森本あんりのレビュー一覧

  • キリスト教ナショナリズム 不穏なアメリカの変貌

    Posted by ブクログ

     宗教学者と現代米国論の学者による対話本は最高に刺激的で脳にビビッとくる。
    国の内情に知悉している人の会話はキリスト教ナショナリストと福音派、またリベラリストの相違点と共通点の説明やリバタリアンとの共通点など米国の政治・宗教の正に痒いところに手が届くかのよう。イスラエルを支持するのはユダヤ教徒以上にキリスト教福音派と言われる人たちであり、イスラエルでもそのことは分かっている。反ユダヤ的言動をしているとトランプが批判している人たちにユダヤ系の知識人が多くいるということも興味深い。米国は政教分離をしているのになぜ大統領の就任式で聖書に手を置いて誓約するのか?それは就任する人が信仰の自由を持っている証しであり、イスラム教徒ではコーランに手を置くこともできる。実際にそれが起こっていないだけ!これは驚きだった。フランスの政治学者トクヴィルが米国の政治を見て驚いたという歴史が説得力を持って迫ってくる。

    0
    2026年06月26日
  • 反知性主義―アメリカが生んだ「熱病」の正体―

    Posted by ブクログ

    アメリカ建国の歴史からひもときながら、本来ポジティブな意味で使われていた「反知性主義」の歩みを概観している。中世なき近代、宗教改革なきプロテスタンティズム、王や貴族の時代を飛び越えた共和制の国アメリカ。この文脈で考えると、そこで「知性」が果たした役割は大きく、著者が書くように、「双子」のように生まれた「反知性主義」の流れがよく理解できる。知性が次第に権力や富と結びついていった中での反骨としての「反知性」だ。
    情熱的で世俗的なリバイバリズムの説教の話は面白かった。天国や来世ではなく、信仰は現世の利益に結び付くというアメリカ的なキリスト教、牧師養成学校としてスタートしたハーバードのような「知性」への反感。良し悪しは別として、ほとんど理解できないと思っていたアメリカの現大統領の行動を理解する一助にもなった。

    0
    2026年04月29日
  • 異端の時代 正統のかたちを求めて

    Posted by ブクログ

    「正統と異端」という、どこか日本国内では縁遠い言葉を扱う書籍であるが、筆者への関心や導入の巧みさもあって労せず読み通せた。一読して立ち止まるべき書籍であろうが、反知性主義やポスト・トゥルースなどの近代の世相を映じる言葉に比べて、本著の扱うそれが後継化しがちなことは気になる部分でもある。

    0
    2026年04月25日
  • 反知性主義―アメリカが生んだ「熱病」の正体―

    Posted by ブクログ

    おもしろかった。反知性主義は平等の理念から来るアメリカ大衆の反権威的な思想。アメリカ社会が解った気になれる良い本。
    反知性主義というと知性を否定する愚かな思想と誤用されるが、著者は本来の反知性主義は社会の健全さを示すポジティブなものだったと主張する。良い反知性主義があるのはまあ理解できる。著者はあとがきで知性に優れた真の反知性主義者の活躍に期待している。でもそれって反権威の知性主義者のことではないか。
       知性に優れた真の反知性主義者=反権威の知性主義者
       知性に劣った偽の反知性主義者=ただの愚か者
    こうなるともはや反知性主義という呼び方自体が不要では。とにかく反知性主義というネーミングは悪いなぁ。著者のせいじゃないけど。
     
    本書の内容は次の引用で概ねまとまっている。
    (p264から引用) リバイバリズムは、ピューリタニズムの極端な知性主義への反動として生まれ、独立期には信教の自由を求める政治家と宗教家との連合を作り出した。そしてジャクソニアン・デモクラシーとアメリカの自然志向を背景に、ビジネス的な実利精神と融合してキリスト教を大衆化し、フィニーやムーディやサンデーといったヒーローたちを輩出した。反知性主義は、その後も現代に至るまでアメリカに固有の現象として定着し、知性の越権行為が疑われるところでは敏感にそれを察知して批判力を発揮する。

    0
    2026年03月24日
  • 教養を深める 人間の「芯」のつくり方

    Posted by ブクログ

    加藤喜之『福音派』から、アメリカのキリスト教の源流をもう少し知りたくて、森本あんり先生の『キリスト教でたどるアメリカ史』を手に取り、ここのところニュース解説動画を手当たり次第に読んだり見たりしています。複数のアメリカ専門家のなかでも、森本先生の穏やかで平易なお話しぶりが格段に理解しやすく、心に沁みます。本書もそんな本でした。

