栗原康のレビュー一覧

  • はたらかないで、たらふく食べたい 「生の負債」からの解放宣言

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    現代社会に生きていることを問い直す、というと安易に聞こえるかもしれないけれど、アナーキズムに基づいた社会分析、とかいうにはいい意味でざっくばらん過ぎる。
    ちょっと待ってこういう見え方もあるんだけど、という感じで、身近なところから、言われてみれば確かに!という問いというか、視線をくれる本。

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    2015年07月21日
  • はたらかないで、たらふく食べたい 「生の負債」からの解放宣言

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    なんだこりゃ。ハチャメチャだけど、面白い!
    「大杉栄伝」、「学生に賃金を」の著作で頭角を現すアナキズム研究者、栗原康の最新刊。

    私の魂の叫びかと思うような、ど直球なタイトルに呼ばれて思わず購入。著書を初めて読んだのだけど……この本、この人、すごく面白い!

    ゴールデンウィークの最後に読むのにもってこい。もう死んでしまいたいと思っている人が「完全自殺マニュアル」を手元に置くことで癒されたように、明日からまたあのギチギチの奴隷貨物列車に詰め込まれて会社に行き、フルタイムの非正規労働を正社員の半分以下の賃金でシコシコやって命すり減らしていくのかと発狂しそうな人はこの本を手元に置くことを強くおすすめ

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    2015年05月06日
  • アナキズムQ&A ――やっちゃう、やっちゃえ、やっちゃった

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    「国家も資本主義もお金も結婚制度も、なくていいじゃん!」と言い切れるアナーキストって、そもそも“何かの肩書きやステータスがなくても人が助けてくれる魅力”を持った強者なんだろうなー。

    大多数は家族、会社、お金、といった制度にしがらみを感じつつも、同時にそのしがらみこそ「秀でた魅力がなくても社会に属していられるためのチケット」でもあると知っている。
    だから文句を言いながらも今の制度を根底から恨むことがないんじゃないかな。

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    2025年11月30日
  • アナキズムQ&A ――やっちゃう、やっちゃえ、やっちゃった

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    刺激的な一冊でした。世界は広いし、自分の知らないことが山のようにあるのだなと感じました。私はアナキストではないですが、働きたくないのは共感しました。楽しく読めて、視界を広げてくれるような一冊でした。

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    2025年11月03日
  • アナキズムQ&A ――やっちゃう、やっちゃえ、やっちゃった

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    アナキズムに対する疑問に答えるQ&A集、と言うより対話集かな。入門書としてもわかりやすくて良かったし、引用されている書籍も多くて参考になりました。まあ、これでアナキストに転向する人が続々出るかというと微妙ですけどね。

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    2025年10月18日
  • アナキズム 一丸となってバラバラに生きろ

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    ネタバレ

    僕は”自分のことは自分でする”って考えが根底にある。だからか、本書の副題である-一丸となってバラバラに生きろ-という言葉に興味そそられ手にとった。
    本書はアナキズムの入門。アナキズムとは何か、どんなことが議論されてきたかがエコ、キャピタリズム、サンディカリズム、フェミニズム、コミュニズムの5つの観点からかかれる。文体が独特で、会わずともアナーキーな人々の調子がわかるような気がする。この人以外のアナキストはどんな雰囲気なんだろうか。
    すべてそっくりアナキストに従おうとは思わないが、僕がアナキズムから参考になったことはいくつかある。そのうちの二つをあげる。まず一つは大杉栄の「生の拡充」。これはアリ

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    2025年10月09日
  • はたらかないで、たらふく食べたい 「生の負債」からの解放宣言

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    著書の事を何も知らずになんとなくタイトルだけで読んでみた。読み進めるとほぼニートなのにデモに参加したり、思想だけは強くてやばい人だなと思ったら早稲田の政経出身だった。なので頭は間違いなくいい。

    ひらがな多用でこちらがバカにされてる様な感覚に陥るが、自分の思想を元にしたエッセイ。資本主義を謳歌したい彼女に別れを告げられるところとか面白い。世の中にはこんな面白い考えを持つ人がいるんだなと感心した。何も誰もがビジネスで成功を目指さなくて良い。働かずに、たらふく食べるのは生物としての根源的な欲求だろう。

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    2025年09月06日
  • はたらかないで、たらふく食べたい 増補版 ――「生の負債」からの解放宣言

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    変わった人だなと思いながら、文章が簡潔なのでスイスイと読めました。

    収入がなさすぎると私は嫌ですが、クスッと笑えて面白かったです。

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    2024年09月05日
  • 死してなお踊れ 一遍上人伝

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    「自由」という単語を聞いてイメージするものは人それぞれ違うと思うが、私のイメージする自由がここにあった……!
    こういう風に生きれたら、心の底から思えたら、どんな感情が待ってるだろうな

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    2024年02月22日
  • はたらかないで、たらふく食べたい 増補版 ――「生の負債」からの解放宣言

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    「自由に生きる」の私なりの解釈が言語化されているようで、読んでいて気持ちよかった。
    特に文庫版あとがきの最後のページ(266ページ)。これに尽きる。
    文体も自由さが見てとれた。

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    2024年02月01日
  • はたらかないで、たらふく食べたい 増補版 ――「生の負債」からの解放宣言

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    アナキズムはよく理解できていないけど、著者の語りは尖っているのかいないのか、とにかく緩くて面白い。

    また、先人の思想や生き方の紹介が、とても分かりやすく思わず、表記してある文献を紐解きたくなる。

    はたらかないで、たらふくたべたい
    はい!同感

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    2023年11月01日
  • サボる哲学 労働の未来から逃散せよ

