怪物は狡猾とも言えるほどの知性を備えているし、感情も持っているし、思索もできる。
    人間を創るという発想が、この小説の最大の魅力だろうが、フランケンシュタインと怪物の語りも面白い。

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    2020年01月16日
  • フランケンシュタイン

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    1月にある読書会課題本。学生時代以来の再読になる。人造人間をテーマにしたSFの古典中の古典。映画のイメージしかない人こそ読んでほしいと思う。訳はいろいろあるけれども、この版は訳そのものはもちろんのこと、巻末の解説もとても的確で面白いので、お薦めできる。

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    2019年01月05日
  • フランケンシュタイン

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    ナショナルシアターの舞台を観て大筋は把握してるつもりだったけど解説まで読んでより理解が深まった。楽園喪失。

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    2016年08月02日
  • 新訳 フランケンシュタイン

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    学生のころに別の人の訳で読んだ気がする。改めて時系列を意識して読んだら、フランケンシュタインが思いのほか若くて驚いた。そして怪物がとても切ない。最後フランケンシュタインが怪物を追うとき、怪物は自分を殺すためとはいえ、全てから忌避される自分を求めて追ってくる存在がいるというのにうれしい気持ちもあっただろう。怪物に最後まで名前がないのも個人的に気になるところ。

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    2015年12月27日
  • フランケンシュタイン

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    分類としてはホラーになるかもしれませんね
    天才科学者 フランケンシュタインが、生命の真理を窮めて創りあげたものが怪物だった。やがて、知恵を持ち感情を持つことになる。
    宗教色の強いこの作品は、キリスト教で言う創造物である人間を倫理を超えフランケンシュタインが名もない怪物・生命体を造ってしまった。それが是か否かは、わからない。
    醜悪であるがゆえに、全ての人間に問答無用の如く忌み嫌われてしまう。やがて、怪物は自身を創造したフランケンシュタインに憎悪を抱き、復讐する事となる。
    小説の著者 メアリー・シェリーは、パーシーやバイロンらと人造生命の可能性について語り合ったことが同作の着想のきっかけとなってい

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    2015年10月27日
  • フランケンシュタイン

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    バイロン卿のディオダディ荘で行われた怪奇談義から生まれたメアリー・シェリーのゴシック小説。今までに何度も映画化されてきたため、映画の印象が強すぎてホラー作品のように思えますが、原作は悲哀に満ちた内容です。フランケンシュタインの体験を聞いたウォルトンが姉への手紙に書くという体裁のため、一方から見た事実を中心に物語が進みます。出来ることなら、怪物からの見た話も読んでみたいですね。怪物の名前がフランケンシュタインだと勘違いしている人も多そうですが、怪物を作った科学者(大学生)の名前がフランケンシュタインです。

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    2014年10月28日
  • フランケンシュタイン

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    初めて読んだ本。怪物を生み出したことに罪の意識を感じる人間と、人間のように生きたいと願う怪物の話。哀しくもあるし、恐ろしくもある。名作。

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    2014年05月06日
  • フランケンシュタイン

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    最初は古典特有の心理描写が続いて話が進まず、昔の人の心理なので、共感できるとこも多くなく読みづらいと感じる。途中のエピソードも話の本筋に必要?と思ってしまうが、反対に分かりやすい軟派な文章ばかり読んでいるから、そう感じるのだろうなとも思う。

    人造人間が主人公に再会する場面から話に引き込まれ、人造人間の主張に共感し憐れに思う。もっと若い頃に出会ったならば、もっと心に響き感じるところもあったかと思う。

    主人公の弱さと身勝手さがよりこの話の悲しさを大きくしている様に感じるが、正義とは人の数だけあるよなとも思う。
    話の構成としても面白く、フランケンシュタインとは聞くが、このような話とは知らず(人造

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    2013年06月04日
  • フランケンシュタイン

