栗原康のレビュー一覧

  • アナキズム 一丸となってバラバラに生きろ

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    面白いですね。岩波新書とは思えない勢いのある砕けた文体で読みやすかったです。
    入門書なんだけど基礎的なことを大体学べるというよりは入門者に興味を持たせる本という感じでした。
    章ごとにテーマがあるのも読みやすくてよかった。おすすめです。

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    2025年12月07日
  • アナキズムQ&A ――やっちゃう、やっちゃえ、やっちゃった

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    アナキズムの本だけど黒くなくて紫の可愛いイラストつきカバーで、やっちゃう、やっちゃえ、やっちゃった、て踊りながらイラストちゃんが言ってるので、なんか、伊藤耕とか江戸アケミぽい語呂合わせだね、と思わず買います。いざ読み出したら手触り、軽さがとても良い感じ。紙の本バンザイ!

    第一章さよなら国畜、39ページ、いまが最高だところがっていこうぜ。て、いやいやもう、じゃがたらでしょ。アケミでしょ。フリーダムの語源はフレンドッテ。アケミを感じる。なかなかアナーキーだな。もうこの時点で百点満点です。ギブギブギブギブは相互扶助、無意識な本能。おしゃべりをするのは人間の自由をおもんじるのとおなじことだ。
    平岡正

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    2025年10月13日
  • はたらかないで、たらふく食べたい 増補版 ――「生の負債」からの解放宣言

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    面白かった。
    こういう人が日本にいることに感謝。私も働かないでたらふく食べられたらなあと思いつつ、栗原さんの思いに賛同しつつ、それにしても収入がないのは嫌かも…と社会の歯車、豚、に戻ってしまうよ

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    2025年09月01日
  • 死してなお踊れ 一遍上人伝

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    ネタバレ

    いくぜ極楽、なんどでもっていう話。

    少し冗長に感じる部分はあったけど、文体に勢いがあって独特で読んでいて楽しかった。



    p. 153はかなしなしばしかばねのくちぬほど
    野原のつちはよそにみえけり
    ひとはかならず死ぬんだ、その屍は杉ちはてて、野原の土にかえっていく、はかないことだ。でも、みんな自分と土とは無関係だとおもいこんでいる、おろかなことだ。
    むしろ、こうおもわなくちゃいけない。どうせひとは土になるのである。それなのに現世に執着して、財産をためこんだって意味がないじゃないか、そんなのぜんぶ捨てちまえ、土になれ、なんにもなくなったまっさらな大地からもういちどやりなおすんだと、そういって

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    2025年03月09日
  • はたらかないで、たらふく食べたい 増補版 ――「生の負債」からの解放宣言

    匿名

    購入済み

    すき

    作者の著作を全て読みたいと思いました。
    自分が社会や周りの人達に薄っすら感じていた違和感が言語化されていて素晴らしすぎて繰り返し読みたいし他の著作も読みたいと思いました

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    2025年03月08日
  • 無支配の哲学 権力の脱構成

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    アナーキズムという単語を起点に、現代の様々な権力により構成された自由の効かない社会を皮肉的に、自由な描写で書き上げたエッセイである。バクーニンやホッブスのリヴァイアサン、マルクスやレーニンを上げながら、人間は自由に生きていくというシステムに支配されているという観点に嘆きを入れる。日本では1000万人が参加したとされる米騒動を例に挙げ、革命の躍動感と歩みを自由に書き上げた、詩であるとも言える作品で、評価するのは個人的に非常に難しいが、ルソーの社会契約など、馴染みの深い偉人の考え、フランスの十月革命などを含んだ社会の変遷を非常にわかりやすくコミカルに、ドラマチックに描いているという点で素晴らしいと

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    2024年10月11日
  • 無支配の哲学 権力の脱構成

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    以前に100分で名著の新春スペシャルでパンデミックの時に著者が出演しておられたのを覚えていて、書店で本を探していたところこの本が出たばっかりだったので購入しました。
    支配から逃れるために意見しても、結局その構造に巻き込まれてしまうから、トンズラすることが大事だという話でした。例えに多くの事例、狩猟民族の話などが出てきてよくわかりました。
    アナキストの話もすごかったですが、仕事でも社会でも行き詰まった時にこの考え方があるのとないのとでは、気持ちの持ちかたに差が出ると思うので読んで良かったです。他の著書も読んでみたいです。

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    2024年09月23日
  • 死してなお踊れ 一遍上人伝

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    とにかく一遍上人のかっこよさが伝わった。
    僕もいらないものはすべて捨て、新しい人生を好き勝手生きてみたい。

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    2023年12月20日
  • 死してなお踊れ 一遍上人伝

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    栗原が絵巻物『一遍上人絵伝』をものすごいドライブ感で実況中継しているような感じ。新約聖書の福音書のようでもある。

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    2023年11月11日
  • アナキズム 一丸となってバラバラに生きろ

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    ネタバレ

    昔はエコの人たちダサくてゆるくて過激さがなくてカッコ悪いって思っていた。日本ではそうでもない(進歩してない)みたいだけど、欧米では、エコの人らが一番の過激派になっていてかなりラディカルなことしてる。それはそれでなんか違和感。その違和感をすっきり解消してくれてるとこなんかいいね。たとえば、
    今やられているのは、人間による人間の支配だ、それがより強力になっただけなんだ、「地球」って言葉が使われて、みんなのためにお前ら従えよって言われてるだけなんだよと。

    ほかにもいろいろ抜粋。気分爽快なところや、ゴロが良かったところ。

    例えば、今、ぱっと思い浮かんだのが、三里塚闘争だ。もともと、三里塚、成田周辺

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    2023年06月25日
  • はたらかないで、たらふく食べたい 増補版 ――「生の負債」からの解放宣言

