アン・クリーヴスのレビュー一覧

  • 水の葬送

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    ネタバレ

    シェトランド四重奏を経ての
    ペレス警部、新章の始まり。

    愛する人を失い、なかなか立ち直れないペレスに新たな殺人事件が。
    相変わらず頼りなげなサンディと、本土から派遣された女性警部と3人での捜査が始まる。

    サンディに対しては、過去四作の彼を見てきたせいで
    親か祖母目線で見る癖がついてしまい、何をしてもかわいく、応援したくなる。
    外見が超ラフなウィローは天然なのか計算か?美しいのかだらしないのか?男性を翻弄させる小悪魔的女子。
    傷心なはずのペレスが早々にコロッとその魅力に吸い寄せられてるのがなんだかなぁ。。(まだ早いよ〜)

    本筋の事件の方は
    登場人物が多くて最後まで名前が一致せず、
    最初の人

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    2024年02月12日
  • 大鴉の啼く冬

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    ネタバレ

    物語全体のこの「トーン」は好きです。
    4人の視点で書かれるというのも、新鮮でした。

    意外な犯人に、驚きの声が出てしまったけど、
    (もう一度読み直さないと、色々読み落としてる)
    私が犯人の立場でも、同じことをした…かも。

    次も読みます。

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    2024年02月11日
  • 地の告発

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    ペレス警部シリーズ。ペレスの自宅の近くで地滑りが発生。壊れた空き家から女性の絞殺死体を発見する。今回も、シェトランド島の自然と濃密な人間関係を背景に、辛抱強く事件を追ってゆく。今作も、アン・クリーヴス独特のゆったりとした時の流れとペレス警部の落ち着いた佇まいに、安心して読破できる一冊である。

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    2024年02月08日
  • 白夜に惑う夏

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    シェトランド四重奏の二作目。絵画展の後で不審人物が殺される。思慮深いペレス警部と、本土から応援に来た合理的なテイラー警部が、事件に挑む。終盤、呆気なく解決に向かうが、イギリス最北の島、シェトランド島の静かで濃密な時間が堪能できる。

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    2024年01月03日
  • 空の幻像

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    ペレス警部シリーズ6作目。アンスト島へ里帰り結婚式に参加していた女性が殺される。少女の幽霊の伝説と、参加した者たちの複雑な家族関係を絡ませ、謎に満ちた事件となるが、ペレス警部やウィロー警部、サンディ刑事たちの地道な捜査が展開される。ペレス警部の地に足ついた操作は、安心感があり、じっくり時間をかけて読みたい。

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    2023年12月02日
  • 野兎を悼む春

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    アン・クリーヴス、ペレス警部シリーズ3作目。1、2作は未読だが、十分楽しめた。部下のサンディ刑事が、帰省したウォルセイ島で祖母の遺体を発見する。古くからの島の歴史と濃密な人間関係が、美しい自然に中和されながら表現される。北欧ミステリーを彷彿とさせ、読み応えがある。優しい先輩ペレス警部を慕う、サンディの成長物語でもある。

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    2023年11月22日
  • 白夜に惑う夏

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    シェトランド四重奏、2作目。
    今回も前回同様に、物語の半分くらいまでエンジンがかからず。
    なんだか自分の中にシェトランド時間が流れるかのごとく、まったりとしてしまう。
    ミステリーなんだけど、所々でその地方特有のアクティビティが描写され、空気感を感じられるのが良い。
    (今回は羊の毛刈り)
    登場人物の心の声やその恋の行方など、サイドストーリーもその人物を知る助けとなり、気になるところ。

    中盤に来てようやく被害者が誰だか明らかになり、
    数多くの怪しげな人々のつながりが見えて来始めると
    あとは怒涛の一気読み。
    あれこれ推理するものの、犯人はまたまた意外な人物だった。
    前回の展開と類似する部分もあり、

