カレー沢薫のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
発達障害を抱えていることが判明したカレー沢薫さんが「まし」な生活を送るために試行錯誤を繰り返すエッセイコミック。
発達障害・発達障害グレーゾーンの度合いは人によって違うため、困り感は共通しているけれど、その原因は人それぞれ異なる。
作者の困り感の描写も「分かる分かる!」と「言っていることは分かるけれど、流石に自分はそこまではいかない!」を繰り返しながら読み進めた。自虐と開き直りが最早清々しい。
ある生活の工夫や考え方の転換を実践して、三歩進んでは三歩戻り、また別の方法を試してみて、とすんなりと進んでくれない。
そこにもどかしさを感じつつも、発達に凹凸をもつ人の実際の試行錯誤もすんなりといか -
Posted by ブクログ
漫画家・エッセイストである作者が発達障害の傾向(発達障害グレーゾーン)の結果が出てから、自らの生活を良くしようと試行錯誤し、七転八倒をしていく姿を描いた漫画。
いわゆる「大人の発達障害」をテーマにしたエッセイ漫画。
生きづらさや生活のしんどさ、例えばADHDの服薬をしてみての前後の生活の変化など、ハードだと思われるところも、作者のユーモアと自虐的な視点で描いてくれるため、深刻にならずに楽しみながら、かつうんうんと頷きながら読み進めた。
自分の生活が破綻しているのは自分の努力不足や怠けのせいであるからと責めてしまいがちというのは非常によく分かる。
グループミーティングで「人間関係の構築に難が -
Posted by ブクログ
独身の叔母が風呂場で死んでて追い焚き設定だったからドロドロになってた、というコマがTwitterでよく流れてきて、独身=孤独死=怖い、だから婚活がんばるみたいな安易な話かと思ったら全然真逆だった。タイトルちゃんと読んでなかった…。日本である程度良い状況でひとりで死ぬには色々ハードルがあり過ぎるという話。カレー沢先生の言語化能力の高さ、言いたいことを二重にも三重にも重ねられたセリフにめちゃくちゃうなづく。
重いテーマなはずなのに個性的な画風と急に差し込まれるギャグで全く暗くならない。影ありエリートボーイの那須田に言いくるめられていったん持ち帰りつつ、やたら根に持って謎にヒップホップ的な強めファ -
ネタバレ 購入済み
考えながら笑える話!
このコミックの主人公は30代独身女子ですが、自分が死ぬ時はひとりかもしれないというのは誰にでも起こり得ることであり、ちょっと冗談めかして笑いながらも実はとっくり考えてみる、という読み方ができて非常に良い作品です!
現在5巻まで出ていてまだ続いてますが、次巻も必ず買う予定です!
5巻では裏主人公的な奈須田君にいよいよフォーカスが来ていて結構シリアス展開です。
これまでは鳴海のターンで「気が付けばおひとりさまで死期を迎えるかもしれない」という起点からエピソードが積み上げられてきましたが、奈須田君は「家族をおひとりさまで死なせることになるかもしれない」という懸念を抱えているようで、鳴海とはまた -
Posted by ブクログ
ネタバレ高校生のビブリオバトルで紹介されていた書籍です。
そのタイトルのキャッチ―さから手に取りました。
紹介者の言う通り、「下から目線」でありながらも毒のある数々の文章は、とても読みやすく魅力的でした。
「無職ではない(作家として収入はあるものの会社員として積雇用されているわけではない)」「既婚(「非リア」としては恋愛・結婚は忌避される)」など、いくつかのハンディを負っている筆者ですが、「非リア」としてのマインドを忘れずに世の中のさまざまな事柄を切って捨てていく様子は爽快です。
他者からの承認をいかに得るか、とうことに拘泥する(せざるをえない)社会の中で、どれだけ自分らしく(かつ「ラク」に)生き