筒井淳也のレビュー一覧

  • 人はなぜ結婚するのか 性愛・親子の変遷からパートナーシップまで

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    おもしろい❕
    結婚という制度(あるいは関係性?)について周縁も含めて網羅的に、かつドライに書かれていて「結婚の入門書」としてかなりいい気がする

    「「政府は、お二人の関係を登録する法律婚というメニューもご準備しておりますので、適宜必要に応じてご利用ください。登録するといいこともありますが、かわりに義務もあります」というわけだ。……政府としては(公費で助ける度合いが減るので)歓迎すべき面もあるので、結婚あるいはそれに類する共同関係を優遇する。」(p.59-60)

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    2025年11月06日
  • 未婚と少子化 この国で子どもを産みにくい理由

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    現行の子育て支援は少子化対策としては不十分。なぜなら有配偶合計特殊出生率はさがっていないから(コロナ禍で下がり始めた)。という主張を豊富なデータで議論してる。

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    2025年09月13日
  • 人はなぜ結婚するのか 性愛・親子の変遷からパートナーシップまで

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    ジェンダーや昨今の結婚に関する政策の勉強に。結婚という人間の生活に強く結びついた行動なだけに、難解だった。文化や時代によっても結婚という考え方に大きな差が生まれ、現代の自由な結婚であっても前時代的な考えも交わり、複雑怪奇な状態にあると学んだ。一回読むだけでは全てを理解できなかったので、また機会があったら読もうと思う。

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    2025年07月02日
  • 結婚と家族のこれから~共働き社会の限界~

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    今まで歴史上ずっと性別分業制でここ最近急に変わったのかと思ったら違うのか!
    北欧とかアメリカとか女性の社会進出進んでて良いなって思ったけどそんな背景があるのか…結局家事は工業化が進んで減るものじゃないから誰かがやるしないってことに代わりないことがわかった。
    日本はどう進んでいくんだろう?移民が増えてアメリカ的な感じになるのか?難しい気がする。
    また少子化は必然だと思った。皆婚時代こそ特殊だということがわかった

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    2025年03月18日
  • 未婚と少子化 この国で子どもを産みにくい理由

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    少子化が叫ばれて久しい。
    どうやら1991年海部内閣のときから危機感を抱き、少子化対策を行ってきているようだ。
    菅内閣では「こども家庭庁」が設立され、現在の岸田内閣では「異次元の少子化対策」と称して躍起になっている。
    しかしその実は、子どもを持つ家庭にお金を配るということ、そして議論の中心は財源の話。
    本当に、お金を渡すだけで少子化が改善されるものなのか?問題は、その前の未婚・晩婚にあるのではないか?と、かねがね思っていたところで、手に取った本書だが、共感するところが多かった。

    諸外国や国内の出生率などのデータを載せた上での要因解析と提案。
    やはり学者たるはこうでないと、と感じたところだが、

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    2024年08月11日
  • 未婚と少子化 この国で子どもを産みにくい理由

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    ■地域の人口は政府の方針や産業構造に左右される。
     地方で人口が減る大きな地域における雇用の少なさである。
     非都市部地域でも工業地帯などで雇用があれば人口は維持できることが多い。しかし、国全体でサービス産業化が進む中、若い女性が都市部に移住する動きを止められていないのが現状。
     過疎化が進むと行政サービスの低下や商業施設の減少も進む。住宅価格や生活費は安価であろうが都市的なライフスタイルを望む若い人を引き止めるよい材料が減っていしまう。
    ■1970年代からの出生率低下の大きな部分は、結婚している人が子供を持たなくなったことではなく、晩婚化・未婚化によってもたらされてきたということ。
     少子化

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    2024年05月25日
  • 未婚と少子化 この国で子どもを産みにくい理由