    なかでも、上野千鶴子先生と森本あんり先生の対談なんて、とても希少なのでは?作家、社会学者、数学者、自然科学者という4人の大家と森本先生の対談がどれもすっと胸に収まり、教養人の力、リベラルアーツの懐の深さを実感することのできる読書体験となりました。学歴のみならず、教育や教養が人生ゲームの武器かのように位置付けられている今、本を読むとは、勉強とは、大学とは何かを冷静に考えさせてくれます。

    私もChat GPTに負けず、一生をかけてこのような教養を深めて行きたいと、心から思いました。

    0
    2026年03月18日
  • 不寛容論―アメリカが生んだ「共存」の哲学―(新潮選書)

    Posted by ブクログ

    ロジャー・ウィリアムズというひとりの人物を通して、宗教から現れるアメリカの性格がとてもよくわかる本。難しい話でしたが、ロジャー・ウィリアムズが魅力的すぎて飽きずに読めました。
    個人的にはウィリアムズ、嫌いじゃないです。
    現代の価値観に照らすと、過激すぎるところはもちろんたくさんありますが、たとえ自分が理解できなくとも、それを大事にしている人がいるならそれは尊重すべきだし配慮すべきだというのは一理あります。
    そして、この感覚をある種の権利であるかのように勘違いして主張している人間が多すぎるのが現代のような気がします。
    というか、これ、ウィリアムズの時代と同じですね(笑)書いていて気づきました。
    そいつらはまさしく不寛容です。
    寛容しろー!は不寛容であるという話がありましたが、お客様は神様理論をお客様が振りかざしてるのと似ているなと思いました。

    0
    2026年03月16日
  • 反知性主義―アメリカが生んだ「熱病」の正体―

    Posted by ブクログ

    アメリカ人のメンタリティは、聖書を唯一共通の拠り所にセクト型とチャーチ型で行きつ戻りつ。権力や権威に唾しだれにも縛られず自由であることを求める、一方で現実をわきまえて妥協を厭わず団結し自分やコミニティや国を守る。西部開拓の時代、見渡す限りの荒野を幌馬車で野獣やインディアン(ネイティブ)と闘いながら開拓民が行く、聖書を持って…開拓地には真っ先に教会ができる…神への祈りはどこでもいつでも誰でも欠かさない…流れ者の牧師のスピリチュアルな話に涙する…それがアメリカ人だ。

    0
    2026年03月08日
  • 反知性主義―アメリカが生んだ「熱病」の正体―

    Posted by ブクログ

    アメリカがなぜアメリカなのかが学べる本。ここ数ヶ月アメリカの歴史について勉強していましたが、特にアメリカの宗教観を勉強する上では最適な本のひとつかと思います。
    アメリカのルーツを辿ることで、今のアメリカのふるまいを理解できる、そんな内容です。
    特にトランプ氏を理解する上では相当参考になりましたね。
    めちゃくちゃアメリカ的だなと思います。
    しばらくこの流れが続くのか、反知性主義反権威主義が発動して、思想の異なる人がまた出てくるのか。
    動向が気になります。

    0
    2026年03月06日
  • 反知性主義―アメリカが生んだ「熱病」の正体―

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    反知性主義:
    アメリカが生んだ「熱病」の正体

    今流行り?の「反知性主義」って何?ということが知りたくて読んでみました。
    一言で言えば「長いものには巻かれるな!」的なアメリカンスピリットのことのようです。
    そういった心意気がどうやって育まれて来たのかをキリスト教の伝道過程を丁寧に追っていくことによって解説しています。
    「反知性」とは、知性に対して反対しているわけではなく、知識を独占している階級に反抗する姿勢を指しています。
    その点を誤解すると、言葉の意味が全く変わってしまうので注意が必要です。
    意外だったのは、アメリカの政教分離が、より重要な宗教と政治を切り離すために行われたというくだり。
    なんとなくではありますが、アメリカ人のポジティブスピリットと信念を大切にするメンタリティの源泉を理解できた気がしました。