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    11月のとある寒い晩のこと…
    怪物が案外初っ端から登場するので、ひたすらに不幸にまみれて坂を転がり落ちていく感じ。でもその永劫の絶望の中で敵対しあうフランケンシュタイン博士と怪物、それぞれが何かランナーズハイのような、天啓のようなものをひらめく瞬間がある。
    科学の力を思うままにふるった天才博士と、彼の才能によって生まれた人工生命体。その出会いは最初から不幸なものでしかなかったとしても、己の信ずるものをひたすらに追い続けるひたむきな姿が、この物語を単なるホラー以上のものにしている。

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    2012年10月16日
  • フランケンシュタイン

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    『屍者の帝国』からの流れで読んだ。
    フランケンシュタイン、という名前は知っていても、実際の話がどういうものか知らなかったわけなので、読む機会を持てて良かった。
    人と同じような知能(=心、魂)を宿した存在を生み出すことは行っても良いことなのだろうか。
    そんな、生命倫理観について色々考えさせらえた。

    読んでいる間、「無責任な創造者に創り出されてしまった怪物が可哀想、ヴィクター責任取れよ…」と思ったが、もし自分がヴィクターの立場になったとしたら、逃げ出さずに居られるかと問われると何とも言い難い。

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    2012年09月27日
  • フランケンシュタイン

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    ヴィクトルの言動にイライラしっぱなしでした。

    見た目が奇形なだけで決して怪物なんかじゃなかったのに…
    怪物の生い立ちと人生を思うと悲しくてしょうがない。

    ヴィクトル、何であんたが悲劇面してんだよ。
    勝手に造られてこんな扱い受けてる怪物のが悲劇だよ。
    ヴィクトルはちょっと自業自得じゃね?

    とか思ってしまった。

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    2012年05月17日
  • フランケンシュタイン

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    フランケンシュタイン博士が生命としての"怪物"を生み出すまでの描写が希薄というかあまり掘り下げて書かれていないのが、逆に理屈臭さを排除している感があってよかった。訳にもよるのだろうけれど、個としての"怪物"の感情が、理性的な言から滲み出ているように思えた。また、博士にも"怪物"を生み出した科学者から、生み出した"親"としての微妙な変化が感じ取れたのが印象深い。

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    2011年03月29日
  • フランケンシュタイン

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    随分長く、読まずに置いてあった本。アナキスト思想の著作のあるウィリアム・ゴッドウィンとフェミニストのメアリ・ウィルストンクラスト。30年前の学生時代にこの夫婦のことを習う。その授業の際、娘がフランケンシュタインの作者とほんのチョッと紹介された。
    作者メアリは詩人シェリーと駆け落ち。バイロン達と過ごすうち、怪談話を書くことになる。

    ヴィクター・フランケンシュタインはマッド・サイエンティストと程遠く、彼を見守る父、幼い時から一緒に育つ許嫁、心許す親友、愛らしい弟に囲まれ、自身も心優しく、知性に溢れた人間。
    彼の生み出した怪物は、体は巨大であるが、敏捷で、寒さにも強く、木の実などで腹を満たすことが

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    2012年04月28日
  • フランケンシュタイン

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    子供の頃は物語の内容を知らずに恐れていたフランケンシュタイン。
    原作を読んだときは本当に驚かされた。読む年齢によっても感じるポイントが変化する奥深い人間のドラマである。

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    2009年12月06日
  • フランケンシュタイン

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    怪物を生み出した罪の意識と、それを肯定できない意識の狭間で苦悩する若き天才科学者フランケンシュタイン。
    生まれながらに誰からも愛されず、生みの親であるフランケンシュタインに復讐を繰り返す名もなき怪物。
    ストーリーの進行とともに、両者は孤独の頂点へ向かっていく。そして、互いを憎悪することにしか生の意味を見出せなくなり、二人の最期は悲劇に終わる。
    フランケンシュタインといえば怪物のイメージが先行するが、原作を読んでみると人間の悲壮感溢れる物語だということがわかる。読んでよかった。

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    2009年10月04日