筒井淳也のレビュー一覧

  • 結婚と家族のこれから~共働き社会の限界~

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    家族のかたちについて考える本
    どんどんと変わっていく家族のかたちをうまく整理している

    前時代では「父母子」ではなく「母子とそれを取り巻く社会のサポート」と言う仕組みで支えていた。
    国民の管理のために家長制度などが出来上がった。
    自由な親密性のための課題①安定した職②無償労働③高齢化
    無償労働についてアメリカでは移民などの外部労働力の仕様、北欧は公的サービスに頼った。
    アジアはパラサイトシングル率が高い。共働き+同類婚により格差が拡大する。世帯への課税。

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    2020年12月04日
  • 仕事と家族 日本はなぜ働きづらく、産みにくいのか

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    日本で専業主婦が多かったのは1970年代。それ以前は、農業など家業のため働く主婦が多かった。
    スウェーデンでは、4人に一人が公務員。女性は二人に一人以上。その7割以上は介護、2割が保育。9割がケアワーカー。
    アメリカのような小さな政府と北欧の大きな政府の国が、女性労働参加が多い。ドイツ、日本はどちらも入っていない。その結果少子化が進んでいる。
    アメリカ、カナダは、育児休業制度が発達していないので、女性が高い地位につきやすい。
    アメリカ、北欧の出生率が高い。両極端の国。日本、ドイツ、イタリアなど性別分譲が強い国は出生率は低い。

    世界で変化し始めたのは、70年代のスタグフレーションのころから。北欧3国は、働き手を増やす政策=政府の女性雇用を増やした。
    アメリカは、雇用の自由化。育児休業制度が発達していないため、女性の長期離脱が少ない。その結果、管理職も多くなる。
    アメリカ、スウェーデンは、男性の所得が高くなくても、共働きで生活することを選んだ。
    ドイツは、早期退職で若者の雇用を確保しようとした。雇用を縮小する方向でバランスさせた。
    日本は労働時間や賃金を減らすことで対応。フレキシブルな日本的雇用の特徴を生かして失業を抑制。女性は非労働力化し、田舎に帰る、という手段で労働力を吸収。その結果、外部労働市場は、非正規が主流となった。

    日本では、以前の子沢山から、1950年代に子供は二人または3人、が定着。

    少子化の原因は、結婚しないか、結婚しても子供を作らないか。未婚化の要素のほうが大きい。しかしその理由は諸説ある。
    未婚化の要因を、経済要因とするか、価値観の変化とするか。
    女性の高学歴化、男性の所得低下。
    女性は晩婚化、男性は非婚化が進んでいる。
    身に着けたスキルを活かして仕事に打ち込みたい、は少数。そこまで積極的に仕事を選ぶわけではないが、女性が経済力を身に着けた結果、結婚に魅力を感じなくなった。
    専業主婦になりたいと思っている人は相変わらず多い。
    高学歴により収入があるため、結婚のハードルが上がり、男性所得の減少で理想と現実のギャップが拡大した結果、未婚または晩婚が増えた。

    女性が活躍している国のほうが出生率が高い、という説と、少子化を食い止めるためには女性が家庭に戻るべき、という説が対立。
    雇用労働に従事する女性が増えると出生率は下がったが、ある程度までいくとその効果が中和される。制度の充実で両立しやすくなった。しかし、労働市場に復帰しにくいことが、出生率の伸び悩みにつながっている。男性雇用の不安定化によって、少子化が加速。

    両立支援と子育て支援。
    その前に、未婚化を防ぐ必要がある。労働力不足を考えると、女性が家庭に回帰することは不可能。
    アメリカとスウェーデンでは、女性が仕事と家庭を両立できる環境があり、男性雇用の不安定化があったことが、カップリングを促し、結果的に少子化を抑えられた。二歩では、結婚と仕事の両立が難しいので、それが見えるまで結婚をしない、つまり晩婚化、未婚化が進んだ。

    U字型仮説=経済の発展段階で、女性の労働参加がU字型になる。工業社会では専業主婦化する。
    日本で増えた女性労働者はパートアルバイト=130万円の壁。
    1985年は、労働者派遣法と第三号被保険者制度が始まった。女性の労働抑制につながった。
    雇用機会均等法は、女性を男性の立場に組み入れるもの。女性が総合職で採用されてもやめてしまう。均等法のパラドックス。

    経済がうまくまわらないときに失業者を保証するのはコストがかかる。日本は、企業と家庭がその役割を担ってきた。職能給制度により配置転換が可能だった。
    職務単位の働き方では、失業が増える傾向がある。

    クォーター制(割当制)一定数の女性取締役を義務付けること。ノルウェーは40%を下回らないように義務付けた。北欧でもその必要性があるのは、女性は公務員、という区分けになっているから=性別職域分離。

    ケアワーカーは、その場所で消費されるから、その場所に住んでいないとできない=賃金は下がらない。

    夫婦の家事参加が均等にならない理由=仕事の時間が違う、収入が違う、最初は分け合っていても、女性の職場が同じようはならないため、だんだん性別分業に移行する。家事の希望水準の不一致=女性が自らやったほうが早い。
    男性が長時間労働だと家事を行う時間がない。外で長時間働く男性の面倒を見ることは必然となっている。