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    2023年11月21日
  • 大鴉の啼く冬

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    終始淡々としたモノローグでつづられる物語。
    退屈ではないものの、先へ先へと言う気持ちにはならず、ゆっくりめのペースで読んでいたところ、
    最後の最後、犯人が明らかになった時、
    思わず「えーーーっ⁉︎」と叫んでしまった。

    それくらいの意外な結末。

    イギリス本土と北欧の間に位置するシェトランド島。
    セーターと牧羊犬くらいしか知らなかった土地が、
    このような場所にあったとは。
    華やかな観光地とは言えないけれど、
    味わい深く描かれていて、「シェトランド四重奏」とされるこのシリーズ、続きも読むつもり。

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    2023年11月20日
  • 水の葬送

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    ペレス警部物は5作めだが、最初に読んでしまった。事情は説明されており、物語には、十分入り込める。スコットランド北部の島、シェトランド諸島での複雑な殺人事件。北欧ミステリーを彷彿とさせる落ち着きと、濃密な人間関係、そして自然の厳しさと美しさが描かれ、静かな展開ではあるが飽きさせない。じっくりと楽しみたい一冊。

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    2023年10月15日
  • 大鴉の啼く冬

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    濃密な心理描写と雪原の描写が大変素晴らしい。まるでその場に居合わせてしまったかのような雰囲気がある。それだけに後半に至っての失速が残念。それまではテンポよく進んでいたのに突然バキッと勢いを殺されたような感じがした。それでも読ませる作品ではある。

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    2023年08月25日
  • 大鴉の啼く冬

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    原題”Raven Black"
    カラスじゃなくて、大鴉、しかも鳴くじゃなく啼く。
    こういった小道具の情景設定へ与える雰囲気がぴったり来ている。

    個人的には【ユアン&サリー】 【マイクル&シーリア】
    【ケネス&サンドラ】の3組の夫婦が作る空気感の微妙な色合いがハーモニーの様に奏でられ、ともすると退屈極まりない殺人事件解決物語へ色を添えている。

    何といっても狭い空間、登場人物が限られているから、犯人の目星はすぐ着きそう・・と言っても知的に問題のある老人を証拠なしにしょっ引き立てるのは些かやり方がちゃち。8年前の少女殺人事件の古傷、なにやらろくに捜査もしていなかった感があるのは鼻しろむ

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    2023年01月07日
  • 青雷の光る秋

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    四部作の完結編。こんな終わり方、ありか?
    最後の殺人は作者の都合上という気がしてしまう。必然性が薄く感じられる。
    これまでの3作は面白かっただけに残念。
    最初の殺人と被害者の人物像や行動が明らかにされる過程や、登場人物の描き方など、よかったのになあ。

    あと、ジミーの父親がジェームズっていうのもありなんだ。

    訳については、名詞の訳し方から自分より年代が上の訳者だとつい思うのだけど、同世代。毎度そう思っては、役者紹介を読み確認しては、自分の認知能力の問題をも確認することになる。海外で教育を受けた方なのだろうか。そういう方だと、日本語が親世代の語彙になりがち。

    なんだかんだ、もう延長シリーズ次

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    2022年12月29日
  • 白夜に惑う夏

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    ネタバレ

    シリーズ2作目。
    前作が良かったので期待して読んだが、残念ながらあまり好みではなかった。
    ミステリというより人間関係に重点が置かれたドラマだと思った。
    主人公は個人的な事で捜査が上の空だし、ある登場人物の視点からの情報で印象が誘導されているので、推理小説としてはあまりフェアではないのでは?とも思ったが、少ない登場人物の中で犯人がすぐ分かってしまわないためのテクニックなのかな。
    でも、個人的には自作は捜査関係者の恋愛事情とかには左右されないストーリー展開にしてほしい。

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    2022年12月21日
  • 大鴉の啼く冬

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    ネタバレ

    イギリス最北のシェトランド島で起きた殺人事件。雪原で発見された黒髪の少女。8年前の少女失踪事件との相似。
    知的障害のマグナスが犯人だとは思わなかったが、ふたつの事件につながりがあるていで読んでいたのでかなり終わりに近づくまで全く犯人が分かりませんでした。
    それにしても読んでいるだけで寒い…。

