筒井淳也のレビュー一覧

  • 数字のセンスを磨く~データの読み方・活かし方~

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    全体的に、同じ節の中で少し話があちこちに飛ぶ感じがして、筋道が腹にストンと落ちて来ず、論理展開を読み解くのにやや苦労しました。ただ、これまで「数字=万能」または「統計にはウソがある」の両極端な書籍が多かった中で、どちらにも与せず、かつ数式や初見で分からな理論に逃げずに、その曖昧さや複雑さを説明しようとされていたことに、とても感銘を受けました。

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    2023年05月04日
  • 社会を知るためには

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    社会学の考え方、捉え方を学べる一冊。
    目の前を走る車の部品さえよく知らないのに、比較できないほど複雑なこの社会のことなんて誰も全部はわからないよと説く。
    社会の「緩さ」について何度も言及されていましたが、それを覚えておくと、いい意味で気持ちの緩さも得られそうです。

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    2024年09月08日
  • 結婚と家族のこれから~共働き社会の限界~

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    理想的な「親密性」を個々が自由に持つためにはどうすればよいか、
    その解の1つとして共働き化が進んでいるけれど、
    それは格差の拡大を招きかねないし、当然ながら「ケア」の家事を誰がどうするのかという問題は発生する。
    北欧のように国のケアを手厚くするのか、アメリカのように格差を利用した家政婦を入れていくのか、、
    社会問題の話を掘り下げていくと、自分の立場の恵まれっぷりを痛感しますね

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    2022年07月24日
  • 社会を知るためには

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    社会の変化や現象は、誰かの意図に基づいていたり、原因があり結果がある、というようなものではなく、様々なことが時間や空間を越えて複雑に結びついているという。社会学的な物の見方や考え方が紹介されていて、物事を緩い繋がりの中で俯瞰する意義がよくわかる。自分の視野の狭さを痛感し、深く広く物事を知りたくなる。

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    2022年07月18日
  • 社会学はどこから来てどこへ行くのか

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    現代社会学を巡る3つの潮流である質的調査・量的調査・理論をそれぞれ代表する社会学者に、どちらかというと社会思想史の研究者としての色合いが濃い稲葉振一郎を加え、それぞれの鼎談によって構成された一冊。

    社会学に対して多少なりとも興味関心がある人でないと全く面白く感じない本だとは思うが、登場する社会学者はみな、現代の日本の社会学におけるトップクラスの論客たちであり、知的な刺激は大いに得られる。

    大きく印象に残ったのは2点。
    北田暁大氏については私が大学生だったときから既に若手論客として名を馳せており、何の本に収められた論考だったかは全く忘れてしまったのだが、「社会的な問題にコミットする」という姿

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    2021年06月20日
  • 社会を知るためには

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    社会学ではなく、「社会」に関する本は珍しい。そしてその出発点は「社会は理解できる」ではなく、「社会は理解できない」であることも面白い。感じていたモヤモヤ感を吹っ飛ばしてくれるような本だった。「なぜ日本は〇〇なのか」「なぜ少子化は止まらないのか」と言った疑問の裏には、明確な意図があり、それを変えてしまえば解決するだろうという楽観的な考えがある。そしてそれは大抵裏切られ「なぜ変わらないんだ!」と喚かざるを得ない。
    そもそもの前提が間違っており、確かに人間が作ったのだけど、複雑化しすぎてもう誰にも理解できなくなっているというのが正しい。これを飲み込めたことはかなり大きな財産になっただろう。

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    2021年06月18日
  • 社会を知るためには

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    中高生レベルの読者をターゲットとしながら、大人でも十分に楽しめる本質をシンプルに突いた良書が楽しめるというのがちくまプリマー新書のイメージであるが、本書はそのイメージを体現するかのような良書である。

    気鋭の社会学者である著者が本書で伝えようとするメッセージは、「私たちは自分たちでもよくわからない世界の上で生きている。そして様々な出来事は相互に緩いつながりを持っており、その緩さゆえに、余計にわからなさを増す」というものである。

    第一の含意、「自分たちでもよくわからない世界」という点は、勧善懲悪・二元論・陰謀論のように、一見わかりやすいように見える叙述が実はデタラメである、ということを示すだろ