    台湾は儒教国だが、家事分担は日本よりも分業的。

    性別分業の克服、真の共働き社会への移行が必要。

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    2020年09月28日
  • 結婚と家族のこれから~共働き社会の限界~

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    結婚して家族を養うことがどうしてこんなに大変なのだろう..。複雑で厳しい現状を知る一歩

    ●感想
     「なぜ、結婚して子供を育てていくことがこんなにも大変なのだろう?」誰もが疑問に思うこのことを、本書は定性的・定量的なデータを駆使しながら説明してくれる。根本的な問題は「お金がないと家族運営・子育てできない」「共働きをしても経済格差が解消されるわけではない」ということ。収入の低い男性も女性も結婚によって問題を解決できるわけではない。結婚相手は同程度の収入・学歴を有する場合が多いからだ。世帯収入の少なさが子育ての厳しさに直結するから、「共働きしてもお金がない夫婦」にはどうしようもないという現状がある。加えて、「共働き」は手段である。本来の目標であるべき「自由な親密性の実現」を損ねてはいけない。
     本書の分析をすっきり理解するのは結婚難しい。厳しい現状を踏まえて「次どうしていくべきなのか」が分からない。実行するコトは読者自身が自分のアタマで考えていくことなのだろう。「普通に暮らしていくことが、なんでこんなに大変なんだっけ?」と思ったら、読み返したい。

    ●本書を読みながら気になった記述・コト
    *「その子供は誰の子どもなのか?」明らかでなくても良い時代があった
    ・「農耕を行う集落にとって重要なのは、みんなが協力し合って農作物を収穫することです。そこでは、子どもは貴重な労働力です。そして、子どもをもうけるためには、男女が関係を持つことが必要です。しかし、生まれてくる子どもが誰の子どもなんかについては、もちろん気になるところではあったと思われますが、とことん追求する必要がありませんでした」
    *「誰の子どもなのかはっきりさせる必要があるのは世継ぎが必要な場合」
    ・血統を重視する武家社会では誰の子どもであるかはっきりしていなければならなかった。そのため、姦通が罰せられることとなった
    *子育ている世帯を優遇すればよい、という単純な話ではない
    ・フランスでは子どもがいる世帯の税制を控除している。では日本もそれを取り入れるべきかというと、そう簡単ではない。国をあげて「単身者を差別する」ことになりかねない
    *世帯単位課税とは
    ・世帯単位課税の世界では、同じ1000万円の世帯所得を夫婦がどのように分担しようとも税率は変わりません
    ・夫が1000万円すべてを稼いでいようが、夫と妻で500万円ずつ分担しようが、おなじ
    ・世帯単位課税は、そのなかに二つの方式がある。一つは合算非分割方式、もうひとつは合算分割方式。非分割方式は、世帯の人数にかかわらず、単純に世帯所得に課税する方式。分割方式は、世帯所得を世帯の人数で割ってそれぞれに課税する
    ・非分割方式では、高所得者同士が結婚することによって、発生する世帯間の所得格差を是正できる。1000万円の所得を持つ男女が結婚した場合、独身時にはそれぞれ1000万円に課税されていたのが、結婚すると2000万円に対応した高率の課税が適用される
    →この税方式問題:所得のある人と結婚する動機が小さくなる。結婚が減るか、女性の就労機会を減らす
    ・分割方式はフランスなどで導入されている。分割方式では、夫婦の所得を平均した額に課税される。したがって、分割方式では、高所得者が低所得者と結婚するインセンティブを持つ
    *少子高齢化の問題は「自由な親密性の交友」を失わせること
     暮らす相手が選べない、結婚相手も選べない、子どもを持つことも選べない、というのが不幸な状態。少子高齢化が進み経済的に国・国民が困窮すれば、生活の選択肢は狭まっていく 

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    2020年06月28日
  • 結婚と家族のこれから~共働き社会の限界~

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    ◯著者が社会学者だけあってか、さまざまな視点から家族のあり方についてを分析されている。所得税も検討しているのはやや意外。
    ◯文体が(なぜか)口語的に記載されており、家族の話だけあって幅広い読者層を踏まえているのか。ただ内容との兼ね合いから、すっと頭に入ってこない。
    ◯内容としては、保守的な家族のあり方が念頭にあると、中々受け入れにくい検討がされているが、結論としてどのようなあり方が現代日本に望ましいのか、その際の政府の対応としてはどうあるべきかが、具体的かつ分かりやすいものではない。そういった意味では、あくまでフラットに分析しているということなのか。

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    2020年01月17日
  • 社会学はどこから来てどこへ行くのか

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    とても興味深く読ませていただきました。
    社会学自体が馴染みがなかったが、4人の討論のわりにはよく纏まっているので、読んでいるうちに「社会学」の輪郭や直面している問題について理解ができるようになってきました。
    社会学を専攻していない素人の方でも、楽しく、また気づきを得ることができる良書だと思います。

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    2019年11月26日
  • 社会学はどこから来てどこへ行くのか