    竹蔵

    0
    2026年01月08日
  • 反知性主義―アメリカが生んだ「熱病」の正体―

    Posted by ブクログ

    中世を経なかった国家のアメリカで、権威の監視装置として反知性主義が育った。また根底にはプロテスタントの平等主義、誰でも信仰によって救われる、労働によって救われるという価値観がある。
    それは確かに素晴らしいことかもしれないが、進化論などの科学を否定するなどは見直されて欲しい。様々な課題がある中で人類として共同して取り組むのが阻害される。そして今をどこまで平等と言えるのか。
    いずれにしろアメリカという国の理解がとても深まった。

    0
    2026年01月02日
  • 反知性主義―アメリカが生んだ「熱病」の正体―

    Posted by ブクログ

    とてもおもしろかった。コテンラジオのリンカン回の最初のほうで、チャーチ型とセクト型の話とともに紹介されていて気になったが、まさにまさにで、アメリカという国のあり方、社会の構造や人々の考え方に対してとても理解度が高まったように思う。
    本当に日本とは全然ちがうなあと思うが、じゃあ日本はどのように解釈するといいだろうか?というのを、それはそれで考えてみたい気がする。

    0
    2025年12月12日
  • 魂の教育 よい本は時を超えて人を動かす

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    一つ一つがとても知らない世界だらけで、

    引き込まれながら読みました。

    何だか全然関係ないような細かい話のようで、なんでか読み進めてしまう、素晴らしい書き手・語り手の技でした。

    森本あんりさんの子どもの頃のこと、どんな子だったか、名前、

    懸賞論文への応募と新聞社の論調に合わせた作文で勝ち取った豪華旅行(やっぱすごい、小さいときから書ける人だったのですね)、

    どうやって大学(ICU)に行くことになったか、

    ガールフレンドが教会に行っていたからクリスチャンになった、

    交換留学での出会い、

    プリンストン神学大学に行くことになったか、

    その5年間のアメリカ生活での豊かな人間関係、

    四国で牧師さんになったり、

    もうなんだか物語のような人生、

    でもそれは本書のメインテーマではなくて、

    いろいろな章に散りばめられた森本あんりさんのいろいろな過去が、

    少しずつ明らかになりつつ、

    実際の主役は、ボナエ・リテラエー良い書物。

    本と言っても、気軽に手に取れないものが多い、

    著者の紹介なしには、垣間見ることもあまりなさそうな偉大な知の書物というか、

    こんなふうに本とともに自分を振り返られるって素敵だなーと思いながら、

    そんなふうにもしかしたら私たち一人ひとりも、自分の思考が形作られてきた過程を本を通して他者に伝えられるかもしれないですね。こんなに知的ではなかったとしても。おもしろそう。

    0
    2025年12月02日
  • 反知性主義―アメリカが生んだ「熱病」の正体―

    Posted by ブクログ

    とても良かった。反知性主義とは単なる知性に対する反発ではない。知性と権力の固定的な結びつきに対する反感である、と。そう考えると、そこには危険性と同時に可能性もある。そして、読んで特に考えたことは、「それってあなたの感想ですよね?」的な言い回しで相手を"無知性"と一方的に切り捨てる所作を見ながら我々はワーキャーしてる場合ではないのだ、ということである。当の本人(たち)にそれを省みる姿勢が欠如しているのであれば、結局はどっちもどっちなんだ、と、早晩気が付かなければならない。知性を反知性で斬るならば、別の次元の知性に確固たる足場を作らねば。

    0
    2025年11月18日
  • キリスト教でたどるアメリカ史

    Posted by ブクログ

    大統領就任の際聖書に手を置いて宣誓するように、キリスト教の強い国家だ。一口にキリスト教と言っても、カトリックやプロテスタント、正教会という大規模な教派の他にいくつもの小規模な教派が存在している。
    アメリカについても同じで、キリスト教のなかでも数多くの教派が存在している。それぞれの教派がアメリカの政治や生活についてどのような考え方を持ち、何を主張しているかを知ると、アメリカという国の理解が高まる。
    本著はその助けになると感じた。

    0
    2025年10月05日
  • 不寛容論―アメリカが生んだ「共存」の哲学―(新潮選書)

    Posted by ブクログ

    世の中では寛容が良いことで、不寛容は悪いことだという風潮がある。しかし、寛容であるはずのリベラル層が不寛容な言説に染まったり、一神教は不寛容だが多神教は寛容なので日本人はやさしいといった、寛容の意味合いを履き違えた話も散見される。

