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結婚や消費で自己実現? ウソだ! 豚小屋に火を放て! やりたいことだけをやってはいけない、 かせがなければいけない、買わなければいけない――負い目を背負って生きることを強いられる「生の負債化」が進行する現代社会。今こそ新自由主義の屈折した労働倫理から解き放たれるとき!笑いながら溜飲が下がる、トンデモなさそうで腑に落ちる。気鋭の政治学者による爆笑痛快現代社会論
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Posted by ブクログ
現代社会に生きていることを問い直す、というと安易に聞こえるかもしれないけれど、アナーキズムに基づいた社会分析、とかいうにはいい意味でざっくばらん過ぎる。 ちょっと待ってこういう見え方もあるんだけど、という感じで、身近なところから、言われてみれば確かに!という問いというか、視線をくれる本。
なんだこりゃ。ハチャメチャだけど、面白い! 「大杉栄伝」、「学生に賃金を」の著作で頭角を現すアナキズム研究者、栗原康の最新刊。 私の魂の叫びかと思うような、ど直球なタイトルに呼ばれて思わず購入。著書を初めて読んだのだけど……この本、この人、すごく面白い! ゴールデンウィークの最後に読むのにもって...続きを読むこい。もう死んでしまいたいと思っている人が「完全自殺マニュアル」を手元に置くことで癒されたように、明日からまたあのギチギチの奴隷貨物列車に詰め込まれて会社に行き、フルタイムの非正規労働を正社員の半分以下の賃金でシコシコやって命すり減らしていくのかと発狂しそうな人はこの本を手元に置くことを強くおすすめする。 ゴールデンウィーク中に読んでいるのがこの本と「ファイトクラブ」って、完全に会社辞める気満々だわ。五月病になるくらいなら、爪を研ごうぜ。合言葉は「はたらかないでたらふく食べたい」!
著書の事を何も知らずになんとなくタイトルだけで読んでみた。読み進めるとほぼニートなのにデモに参加したり、思想だけは強くてやばい人だなと思ったら早稲田の政経出身だった。なので頭は間違いなくいい。 ひらがな多用でこちらがバカにされてる様な感覚に陥るが、自分の思想を元にしたエッセイ。資本主義を謳歌したい...続きを読む彼女に別れを告げられるところとか面白い。世の中にはこんな面白い考えを持つ人がいるんだなと感心した。何も誰もがビジネスで成功を目指さなくて良い。働かずに、たらふく食べるのは生物としての根源的な欲求だろう。
気が付けば、バブルがはじけてからこの方20年以上もずっと不況だ。 ならこれは不況ではなくて、通常なのでは? いつかこの不況から脱却できると思うから、いろいろ我慢や辛抱をしたけれど、もしかしたらこれを通常とあきらめて、生活のあり方を考え直さなければならないのでは? なんてことを、何の根拠もなく考えて...続きを読むいたけれど、それに根拠を与えてくれる社会学者の著書。 といえば堅苦しいが、非常に軽く、いささか軽薄なほどに軽く、生活に即して考察した本なのだ。 1979年生まれの大学非常勤講師。 両親とともに埼玉の実家で暮らす。 今でこそ年収は80万くらいあるようだが、年収10万くらいの時に、稼ぎのない著者に代わって両親が年金を年17万円も支払わなくてはならないことに憤る。 年収10万円の人から17万円も年金を搾り取ることのどこが福祉だ!相互扶助だ! “ニュースでは、いつものように企業閉鎖や労働者の悲惨さがとりあげられ、経済破綻がさわがれている。字面だけみると、新自由主義がふつうに批判されるようになっており、労働者に同情的な声がひろがっているようにもみえるが、その内実をみるとびっくりしてしまう。不況だからクビ切りはいたしかたない、国民一体となって不況をのりきろう、失業者は低賃金でもはたらきたがっている、どんな仕事でもはたらけるだけましだ、と。ひどいものだ。これはどういうことなのか。どう考えても、みんな企業のせいでたいへんなおもいをしているのに、その責任を問うどころか、むしろ企業のために必死ではたらくことが推奨されている。過剰なまでにふくれあがっている労働倫理。” アリとキリギリスに例えると、遊び暮らしていたキリギリスが、冬になって食べるものがなくなると、夏の間にせっせと働いてエサを蓄えていたアリを食べ、なおかつ貯めこんだエサをもいただいてしまうという、今の世界はこんな感じではないか、と。 “いろんないいかたはあるが、わたしたちをとりまくこの社会は、いちおう認知資本主義とよばれている。世のなかがカネもうけでうごいていることはいまもむかしからかわらないが、その最たる手段が人間の認知能力、ようするに情報になったということだ。