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    良書。
    日本の大人が一読すべき本。
    少子化は多面的な問題。政治家が実績をアピールしにくい。
    アピールする政策は危うい。
    当面、特に高齢が多く、労働力の確保が最優先。効率化、外国人労働者。
    人口減少は避けられず、穏やかに減らすことが大事。
    若い世代が子供を持つのを負担にならない社会が必要。収入、時間に余裕がなければだめ。

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    2024年05月11日
  • 未婚と少子化 この国で子どもを産みにくい理由

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    未婚と少子化 この国で子どもを産みにくい理由。筒井 淳也先生の著書。少子化を解決するにはこの国で子どもを産みにくい理由をなくすこと。子どもを産むのは女性。女性が子どもを産みたい産みやすいと思うようにすること。未婚で子どもを産むことで不利益にならないようにすること。事実婚や未婚での出産を奨励すれば子どもを産みたい産みやすいと思うようになる女性がきっと増える。法律婚や夫婦同姓が嫌で事実婚や未婚のまま子どもを産むことをためらう女性を応援しないと少子化は解決しない。

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    2024年05月03日
  • 未婚と少子化 この国で子どもを産みにくい理由

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    少子化対策と子育て支援の混同は、限られた財政資源の無駄遣いになるだけではなく、未婚化という主たる原因を見て見ぬ振りをしてしまうことで、対策を遅らせる=少子化を進行させることになる。

    本書では若干歯切れが悪いが、未婚化の主因は「若者の不安定雇用」ではなく、「若い女性から見て満足できる経済力がある男性がいないこと」なのは各種データから明らかなのだから、議論の精度をそこまで上げていく必要がある。今後はそのような議論をせざるを得なくなってくるだろう。
    上記の主因は、若い女性の学歴や就業先の向上の結果であるものの、それがリベラル面で喜ばしいとされるのは、あくまで資本主義(というより賃金労働至上主義)や

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    2024年02月21日
  • 数字のセンスを磨く~データの読み方・活かし方~

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    計量社会学者らしい本。「数えることが難しい」「比較することが難しい」「データを集めれば集めるほど厳密さから離れる」などの例を、事例をもとに上手に説明している。

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    2024年01月05日
  • 数字のセンスを磨く~データの読み方・活かし方~

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    いつも眺めている統計とか相関とか因果とか、そう言ったものを噛み砕いて解説している。数字などは(多分意図的に)省かれていて、やさしい

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    2023年04月10日
  • 仕事と家族 日本はなぜ働きづらく、産みにくいのか

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    仕事と家庭の両立について、国際比較と歴史的背景の両面から詳細に調査し、日本がこれから選択するべき道筋をまとめた良書。ここで示された方向性が正解とは思わないが、平易な言葉で議論に必要な情報がまとめられているので、これをもとに今後を考えるのは有効だと感じた。

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    2022年08月25日
  • 仕事と家族 日本はなぜ働きづらく、産みにくいのか

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    日本がなぜ働きづらく、産みにくい社会なのかについて書かれた本。当方のこの本からの学びは以下4点

    ①日本の労働環境は未だ男性、正社員が優位であること
    ②総合職制度、職能給が日本独自の働き方であること
    ③未婚化、晩婚化は経済的要因ではなく、女性の高学歴化による目指すキャリア像と家庭との両立に困難があること
    ④低福祉の代表国であるアメリカ、高福祉の代表国スウェーデンは共に日本より出生率が高い(1.9程度)

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    2021年08月13日
  • 社会を知るためには

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    社会の緩みという概念に新しく触れ、ここ数年での違和感の正体が腑に落ちたように感じた。

    適切に社会を記述する方法つまり緩いつながりを記述する方法を、丁寧に説明している。

    社会はますます複雑になっており、決してシンプルではないということがよく理解できた。

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    2021年07月02日
  • 社会を知るためには

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    社会学入門的な本は数多く読んできたが過去読んだ中では断トツに良い。「社会はなぜわかりにくいのか」「知るにはどうしたら良いか」というリサーチクエスチョンをベースに社会学・社会科学の視点や概念を非常に分かりやすく教えてくれます。高校生の時にこの本があれば!

