森本あんりのレビュー一覧

  • キリスト教でたどるアメリカ史

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    2020年のアメリカ大統領の報道を見ていて、アメリカの歴史にはキリスト教の問題が根深く存在していることを知り、興味を持ったので読んでみました。
    アメリカ大陸発見からトランプ大統領までアメリカの歴史が変わる瞬間には常にキリスト教が関わっているということがよくわかる本でした。
    特にヨーロッパで迫害されていた少数派の聖職者たちがアメリカに渡って、今度は先住民を迫害していたという事実を知って、宗教対立の難しさ、知性と教養の大切さを改めて感じました。

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    2020年11月10日
  • 反知性主義―アメリカが生んだ「熱病」の正体―

    Posted by ブクログ

    2016年、まだトランプが就任する前にたまたま興味を持って読んだ。
    今思えば、トランプ当選という現象の源流にあるものについて知れていたのかもしれない。

    アメリカがニューイングランドと呼ばれていた時期に、イギリス人宣教師がキリスト教を「大衆化」したことが反知性主義の源流だ、という内容だった気がする。

    要はエリートの特権だった「高尚」なキリスト教を、大衆にも分かりやすく翻訳して広めた宣教師がいたと。

    キリスト教を広める、という大義を持ってよかれと思ってやったのだろうが、そのおかげでキリスト教が持っていた規律性も失われた部分があるのだろう。元々はコミュニティを形作る機能も持っていたわけで、一定

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    2020年04月01日
  • シリーズ・企業トップが学ぶリベラルアーツ 宗教国家アメリカのふしぎな論理

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    トランプ大統領を誕生させたアメリカの背景を述べた本であるといえる。
    アメリカンドリームと結びついて、キリスト教は土着化し、自分が努力さえすれば神が祝福し成功するという考えを生み出した。これは、プラグマティズム、アメリカの幸福と正当性を約束する幸福の神議論、反知性主義、自由意志力への崇拝などとつながっている。
    上記の要因が絡み合って、エリート政治家よりたたき上げのトランプを自分たちのトップに選んだのだ。
    詳しくは、この本を読んでもらいたいが、最後の章は白けるなあ。とってつけたような章であるよ。

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    2019年10月17日
  • 反知性主義―アメリカが生んだ「熱病」の正体―

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    副題は『アメリカが生んだ「熱病」の正体』となっています。

    反知性主義とは、
    かいつまんでいうと、
    知性と権力とが結びついたものに対する嫌悪や、
    それらに反対する心理や行動のようです。

    学のあるエリートと大衆的でおおらかな人物とが、
    たとえば大統領選挙でまみえると、
    前者は知性主義的であり後者は反知性主義的であるので、
    後者が勝ちやすいみたいなところがアメリカにはあるようです。

    そんな反知性主義はどうして生まれ、
    アメリカ人の根底に流れるようなものになったか。
    そこには、アメリカという国そのものの歴史、
    それも宗教史を考えていくとわかるものがある。

    イギリスで起こったピューリタン(清教徒

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    2019年07月28日
  • 反知性主義―アメリカが生んだ「熱病」の正体―

    Posted by ブクログ

    アメリカにおける反知性主義 anti-intellectualism の歴史を紹介した本。
    もともとピューリタンの牧師は、高学歴な人に限定され、説教の内容も、高度に学問的なものが多かったことから、これに反発する形で、学歴や専門の訓練を受けてなくても、人々を回心させることのできる説教師が登場し、発達したという歴史を語る。基本的にキリスト教の用語。

    近頃の日本で「反知性主義」という文字面から使っているような文脈とは異なる。
    例えばこの本の用法は、なんかよくわからん。「日本の反知性主義」

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    2019年05月21日
  • 異端の時代 正統のかたちを求めて

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    トランプ政権に対する民主主義の論評かと思ったが神学だった。丸山眞男、キリスト教に精通していないとなかなか読み下せないかも。結構難解でした。まずは神学から始めるかな。

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    2019年05月15日