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    今、私が読むべき本だったと思う。「仕事」「お金」について、今までで一番考えている時だから。資本主義にスッポリはまり込んでいる。なかなかその外に出ることができない。悲しいなぁ。

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    2021年12月18日
  • サボる哲学 労働の未来から逃散せよ

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    衝撃的でした。最近の働き方改革の関係かなあと思っていたら、油断した。コテコテのアナキストですね。こんな方がいらっしゃったとは驚きです。大杉栄も、甘粕事件も初めて知りました。資本主義が絶対だと思っていたら世代なので、新鮮でした。斎藤幸平さんの人新世の資本論とあわせて読んだので衝撃2倍でした。
    警察署や機械を破壊しようとは思いませんが、将来のために今が犠牲になっているというのは共感します。

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    2021年08月29日
  • 大杉栄伝 永遠のアナキズム

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    出版の時系列では逆だが以前読んだ「村に火をつけ、白痴になれ 伊藤野枝伝」が面白かったので、文庫が出たタイミングで購入。
    大正時代のアナキスト、大杉栄の評伝。疾走感のある文体は読みやすいが、ちょっと80年代的軽薄さも感じさせる。スタイルとしては後にでただけあって「伊藤野枝伝」の方が完成されてるように思えた。
    大杉栄自身が無茶苦茶な人物なので、その評伝がつまらない訳がないが、毀誉褒貶の多い大杉を基本的に全面肯定なので、そこんとこをどう評価するかだろうか?

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    2021年07月06日
  • 大杉栄伝 永遠のアナキズム

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    1918年の米騒動の話から始まっている。なんと1000万人の人が米騒動に関わったと。当時の人口が6000万人だったので6人に1人が関わったという算段だ。日本史上最大の暴動。それに大杉栄が大阪で一役買っていた逸話が記されている。米騒動をネットで検索すると襲撃したのは70万人と書かれている。著者は「米騒動の研究一〜五 渡部徹 (著), 井上清 (著)」を参照したと書いているので、数字を盛っているのではないと思うのだが。どっちが正しいのか。

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    2021年05月22日
  • 大杉栄伝 永遠のアナキズム

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     アナキスト大杉栄、関東大震災のドサクサに伊藤野枝とともに虐殺された大杉。
     これまで大杉に関して書かれた本や、『自叙伝』、『日本脱出記』なども読んだが、今一つ、その凄さ、面白さが分からなかった。

     本書は、大阪での米騒動で、米を売ろうとしない米屋に押し掛ける民衆の自発的な動きに興奮した大杉の姿から幕を開ける。 
     共産党的な上からの指示に従わせる硬い組織に反発する大杉、度々の発禁処分にもメゲずに頑張る大杉、はたからはだらしないと見える女性関係などについて、著者ならではの饒舌な語り口、織り交ぜられる突っ込みが、実に魅力的な大杉像を描き出している。


     大杉の自由を求める姿には心打たれるもの

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    2021年04月27日
  • アナキズム 一丸となってバラバラに生きろ

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    「大往生」永六輔さんの一冊が
    岩波新書に入った時にも
    「おっ こんな一冊が 入ってくるのだ、
     岩波さんもオツだねぇ」
    と 思った。
    そして、
    まさかの栗原康さんの「アナキズム」
    いつもの調子の
    いつもの文体
    「おっ こんな一冊も 入ってくるのだ
     岩波さんも懐が深いね」
    と 思った。

    私は、好きなのですがね…

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    2019年02月22日
  • アナキズム 一丸となってバラバラに生きろ

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    色々毀誉褒貶のかまびすしい著者の文体ですが、それほど読みにくいわけではないので、これはこれでいいのではないか、としておく。
    内容は、正しいことを教えてもらう本ではないので、刺激をもらい参考になる事柄や本を紹介してもらえば良いので、私には参考になった。
    著者の重視する身体性?のようなもの、誰にも支配されないで生きるということ、などを手掛かりに一人一人の読者が考えていけば良いのではないか。
    一つ気になるのは、著者が取り上げているのは欧米と日本の話ばかりで、それ以外の社会においても同様な主張で通すつもりなのか、ちょっと聞いてみたい気がする。

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    2019年01月13日
  • アナキズム 一丸となってバラバラに生きろ

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    岩波新書にしては思い切った装丁に惹かれて手に取る。政治思想は元来不勉強分野だが、「アナキズム」についてまとまった形で読むのは本書が初めて。登場する思想家・活動家中、辛うじて名を知っていたのは大杉栄くらい、あとは和洋問わずほとんど聞いたことのない名前の連続でやや戸惑ったが、内容は新書らしくシンプルでわかりやすく、著者の思いがストレートに伝わってくる良書だと思った。

    本書を一読して我が身を振り返れば、自分の信条を体現しているわけでもない国家や組織の価値観をいつの間にやら内面化し、当初は確かにあった衝動を忘れてしまったことに無自覚な自分に思い至り、冷や汗が出る。この「他人の自我」に従属する奴隷状態

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    2019年07月27日
  • アナキズム 一丸となってバラバラに生きろ

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    アナキズム関連で最近多くの著作のある栗原康さんの最新作です。岩波新書から出たってのと、装丁が真っ黒ってところがとりあえずスゴイですね。
    最近の栗原さんの著作って叫び声というか、擬音がいっぱいで「取りあえず叫びのエネルギー!」という印象。理論的な部分は著名アナキストの著作からの引用が多いようです。アナキストの著作って、妙に言い回しが回りくどかったり、逆に詩的だったりするんですが、シンプルってところは読みやすかったですね。巻末の参考文献も役に立ちそうです。

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    2018年11月18日