栗原康のレビュー一覧

  • はたらかないで、たらふく食べたい 増補版 ――「生の負債」からの解放宣言

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     "はたらかないで、たらふく食べたい''
     そうできたらなあと思いつつ、でも仕事をしないとお金が稼げないしということで、何とか仕事に就いて働く、それが普通の生活だと思って生きている人が多いのではないだろうか。

     働かないと生きていけない、それは本当なのか、もっと違う生き方もあるのではないか。アナキズムや労働運動に関する研究や実体験をバックにしつつ、著者は饒舌にアジる。始めのうちは文章が露悪的に感じられたが、読み進めていくと、段々その文体に快感を覚えるようになってくる。

     語りの面白さに加え著者の生活態度の可笑しさもあり、笑ってしまうところが多いが、一編一編の

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    2021年03月08日
  • アナキズム 一丸となってバラバラに生きろ

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    体型的なアナーキズムが説明されていると思ったけど、そうではなかった。
    実践的アナーキズム、帰納法的にアナーキズムを知りたい方にオススメ。

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    2020年12月16日
  • 執念深い貧乏性

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    ネタバレ

    ファーマータナカの本棚。
    題名からして、きっとおちゃらけた軽めのエッセイでお似合いだろうと手に取ってみたら、何か既視感のある波動が伝わってくる。
    後付だが、著者はアナキスト大杉栄の研究者だった。
    滅多矢鱈擬音連発しながら、無政府というよりギリシャ語源に近い、支配・権威・根拠からの脱出を叫んでいた。
    上品上流な階層の方には、勿論お勧めしません。

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    2019年10月08日
  • はたらかないで、たらふく食べたい 「生の負債」からの解放宣言

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    小谷野さんと似た印象を受けたが思想は真逆のような共通点があるような。著者はなかなかイケメンなのでヒモを目指してみてはいかがか。なんか中途半端で癖の強い文章だった。

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    2019年02月26日
  • アナキズム 一丸となってバラバラに生きろ

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    ネタバレ

    長渕剛の歌詞がところどころに出てくる。実際ファンだとちゃんと公言してた。
    砕けた文体でアナキズムとは何かを語っている。アナルコキャピタリズム、アナルコサンディカリズム、アナルコフェミニズム、アナルココミュニズム等々について、大杉栄、エマゴールドマン、伊藤野枝といった人々を紹介しつつ説明。
    ちょっと自分には理解が難しいんだけど、対価交換が当たり前だとか役に立つ立たないだとかって既存の資本主義の秩序を当たり前と思っている自分に気付かされた。

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    2019年01月05日
  • アナキズム 一丸となってバラバラに生きろ

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    アナキズムとは何かを、まさにアナーキーな文体と
    随所に挿入されるアナキズム文献からの引用、そして筆者の実体験をベースに伝えてくれる。

    繰り返される破綻寸前の文章は自分には合わない、というのが正直なところだが
    反復から浮かび上がってくるものがおそらくアナキズムの本質なのだろう。

    序列を、階層を、作らない。
    コンセンサスを是としながらも、コンセンサスに従うかは結局のところ本人次第。
    読めば読むほど混乱してくるが、
    近年良しとされるボトムアップ型・自律型組織とアナキズムの類似点などアナロジーを駆使してこの本と相対すると中々に楽しい。

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    2018年11月21日
  • 現代暴力論 「あばれる力」を取り戻す

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    関東大震災の際に憲兵隊に虐殺されたアナキスト、大杉栄の研究者による暴力論。
    なかなかに刺激的な内容です。
    冒頭、いきなり、「暴力を肯定しなおす」
    目次はこんな感じ。
    第一章 国家の暴力 我々は奴隷根性を植えつけられた
    第二章 征服装置としての原子力 生きることを負債化される

    ときて、最後は

    おわりに わたしたちはいつだって暴動を生きている

    濃い内容の割に文章は平易で分かりやすいんですが、何を狙ってかひらがなを多用してて、かなり読みづらい(^_^;)
    内容が面白いだけにとても残念です。

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    2016年07月09日