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    2022年02月27日
  • 白夜に惑う夏

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    シェトランド島の夏。
    ペレス警部に、記憶喪失らしいと打ち明けたよそ者の男が、翌日死体で発見される。

    古き良き、といいたいのはなぜだろう…と考える。
    小さな村での濃密な人間関係。表面的な事実は裏返る。誰が何を知っているのか。
    現代だから携帯電話だって、DNA鑑定を初めとした科学捜査だってある。けれど、この話は、警部がひたすら話を聞いて知り得た事実で構成されている。効率的ではないかもしれないが、人々との対話を通して得られるのは言語情報のみならず、時にそれよりも雄弁な非言語情報
    で、だから古き良きイメージがあるのかもしれない。

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    2022年02月15日
  • 大鴉の啼く冬

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    イギリス最北端の地を舞台にしたミステリ。誰もが顔見知りで、鍵も掛けずに暮らしているような小さな町で起きた殺人事件。八年前には少女が失踪しており、それに関係しているとみられた知的障害のある男は母親亡き後、孤独に暮らしていた。今回も被害者は彼の元を訪れていたため、疑いの目が向けられる。
    閉鎖的な町での暮らしは息苦しく、偏見に満ちている。警部たちも特に切れ者というわけではないが、偏見を否定し、事件をフラットに見ようとしている態度に好感がもてる。

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    2022年01月21日
  • 白夜に惑う夏

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     アン・クリーヴスのシェトランド諸島を舞台とした4部作の2作目になります。
     前作に引き続きシェトランド署のジミー・ペレスが登場します。

     ペレスの恋人で画家のフランと地元有名人の著名画家のベラの共同個展が行われた会場でフランの作品を観て取乱した男が、翌朝首を吊って死んでいた。

     男は、ジェレミー・ブース、俳優でイギリスの小さな劇団の代表だったが、失踪していた。死因は、他殺と断定され捜査が始まった矢先に、有名画家ベラ・シンクレアの甥のロディが海岸の洞穴で死んでいるのが発見されるが、更には洞穴奥深くに人骨が発見された。

     海岸沿いの田舎街ビティスタに住む裕福で有名人の画家ベラ、ジェレミーの

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    2021年12月23日
  • 白夜に惑う夏

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    <シェトランド四重奏>シリーズ第二作目は、白夜が空を覆う夏の季節が舞台。前作は閉鎖的な孤島という地の利を活かした作品だったが、今作では外部からの来訪者によって事件が引き起こされる。登場人物の心情描写が前作以上に緻密なため、非常に焦ったさを感じさせる仕上がりだが、真相解明まで物語を牽引する筆力は今作も健在。登場人物の抱える多様な承認欲求が描かれているので、犯行動機に直結してくるかと思いきや、そこをスルーするのは意外だった。終盤ではペレスとテイラーのコンビ解消が匂わされるが、さて次作の捜査はどうなるのだろう?

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    2021年04月14日
  • 地の告発

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    CL 2021.2.10-2021.2.14

    シェトランド四重奏のラストがショックで、次のシリーズが読めてなかったことに気がついた。
    これは新シリーズの3作目。相変わらず凛とした佇まいの味わい深い作品。

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    2021年02月14日
  • 大鴉の啼く冬

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    イギリス最北端に位置するシェトランド諸島、島民誰もが顔馴染みの集落で女学生殺人事件が発生する―。大寒波が押し寄せる真冬という作中季節に加え、事件に挑むのはバツイチで出自に訳ありの出戻り刑事。本土から遠く離れた孤島というシチュエーションといい、北欧らしいローカルで仄暗い世界観が堪らない。派手さのない堅実な筋運びで、言ってしまえば地味な作風だが、クライマックスに至るまでの積み上げが実に緻密。村社会の閉塞感、そして家族や学校の抱える諸問題は万国共通なのか。やはりミステリーは米国発より北欧発の方が私は好きですね。

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    2021年01月13日