鎌谷悠希のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
2巻では、自身ではその個性に気づけない部長の悩みが描かれている。
普段、自分の声は骨導音としてしか聴こえないから、
歌の上達にむけては、周囲の指導を仰ぐしかない。
でも、上達に謙虚さが不可欠であることは、
歌に限らず、他のあらゆる物事においても同様である。
何事も、上手な人は皆謙虚。
大人になるってそういうことなのかなと、
大人になりきれないわたしは思う。
「誰よりも高音が出せる」「絹のように細く儚い声である」
わたしもまた、昔は、自分にはない仲間の個性に憧れた。
でも、ひとりでは非凡にはなれなくても、
声を重ねることで、個性を足しあえることを知り、吹っ切れた。
当時感じたのと同じ清涼感 -
Posted by ブクログ
涙腺崩壊とはこのことだ!
と言わんばかりに、この作品、この巻には泣かされました。
隠の世界を舞台にした主人公壬晴の物語は、宵風や虹一、しじま、雷鳴・・・色んな人と出会い、関わり、そして別れ、ようやく終わりを迎え、新たな始まりがそこに訪れたんだなと思うと、切ないような嬉しような、そんな複雑な気持ちになります。
基本的に私は、最終巻というものは読みたいようで読みたくないと思ってとっておくことが多いのですが、隠の王は違いました。
その結末をすんなりと受け入れられたような気がします。
この壬晴たちの物語が、もう読めなくなることに嘆くのではなく、彼らの物語を最後まで見届けたいという思いのほうが勝ったの -
Posted by ブクログ
ネタバレ良い終わり方でしたー!最初の頃に比べたら壬晴くんの強くなったことを凄く感じました。そうして取り戻したのが宵風の記憶というところが嬉しかったです。大好きな人を亡くしてしまった悲しい気持ちも好きな人の記憶なんですね。う〜ん、私がそんな立場になったらそう思えるかな。そうだと良いです。
帷先生は終盤はほぼ瀕死だったから印象が薄くなってしまいましたね。瀕死になったからこそ壬晴くんがあれほど揺さぶられた訳ですけれども。
虹一としじまの不死者コンビもお気に入りです。虹一と雷鳴の関係も気になってました。この二人は両思いじゃなかったかな〜。ファンブックにもそんな事は書いてありませんでしたし。不死者であま -
Posted by ブクログ
ネタバレずっとずっと待ち望んでた隠の王、最終巻です。
虹一としじまの願い、あの人の野望、帳先生や雷鳴の決意、それぞれみんなが望む未来に囲まれて、壬晴はどんな選択をするのか。どんな結末になるのか、全く想像がつかなくて読むのすごいどきどきしました。
正直、壬晴が森羅万象を使って宵風が生き返って、虹一たちもみんなが死ぬまで一緒にいて、みんなが死ぬときに死のうっていうこおに決めて、宵風は雪見とあの部屋にまた住んで。そんな風に終わってくれたらいいなって思ってたんです。むちゃくちゃですけど。
だって本当に宵風が消えてしまってから悲しくて、もっともっとみんなと笑いながら不器用でも生きるって楽しいなってたくさん感じ