大切なのは、なんらかの情報がはいってきたら、期待されたとおりの反応をしめすこと、けっして迷わないこと、躊躇しないこと。(中略)ようするに、上から命令されたら、それにしたがえということだ。” 情報量はあふれんばかりにあるのに、それのしめすところは消費の勧めだ。 “おおくの国が不況になって、とにかく売れるものだけをつくらなくてはならなくなった。消費されるものだけをつくる。消費されるときにだけひとをやとう。これが非正規雇用だ。(中略)おそろしいのは、結果、大多数のひとが貧乏になったのに、それすらショッピングのように自分で好んでえらんだ結果だといわれるようになったことである。フリーターになるのも個性、ニートになるのも個性、ホームレスになるのも個性だ。そして、かれらは仕事をもつことを放棄したといわれ、世間から倫理的な非難にさらされる。なぜなら、それは消費を放棄することにひとしいからだ。仕事をもたない、もてないということは、自分で人間じゃない、市民じゃないといっているにひとしいのであり、反社会的な行為なのである。自己責任だ。とうぜん、国家はカネをださない。” 生活のために働いていたはずが、いつの間にか働くための社会的パーツに成り下がってしまった私たち。 そんなことのために生きているの? いや、はたらかないでたらふく食べたいのだ。そしてもてたい。 労働力と貨幣の等価交換という名のもとに、お金に隷属させられたくはない。そしてもてたい。 “たいていの場合、借りたものは返せなくなっているし、ひとりでも共同でも、都市部にいても地方に移住してでも、手軽な場所をみつけ、なるたけカネをかけないで生活しようというひとはけっこうおおい。きっともうすこししたら、なるたけテマをかけずに、自給できる方法だってどんどん発明されてくることだろう。はたらかないで、たらふく食べたい。社会が狂うのか、それとも自分が狂うのか。”
今の自分の考えが正しいのか、間違っているのかについて、頭を悩ませるのがアホくさくなる本です。 今後の人生への悩みに対して一つの答えがあるのではなかろうか?
自分が知らない世界はどれだけあるのだろう。 いろいろな人に出会って話をしてみたい、そんな気持ちになる一冊。
大杉栄を尊敬する日本のアナキスト研究家である著者の願いは「はたらかないで、たらふく食べたい」ということ。やりたいことしかやりたくない。満員電車に乗ると吐いてしまう。その結果、30代独身、年収80万円。両親の家と年金をあてにすることで生きている。 そんな著者が古典文学や歴史にふれながら、自分の願いや...続きを読む境遇を納得させようと試みたのが本書。 いい年をして、はたらかない理屈をこねまくる著者だが、それが本心なのか、笑いのためなのか、他の野望があるのか、イマイチはっきりしない。 なんだかんだ言いながら、大学の非常勤講師とこうした本の印税で収入を確保しつつ、ニートを笑い飛ばす、ゆるい社会派エッセイとして、読むべきなのか。
自分の考え方が少し変わったような。 1つの道しか考えられなかったけれど、いろんな選択肢が増えたような、そんな本だった。
ニートのphaさんの本とか坂口恭平の本とか好きで読んでるけどそれとはちょっと毛色が違って、書いてるのがアナキズム研究者の人なのでやさしいアナキズム入門みたいなところもある。ただ根っこのところは「べつに金稼げる奴が偉いわけじゃないだろ、働かない奴も飯を食える社会のほうがいいだろ」ということで共通してい...続きを読むる。 基本はエッセイ調、著者の日常をコミカルながらも切実に描いている。結婚するために「ちゃんとした人」に頑張ってなろうとして、なれなくて婚約者に振られるところなどあっけらかんと描写しているが切ない。 よく読むとん?と思うところとか物騒なこともちょこちょこ言ってるけど(アナキズムの人に物騒なことを言うなというほうが無理だろう)、全体的にゆるいノリでひらがなが多いのでさくさく読める。 読んでると不思議と前読んだ消費社会論の本(著者とは対極の、資本主義のど真ん中みたいな元マーケターの人の本)とも意外な共通点があったりして面白かった。いいかげん消費するために働くみたいなノリじゃなくなってきてるというのもそうだし、そもそも消費って何だ、労働とかもそんなにいいもんなのかってのもみんな考えてる。
小谷野さんと似た印象を受けたが思想は真逆のような共通点があるような。著者はなかなかイケメンなのでヒモを目指してみてはいかがか。なんか中途半端で癖の強い文章だった。
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はたらかないで、たらふく食べたい
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