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    2021年06月13日
  • 社会を知るためには

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    私たちが生きている「社会」は、合理性がなく、曖昧さを含有した「わからない」ものであるということをわかりやすく論じている。

    10代の頃、世の中のことがわからないのは自分に知識や教養がないからなんだと思っていた。そして大人になれば、世の中がわかるようになるのだろうとも思っていた。けれど現実は大人になってもわからないことだらけで・・・大人が読んでもためになるけど、社会に出る前に読んでおきたい本。

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    2021年05月23日
  • 社会学はどこから来てどこへ行くのか

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    社会学のイメージって、手広くやってるけど、実際学問として何やるの?くらいしか分かってなかった自分……。

    量的調査と質的調査の相いれなさと希望に何度か言及する所が印象に残ったかな。
    状況を捉えようと思えば、サンプルの量が必要で、そこからこうですよねって導き出すのが量的。
    けれど、そのサンプルがたとえば100集めてこうですって言ったとして、別の100集めたら別の結果や意味が生まれたとしたら。(そうならないようにされているんだけども)
    一人一人の感じてきたこと、考えてきたことは、同じ状況であっても違うんじゃないか。それなら、一人の語りを深く掘り下げることで、背景に見えてくるものがある、とするのが質

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    2020年11月08日
  • 社会学はどこから来てどこへ行くのか

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    凄いボリュームの本なので圧倒されてしまいますが、頑張って読んでみて欲しい本です。岸政彦さんの文章から感じるやさしさが好きで、それがいったいどこからきているのか少しわかった様な気がしました。

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    2020年03月24日
  • 仕事と家族 日本はなぜ働きづらく、産みにくいのか

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    ◯合計特殊出生率は上がることなく、むしろ下がりつつあり、一番重要な出生数は90万人を切るかもといった報道がされている現代日本においては、まさしく他国の真似ではない、実態に即した少子化対策が必要であると感じた。
    ◯また、今までの施策は、やはり海外の模倣であり、日本という社会に合っていない上に、場当たり的な施策が続いており、グランドデザインを描いた上で、速やかに対応する必要性を感じる。

    ◯本書では結婚に関する個々人の理由を詳細に分析し、働き方改革が声高に叫ばれる前から働き方に関する視点が盛り込まれ、家族内での家事分担に至るなど、着眼点が新しく、面白い。

    ◯最終章が、本書の要約として大変分かりや

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    2020年01月28日
  • 社会学はどこから来てどこへ行くのか

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    社会学を専攻していないとわからない”雰囲気”はあるものの,問題の骨子は刺激的。

    たとえば,事例研究における代表性をどう考えるか?というトピックは社会学だけに留まらないであろう。

    対話記録であるため,会話感覚で読めるのも本書の良いところ。サクサク読めてしまう。

    しかし,内容の深みはあるので,しばらく知識をつけた後に読み返すと,また違った感想を抱くような気がする。

    ちなみに,著者らの情報量(知識)がすごすぎて圧巻,もっと勉強しなければと思わされました。

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    2019年04月17日
  • 結婚と家族のこれから~共働き社会の限界~

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    ネタバレ

    前半では、家族や結婚のかたちの歴史を公平な立場で紐解いていく。「男は仕事、女は家事」という性別分業は、伝統でもなんでもなく、経済環境によってたまたま形成されたものに過ぎないと知って驚いた。
    後半は共働き社会がもたらす問題点について提示する。共働き化が格差社会を助長するという話は俄かに信じがたかった。また、家族への過剰な依存は、セーフティネットとして家庭を維持しなければならないという「家庭の職場化」に繋がるとのことだった。逆に家族を必要としない社会でこそ、人々は家族を求めるという考えは斬新ながら説得力があった。

    最初は人生設計の指南本だと勘違いして本書を手に取ったのだが、実際には個人というより

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    2019年01月31日
  • 結婚と家族のこれから~共働き社会の限界~