    読書案内としても充実しており、紹介されている本を順に読むだけで相当に学べる。細かいけど読書案内が本文中にあって読みやすく、かつ巻末にもリストまとめがある親切な構成なのも良かったです。

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    2021年02月17日
  • 社会を知るためには

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    筒井先生がいかに「社会」と向き合い続けてきたかがわかる内容。ちくまプリマー新書は,ヤングアダルト(おとなとこどもの間)を対象とした新書(wikipedia)らしいですが,その層だけでなく,ややアダルト(30代前半頃)にも響く。

    社会がいかにわからないか,そしてなぜわかりにくくなっているか,その中でどのように私たちは生きていけばいいか,「社会」に向き合い続けて考えてきた筒井先生だからこそのお話がたくさんあります。

    社会学入門の入門書としても良い一冊ですし,社会心理学入門の入門書としても読んでほしい一冊です。社会心理学は社会学と心理学を包摂するような,あるいは,間を循環するような学問である

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    2020年10月23日
  • 社会を知るためには

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    実用的な製品やサービスに結びつきにくく、非専門家からはその価値が見えにくい社会科学系、人文系の学問の価値について理解するのに役立つ本だと感じました。
    複雑な社会の中で人々は不安になることを厭い、単純明快な理屈に(ときには陰謀論のようなものにも)惹かれがちだが、「社会は複雑で、わからないもの」という前提を受け入れ、安定と変化の両立を図ることが重要と著者は説きます。
    特に 第一章「わからない世界」にどう向き合うか は高校生や大学生の方は文系理系問わず(むしろ理系の方にこそ)役立つ内容だと思いました。

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    2020年10月07日
  • 仕事と家族 日本はなぜ働きづらく、産みにくいのか

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    少子化や女性の労働問題などを扱っているひとたちには絶対読んでもらいたい本。

    少子化問題を論じる本で提案される対策はどれもピントがずれているというか、表面上の解決方法しか提示されないことが多いけれど、この本で主張されていることはとてもすんなり受け入れることができた。
    すなわち、少子化や女性の活躍を阻む根底にあるのは、日本特有の「長時間労働」や「無限定性」という主張である。
    これらを見直していかない限り、いくら育児休業制度や保育所の充実を図ったとしても、根本的な解決にはならないのではないかと思った。

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    2019年08月02日
  • 結婚と家族のこれから~共働き社会の限界~

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    リベラルな立場を自認しつつ、常に複数の見方を提示した上で様々な文献と突き合わせて比較検討し、その上で著者の意見を述べるやり方は、研究の態度として非常に尊敬できる。家族という概念の歴史から掘り起こし、現代の家族像を分析してゆく。

    個人的に学びになったのは家概念の成立であった。家概念の成立以前は、閉じた地域共同体の中で性的アイデンティティを重視しつつ比較的自由な人間関係があり、血統概念は弱かったのだそうだ。それが変わったのが武士の登場であり、共同体が食べていけるかどうかが戦の手柄に依存するようになったことが原因だそうだ。戦は男がやるものなので、男が共同体を養う、そして強い男の嫡子はまた強いだろう

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    2018年11月19日
  • 仕事と家族 日本はなぜ働きづらく、産みにくいのか

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    p93 1990年代に25歳から34歳までの女性の就業率が増加したのは女性の「未婚化」によるものである。大学を卒業して就職し、結婚相手を探したところ満足のいくパートナーが見つからなかった。続く2000年代における女性の就業率の増加は、既婚カップルにおいて、女性が男性の所得低下を補うべく非正規雇用に就くようになったものである。女性の高学歴化や経済不況が女性の未婚化と就業を促したものであり、「両立しやすい環境が整った」わけではない。制度的要因というよりは、構造的な容易によるものである。
    P111 男女雇用機会均等法は基本的に「職種・勤務時間・勤務地について限定されない総合職正社員」の採用において女

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    2018年06月25日