森本あんりのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
2016年、まだトランプが就任する前にたまたま興味を持って読んだ。
今思えば、トランプ当選という現象の源流にあるものについて知れていたのかもしれない。
アメリカがニューイングランドと呼ばれていた時期に、イギリス人宣教師がキリスト教を「大衆化」したことが反知性主義の源流だ、という内容だった気がする。
要はエリートの特権だった「高尚」なキリスト教を、大衆にも分かりやすく翻訳して広めた宣教師がいたと。
キリスト教を広める、という大義を持ってよかれと思ってやったのだろうが、そのおかげでキリスト教が持っていた規律性も失われた部分があるのだろう。元々はコミュニティを形作る機能も持っていたわけで、一定 -
Posted by ブクログ
副題は『アメリカが生んだ「熱病」の正体』となっています。
反知性主義とは、
かいつまんでいうと、
知性と権力とが結びついたものに対する嫌悪や、
それらに反対する心理や行動のようです。
学のあるエリートと大衆的でおおらかな人物とが、
たとえば大統領選挙でまみえると、
前者は知性主義的であり後者は反知性主義的であるので、
後者が勝ちやすいみたいなところがアメリカにはあるようです。
そんな反知性主義はどうして生まれ、
アメリカ人の根底に流れるようなものになったか。
そこには、アメリカという国そのものの歴史、
それも宗教史を考えていくとわかるものがある。
イギリスで起こったピューリタン(清教徒