    寛容という言葉には、前提として評価する側の絶対的な正しさがある。間違っているけど赦す、という一方的な立場を正当化する危うさは、時には戦争や排斥を生み出すロジックとなってきた。寛容の起源にキリスト教の異教徒や異文化に対する理解という流れがあり、聖書や教義が絶対的に正しいという立場が見え隠れする。

    この本では、アメリカ建国にまつわる寛容・不寛容の流れをもとに説明されている。ロジャー・ウィリアムスという主役が登場すると、話は俄然面白くなる。新大陸の土地利用に対してなぜ教皇の許可を得なければならないのか、公職に就くためにどうして宣誓しなければいけないのか。ヨーロッパ由来の既存の秩序に対して空気を読まずに反論を繰り出す彼の存在が、先住民族や女性、奴隷といった多様な社会での寛容を形成していったのだ。

    これは事勿れ主義や長い物には巻かれよという日本社会においても大いに参考になる話だ。既存の秩序を守り、権威者の言うことに波風を立てないといった、個人レベルでの寛容な行動が実は社会レベルでの不寛容に繋がっている。異質や立場の弱い者への配慮に優先して、化石のような昭和システムが温存されているのは随所で見られる。

    ロジャー・ウィリアムスは先住民族との交流を通じて、この不寛容に対する糸口を見出していた。自分の価値観の尺度を正しく持ち、外側には敬意と礼節を以って対応すること。多くの日本人にとっては、前者はアメリカからの借り物であり、後者は同質性を好みなかなか他の価値観に触れる機会が少ない。だからこそ不寛容な社会になってくるとマズいのだ。

    0
    2025年10月02日
  • 反知性主義―アメリカが生んだ「熱病」の正体―

    Posted by ブクログ

    アメリカがいかに宗教国家であるかというアメリカで定期的に生じる宗教的な熱病を歴史的にみていくことで説明していく本。説得力は高い。

    そして、アメリカ的なキリスト教はやはり独特のもので、それがある種のポピュリズム的な動きと連動しやすいものであることがよくわかる。

    0
    2025年05月28日
  • 魂の教育 よい本は時を超えて人を動かす

    Posted by ブクログ

    ユーモラスな語り口ながら、実に真摯に学問に向き合ってきたことがよく分かる。
    人生の歩みも、そこで出会った本も、とても面白い。
    本は絶対的なものとして存在するのではなくて、その人の、その人生のその時に、「現れる」ものなんじゃないかな。
    本書で登場する本はどれも興味深いが、中でも「ローマ書」「ニコマコス倫理学」「光の子と闇の子」はぜひとも読みたい。とくにニーバーは、現代でも必読のような気がする。

    0
    2025年05月01日
  • 反知性主義―アメリカが生んだ「熱病」の正体―

    Posted by ブクログ

    感染症におけるマスクの有効性や進化論を否定したり、地動説を唱えたりする人たちは、どうしてそういう考えに至ったのかを納得したくて読み始めたんだけど、完全には納得できなかった。

    ざっとこの本の結論をまとめると、アメリカは、ヨーロッパの権威から逃れてきた人たちから成立した国なので、反権威主義としての反知性が根本的な気質として備わっている。
    また、封建主義を歴史的に経験していないため、知識人が社会の権威者としての存在に近かったことも大きく影響している、となる。

    そういう意味では、日本という国の成り立ちが、周辺諸国(古代においては中国、近代においては欧米)から知識を取り入れることで成長してきたことから、反知性はあまり馴染まないのかもしれない。

    でも、科学を信じることは「権威主義」なのか?
    有名大学の著名な教授が言っているから何も考えずに信じているとでも?違うだろ!