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    とんでもねえな、と思いながら読み進めるうちに、

    黙って搾取されたくはないという、共感を強くした。
    本当に一握りの、勝手なトップによって決められた枠組に、なぜ何もかも従わなくてはならないのか、と。

    酒をかっくらい、噛みつくようにブルーハーツを歌っていた頃を思い出して、いつの間に忘れていたのかと思った。

    面白かった。

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    2022年12月09日
  • はたらかないで、たらふく食べたい 増補版 ――「生の負債」からの解放宣言

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    栗原康のことはまったく知らず、本屋で表紙を見てなんとなしに買ってみたのだが、これがびっくりするくらいおもしろかった。

    アナキズム研究が専門で大学の非常勤講師をやっているとのことだが、文体はまるで町田康のような、ふざけているのか真面目なのかわからない、いや絶対にふざけているのだけど、ちょうどいい塩梅のふざけっぷりで、良い。文体だけでなく、自らの情けなさと滑稽さを魅力的に書けるあたりも似ている。

    文体や語り口もいいのだが、そもそも主張がわたしの好きなものだったので、おもしろく読めたのだと思う。ちょっと過激な主張ではあるけど、賛同する人はけっこういるんじゃないだろうか。
    主張と文体が、合ってる。

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    2022年08月26日
  • 別冊NHK100分de名著 パンデミックを超えて

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    この本の内容や感想・意見を、自分なりにどうにか要領よくまとめてみようと試みたが、諦めた。あまりに重く大きい投げかけだから。

    ただ、冷笑主義に陥らず、目を瞑らず、口を閉じず、自身を含む「悪」に向き合って、生きていきたい。生きていけるだろうか。

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    2022年06月07日
  • アナキズム 一丸となってバラバラに生きろ

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    いや、やっぱり栗原康は最高です
    自分の中にあるあらゆる支配をぶち壊してくれる
    「岩波新書」は格式高い?そんな知ったこっちゃないと言わんばかりの暴れっぷり
    栗原康の思想の真髄を知る上で、最も適切な一冊目になると思います

    無政府は事実だ!
    あらゆる相互扶助は犯罪だ!
    やられてなくてもやりかえせ!
    できっこないをやらなくちゃ!

    ちなみにここにあるレビューの大概は的外れなので参考にしないほうがいい

    文体?んなこた知ったこっちゃねぇんだよ
    栗原康さんは栗原康さんの書きたいように書くんだよ
    そんなこともわかんねえなら初めから読み直せ
    自分のなにかを捨てる覚悟で読まないならそれは永遠の奴隷です

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    2022年04月12日
  • 死してなお踊れ 一遍上人伝

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    相変わらず栗原康は最高だ。
    全て捨てろ、踊り狂え。
    自分が取り憑かれている上昇志向、スキル身につけなきゃいけない信仰、生涯学習とかいう言葉、そういうのすべてNOだ。向上心、くたばれ。
    踊るぞ、踊るぞ、踊り狂って死ぬぞ、
    そんなことを思う。

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    2022年03月22日
  • 大杉栄伝 永遠のアナキズム

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    栗原康はアジる
    大杉栄の言葉で、その生き様で、周囲の人々の生き様で
    それら全てを鮮やかに軽やかに語る栗原の筆致は、読んでいてひたすらに気持ちよく、自分の中にあったなにかモヤモヤするものをひたすらに打ちこわしてくれる。

    やりたいことを、やりたいように、自分で決めてやる

    それだけのこと、その行為の意味を蘇らせる
    僕もこうやって鮮やかに生きたい。それだけだ。

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    2022年01月24日
  • サボる哲学 労働の未来から逃散せよ

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    抗い難い魅力のある不思議な本。幸福の科学の映画の話もチラッと出てくる。千眼美子の舞台挨拶までチェックしていたのがすごい。

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    2021年12月18日
  • 大杉栄伝 永遠のアナキズム

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    著者の文体が好き。
    大杉栄は高校日本史で甘粕大尉に惨殺された社会主義者ぐらいの印象しかなかったが、こんなにぶっ飛んだ人物だとは知らなかった。
    しかし、大杉がかなり「ぶっ飛んで」見えるような社会に生きているということがクリティカルなところで、僕たちはもっと暴れたって良いはずだ。これって新左翼じゃね?

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    2021年05月03日
  • 死してなお踊れ 一遍上人伝

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    踊念仏を広めた人物として中学校の教科書にも太字で登場する一遍の評伝。鎌倉新仏教のなかでもとりわけインパクトとの強い彼の本質であり迫力を、見事につかんているのではないかと思う。仏教への批判や偏見として知られる『天狗草子』を時衆の雰囲気を伝える資料として活かした叙述も、素人的には面白い分析手法と感じた。網野善彦さんが読んだら、どんな感想を抱いただろうか。

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    2019年07月17日
  • 現代暴力論 「あばれる力」を取り戻す

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    暴力はいけない。そう思っているのに、しびれるように美しく思うことがあるのはなぜだろう。拳や足蹴りを見ながら、胸が熱くなるのはなぜだろう。美しい暴力とそうでない暴力があるのはなぜか。そもそも暴力とはなにか。

    暴力とは、自分の人生を自分でかたちづくることであり、自律的に生きていこうとすること。

    誰かが何かから解放されようとして暴れる力を目にすると美しく思い、押さえつけ縛りつけるために行使される力を醜く思う。
    「ひとのことたたいちゃダメっていうくせに、なんでお母さんはそういうえいがが大すきなの?」といつか聞かれたとしても、これでちゃんと胸張って答えられる。

    自分が自分に正直に生きるために暴れる

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    2015年08月21日