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    岸さん、北田さん、筒井さん、稲葉さんによるトークリレー本。社会学の知見がないと読み進めるのが苦しい。大学で学んでいた社会学を理解するために購入したが、より難解になった気がする。そのくらい普通の学問の深みはすごいと言うことなのかな。

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    2019年09月07日
  • 結婚と家族のこれから~共働き社会の限界~

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    内容は思ったよりも硬い。家族とは、家とは、家事分担、共働き、等について歴史を紐解き分析、日本以外の国との比較。

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    2019年01月20日
  • 社会学はどこから来てどこへ行くのか

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    ちょっとしたきっかけで買って読むことになった本。もともと社会学がどういうものなのか分かってないのに「どこから来てどこへ行くのか」なんてどうでもいいんだけど,専門分野が異なる先生たちの対談というライブ感のおかげでそれなりに楽しく読み終えた。
    結果的には,社会学の中にいろんなジャンルがあること,ほかの経済学や心理学なんかとは違いがあること,先生もいろいろ悩んでいること,などが分かり,社会学に興味は持てた。
    せっかくだから著者の誰かの本で読みやすそうなものがあったら読んでみようかとは思うものの,まあ1年ぐらい先かなぁ。

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    2018年12月24日
  • 仕事と家族 日本はなぜ働きづらく、産みにくいのか

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    日本の「仕事と家族」の現在の居場所を国際比較・長期推移の視点で眺めると、大きな政府/小さな政府の対比は役立たない。性別分業の克服つまり共働き社会へ移行すべき。有償労働の担い手を増やすことで、税と社会保険を通じた助け合いのための余裕をつくり出す。

    日本の働きづらさは、性別分業の無限定な働き方にある。シンプルかつ納得の結論です。

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    2018年10月13日
  • 結婚と家族のこれから~共働き社会の限界~

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    20171222

    家族の概念の歴史から共働きを紐解いた一冊。ワークライフバランスが意識されればされるほど高学歴同士の同類婚が増えて社会格差が広がるってのは新しい発見だった。結局どの国でも共働きの限界についての抜本的な問題は解決されてない気がする。

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    2018年07月21日
  • 仕事と家族 日本はなぜ働きづらく、産みにくいのか

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    20171221

    ゼミとインターン絡みで。スウェーデンとアメリカがどうして共働きと育児の両立がうまくいっているのかの対比は面白かったけど、社会構造的に日本は参考にできないっぽい。
    卒論は少子化と共働きかなぁ。

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    2018年07月21日
  • 結婚と家族のこれから~共働き社会の限界~

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    女系で恋愛や関係も自由だった古代。戦功+官職+世襲による家制度で、家父長に権力が集中した封建時代。戦前の強力な家父長制、戦後の近代家族・自由恋愛。共働きカップルにとっては家庭も職場と同様なマネジメント対象でありリスクになってきている。

    理想と考えられる恋愛・平等・共働きカップルですが、抵抗勢力はまだ根強いし、社会的に不足するケアを、格差で調達するというのもなんだかなぁ、な全体像が見えてよかったです。

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    2016年10月09日
  • 仕事と家族 日本はなぜ働きづらく、産みにくいのか

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    対極の政策にあるスウェーデンとアメリカで出生率が回復している、それぞれの国で政策がとられ、日本は政府は特になんもせず企業で失業者を吸収した結果、ドイツは早めに退職勧奨、二人で働きやすくすることが、、、、データに基づいており偉いとおもうがデータを読む取るところが退屈で飛ばし読んでしまった。

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    2016年05月08日
  • 仕事と家族 日本はなぜ働きづらく、産みにくいのか

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    共働き社会という以上のビジョンが見えない。その方策も曖昧だ。

    制度と構造に腑分けし、構造をより本質と見る捉え方には妥当性を感じるし、説得力もあった。

    また、同時性と同場所性が要求される仕事、希望水準の不一致、お金を稼ぐことは利他的の3つはトピックとして面白かったが、深まることなく終わった。

    それが学問的な帰結だとしても、全体的に国際比較に深い意味はないと思わせてしまったところが本書のつまらなさの元凶だろう。

    雇用史の知識の整理には便利。

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    2016年02月01日
  • リベラ・シリーズ8 制度と再帰性の社会学

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    筆者にとっては心外かも知れないが、私にとっては「経済学」と「社会学」の橋渡しではなく、経済学(市場や制度、組織等)の「社会学化」に読める。経済学の領域にあるとみなされがちな問題群を社会学化することの、アクチュアルな意義、必然性を、もっと明確に打ち出して欲しかった…が正直な気分。実際、ギデンズに依拠しながら論考を進めている章(6章)がやはり生き生きしているように思える。文体は平易であろうと努めていることは伝わるが、決して平易だとは思えない。時に、脱線した文章が嫌みに響くこともあるし、使用されている言葉の水準が突如、難解になったりもする…。とはいえ、経済学を社会学の観点から視ること、制度(論)について理解の手がかりを得ることができる点は素直に良かった点。経済学における「取引費用」の議論など、なるほどなーと思わされた。巻末の文献案内も親切で好感がもてる。★としては、3.5くらい…という感想。

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    2009年10月04日