    ニュートンは、自分が大きな科学的前進を成し遂げられたのは「巨人の肩にのっていたから」と書いた。
    例え科学者であっても、全ての科学的知識を自分で確認している人はいない。
    誰かが行った実験結果、誰かが行った観測結果、誰かが証明した説を前提に次の仮説を立てる。

    誰もが自分の頭で考えるというのは、素晴らしいことのように思えるけど、それは原始人では。

    この本の中では、反知性主義が異なる文脈では異なる側面を表示している。

    トクヴィルがアメリカで普通の市民が「ヘンリー五世」を読み、国際政治を論じるのを目にして、驚愕する。
    「トクヴィルがここで注目しているのは、単に高等教育を受けた知的エリートが存在しない、ということではない。それを代々世襲で受け継いでゆく「知的特権階級」が存在しない、ということである。」
    「反知性主義の原点にあるのは、この徹底した平等主義である。本書の冒頭で説明したように、反知性主義は、知性そのものに対する反感ではない。知性が世襲的な特権階級だけの独占的な所有物になることへの反感である。つまり、誰もが平等なスタート地点に立つことができればよい。世代を越えて特権が固定されることなく、新しい世代ごとに平等にチャンスが与えられれば良いのである。」(p235)

    知りたかった進化論については、「彼らの反対は、進化論という科学そのものに向けられているのではなく、そのような科学を政府という権力が一般家庭に押し付けてくることに向けられているからである。」らしい。

    でも、「進化論と政治が結びついている」という主張は根拠がないように思える。
    例えば、「政治と温暖化(気象学)が結びついていて、太陽光発電の利権を分け合っている」なら理屈(だけ)は通るけど、進化論を信じることによって政府に都合がいいことがあるかというと思いつかない。
    逆に、膨大な地質学的証拠(北米には状態の良い恐竜の化石も多い)の前に、教会(これも権威だ)が主張しているだけの進化論を信じているのは権威主義以外の何ものでもない。

    で、この本を読む前は、この本にはアメリカでなぜ反知性主義が生まれたか、それを避けていくにはどうすればいいのかが書いてある本なのかと思ったけどそうではなかったです。後書きに「日本にも、そういう真の反知性主義の担い手が続々と現れて、既存の秩序とは違う新しい価値の世界を切り拓いてくれるようになることを願っている。」とあるので。

    ここでいう「真の反知性主義の担い手」は、知性がありつつ権威に縛られない人、という意味らしいけど、それって普通に知性主義では。

    というか、こーいう感じで反知性主義を礼賛することが、「権威を壊すこと」を主張して、単に人目を集めるだけのヤクザを増やしている気もする。
    (と、最近のイーロンマスクとか見てると思います)

    おもしろかったけど、なんかいろいろ納得がいかない。

    0
    2025年03月01日
  • 教養を深める 人間の「芯」のつくり方

    Posted by ブクログ

    混乱の時代にあっても、人間がより人間らしくあるために必要な知の営みリベラルアーツ。
    4人の識者とリベラルアーツの本質に迫る。

    0
    2024年08月29日
  • 反知性主義―アメリカが生んだ「熱病」の正体―

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    アメリカの反知性主義の「ヒーロー」たちの歴史を追った本。学歴や派閥や権威にとらわれず、自分の力で聖書を読んで人々にわかりやすく伝える、というあり方はある種理想的にも聞こえるし、イエス自身が律法学者を批判しているように反知性主義的なところがあるので説得力もある。けれども、それが行き過ぎると結局悪い意味で世俗的であったり、現世利益的であったり、排外主義につながったりする。というか、それまで積み重ねてきた学問研究とか教養というものへのリスペクトがないよね。宗教が権威的になったり、権力と癒着するのはたしかにもっての外ではあるけれども。ジャクソン大統領とか若干のトランプみを感じた。ポリティカルコレクトネスは、民衆の本音とは乖離していることが(少なくともアメリカ社会では、いや日本も?)多々あるのだろう。功利主義との親和性は確かに高そう。ゆえにこそアメリカ的。
    キリスト教ウイルスは宿主によって変異していく、という比喩で語られていて、たしかにそれは分かりやすい。キリスト教の亜種か…だとしたら原種はむしろどこにあるのだろう。
    いずれにしても、反省を忘れた権威的キリスト教への反骨、は分かるとしても、神学や語学やその他聖書研究を知ろうとせず、むしろ開き直ってそれを批判するような態度は、反知性主義というか単純に知性がないように思えて危険だと思う。反知性主義の人たちが皆説教がうまくて、パフォーマンス力に秀でているというのもまた危ない。日本も、変なところ学歴社会なくせに、あるいはその反動かもしれないけど、ネトウヨとかそういうところで同様な危うさあると思う。学問や教養に、そして己を振り返る知性に価値を置き、謙虚であろうとする姿勢が政治にも人々にも大事。

    0
    2024年06月14日