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    社会学の専門家による家族についての本。結婚や家族について、歴史的な経緯をはじめ、海外との比較など詳細な分析が行われている。ただし、著者のリベラリスト的な主張は受け入れられない。政府等の力によって結婚や家族のあり方など、人間の本質に関わることをコントロールすることは困難であり、社会の流れに任せ、制約をすることなく自然に自由にさせることが大事だと考える。ダーウィンの考え方に人間といえども逆らうことは難しいと考える。
    「日本の古代社会の対偶婚は複婚に近く、結婚している男性が他の女性と関係を持つこと、また、結婚している女性が他の男性と関係を持つことが厳しく禁止されることはありませんでした」p22

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    2018年10月23日
  • 結婚と家族のこれから~共働き社会の限界~

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    なかなか勉強になる本だった。特に前半の家族の形態の移り変わりや、後半の男女平等社会がもたらすもの、についての分析、考察が面白い。

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    2018年10月22日
  • 結婚と家族のこれから~共働き社会の限界~

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    ファッション雑誌STORYでオススメされていたので読んでみました。
    社会学、特に家庭や結婚といった身近なテーマの歴史的変遷を知ったのは初めてだったし、現代の世界における様々な家庭の分析も興味深いことばかり。
    雇用・家事育児・所得格差なども社会学的な視点でみるとどうなのか、などとても勉強になりました。

    備忘録、たっぷり書いちゃいます☆
    まずは歴史から。

    古代日本の婚姻はゆる~いものだったそうです。
    というのも日本は農耕民族なので村落共同体に所属していれば特に夫に頼らなくても妻は食べていけるし、強いリーダーがいなくても労働力さえ確保できれば(子供が増えれば)村は栄えることが出来たからです。なの

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    2018年07月10日
  • 仕事と家族 日本はなぜ働きづらく、産みにくいのか

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    ネタバレ

    仕事をしお金を稼ぐことを利己的として家族への無償労働を利他的ととらえることが働きづらさと産みづらさ、さらには介護しづらさをつくっているという指摘は正しい。
    ケアサービスの効率性との相性の悪さ、唯一のシステムとしての成功例としているスエーデンのケアワーカーの公的雇用が解になるのか?日本はしない気がする。正解がないんだから作るしかないは確かにそうだけれど。

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    2017年05月13日
  • 仕事と家族 日本はなぜ働きづらく、産みにくいのか

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    タイトル通りのテーマを豊富な統計データをもとに、丁寧に解きほぐす。答えのないものだから、それこそ他のパターンと比較したりしながら考えるのは有効な手法、というのは当たり前っちゃ当たり前なんですが、そうそう冷静に見れないテーマなだけに、面白い。五章は特に読み応えあり。

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    2015年07月26日
  • 仕事と家族 日本はなぜ働きづらく、産みにくいのか

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    仕事と家族。
    働きづらく、産みづらい。

    テーマとして、どちらも大きく人の人生に関わるものでもあり、そのどちらも「しづらい」状況にある今は、とても生きづらいのだろうか。

    少子化の要因は、これまでの研究のなかでもいくつか分析されていて、主に以下の3つに分けられる。

    ・機会費用
    ・両立困難
    ・希望水準

    女性が出産育児にかかる際に、一時的なキャリア中断が起こることにより、所得が減少するなどの機会コストがかかるため、出産を躊躇する、という説。

    共働きフルタイムでの出産育児において、女性が育児休業から復職するにあたって、育児と仕事との両立が困難である、あるいは困難であると予見できるから躊躇する、

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    2015年07月09日
  • 人はなぜ結婚するのか 性愛・親子の変遷からパートナーシップまで

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    愛し合う男女の結びつきとしての結婚。歴史的には必ずしもそうではなかったし、今我々が想像するロマンティックな恋愛と性愛の先にある結婚と言うイメージは、ここ数十年の話でしかない。
    ひと口に結婚といっても、親子関係、相続、行政や企業による取り扱いなど影響する領域は幅広く、結婚を法的に保護する意味とは、行政による公助を関係性による自助に移すことでもある。
    生殖医療が進んだ現代では親子関係も複雑さを増す。
    同性、複婚、氏姓、親子関係など、安易に語られる結婚制度を、改めて考え直す機会。
    個人的には制度を解体してパッケージ化を検討したい。

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    2026年03月07日