真梨幸子のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
2018年、4冊目は真梨幸子。通常と隙間読書を併用して読んでいたモノ。
5つのパワースポットにまつわる、5編の連作(❔)短編。今回はタイトルとパワースポットだけ紹介。
グリーンスリーブス-首かけイチョウ-
カンタベリー・テイルズ-カンタベリー大聖堂-
ドッペルゲンガー-来宮神社-
ジョン・ドゥ-井の頭恩賜公園-
シップ・オブ・テセウス-西新宿高層ビル群-
グリーンスリーブス→カンタベリー・テイルズ、そこから派生した3つの物語といった印象。しかし、どうにも、尻すぼみ感が……。後半も悪くはないが、個人的に、真梨幸子に期待してるのソコじゃないって感じなのよ。 -
Posted by ブクログ
まあタイトルからして当然ですけど実にイヤミスだった。
一番やだったのはラストの育児サイトの「ネイルアート」かなあ…「小田原市ランタン町の惨劇」も嫌だけどイヤミス的な嫌さというよりは気持ち悪さが勝った。
「いつまでも、仲良く。」も予想はできるものの非常にいやでした。いやなことが分かっていてそのままそこに進んでいくタイプと、まさかそんなのいやさが来るタイプがありますけどこれは完全に前者。上の二編は後者のタイプ、かな。
「シークレットロマンス」は、いや、嫌さも確かにあるんですけど、すみません、抱えている原罪ゆえににやにやしてしまう部分があり、うっかり許せてしまうといいますか、はい。 -
Posted by ブクログ
男を狂わせてしまうような女性ってほんとにいるのかな?
あたしはお目にかかったことがない。いや、あっても同性だから気づいていないだけかもしれない。
主人公はかなり美人だったこと、喜びを表現するのがうまかったこと、性的関係にためらいがないことが人気のあった理由に思える。どれも男性が喜びそう。
とびきり高価な物を次々と与えられるってどんな気分なんだろうね? チヤホヤされて気分の悪い人はいないだろうから、相当舞い上がっちゃう? でも、考えたら中身のない付き合いなんだけどね。
他人との関わりってものではないと思うのだけれど、愛情を表現しようと思うとものが1番手っ取り早いのか。 -
Posted by ブクログ
タイトルどおりのイヤミス短編集。
「ネイルアート」の、炎上している掲示板が実はたった2人の自演だったというのにゾッとした。本当にこういうことありそう。そして、自分の情報もこういう風に筒抜けなのかな?と思うとちょっと怖くなった。これはイヤミスというよりも、ホラーサスペンスものという感じ。
「いつまでも、仲良く」がまさに真梨幸子のTHE・イヤミスという感じでした。こういう女同士のいがみ合い描かせたらこの人は上手いなぁ。
イヤミスって、登場人物に強く思い入れを持ったり、肩入れして読んだりしたら本当に厭な気持ちになってしまうから、ワイドショー感覚で楽しむのがいいと思う。毎度絶妙なさじ加減で「他人の不幸は蜜の味」を舐めさせてもらってます。 -
Posted by ブクログ
小説の主人公と同姓同名の男が妄想に囚われ、著者を刺してしまう。
それに端を発し起こるデパ地下総菜売場での異物混入事件、企業中傷ネット祭り、郊外マンション殺人。
クレーマー、ストーカー、ヒステリーなど、日常に潜む狂気を描いた短編集。
一つ一つは独立した話ですが、各エピソードや登場人物が繋がっている連作短編集となっています。
それぞれの話がうまくリンクされ、時系列もシャッフルされており、複雑に凝った構成です。
どの話にも狂気と正気のはざまを行き来する誇大妄想に囚われた人たちが出てきて、読み進めるうちに気持ちがイガイガしてきます。
タイトルの「ふたり狂い」は作中の説明によると、妄想を持つ人の近くにいるうちに正常な人まで妄想を共有してしまう感応精神病のことをいうらしいのですが、まさに読み手までにも伝染するような狂気のほとばしりに、こちらの精神もやられそうになります。
永遠に続くような狂気の万華鏡を見せられているようで、気分が悪くなるほど面白かったです。
ちょっと凝りすぎてて、ラストがわかりにくかった・・・。 -
Posted by ブクログ
2017年、17冊目は真梨幸子。
あらすじ:派遣社員と二足のわらじを履く、フリーライターの久保。若さにまかせ、連続の徹夜で二つの仕事をこなしてゆく。そんな時、16年前のエリート中学校と進学塾にまつわる「西池袋殺人事件」が再びクローズアップされ始める。彼もまた、その進学塾から、エリート中学校に進んだ人間だった。
読ませる力は充分にあったが、クライマックス、オチは……。多くの登場人物と、複雑な人間関係。ソレがスパッと解決されるモノではない。また、真梨幸子流のイヤミスを期待すると、手元で変化して、的を狂わされるといった感じ。
全体的に覆うのは、えんじ色と言うより、ダークグレーな空気感。特に主人公の台詞は「」括りがナイので、心情なのか、発せられた言葉なのかの判断が難しい。おそらく、その辺は作者の狙いだろうが……。
デビュー二作目。真梨幸子の原点と考えると興味深い点も多々ある。キーワードを挙げておきましょう。「(ローリング・ストーンズ)ブライアン・ジョーンズの死」「新興宗教」「月刊グローブ」他の真梨幸子作品と地続きな原点と捉えるのも、また、一興。