冷泉彰彦のレビュー一覧

  • アメリカは本当に「貧困大国」なのか?

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    堤氏の貧困大陸アメリカシリーズへの反論ということで、これは読まねばと。でも帯と序章が過剰に反旗を翻しているだけで、それほど反論!!という印象にはならなかった。「機会の均等」が「希望」につながるから現在(2010年発売だから「当時」かな)のアメリカ国民に閉塞感はないという指摘はごもっともなのかもしれないけれど。
    私はブッシュ前大統領の落ちこぼれゼロ計画(統一テストの結果で教師の勤務評定を行ったり生徒名簿を連邦政府に提出して軍のリクルーターが校内を堂々と闊歩したり)にショックを受けたんだけど、それは「こうした問題はともかく」で切り捨て。ともかく…ってレベルかな…??
    あとマカロニ&チーズも、堤氏は

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    2016年04月15日
  • 「関係の空気」「場の空気」

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    つまるところ日本には”空気”と”水”しかない。
    なるほどと思うところ多く、面白く読めた。僕らの行動は何に左右されているのかが、日本の独特性を踏まえて言葉からのアプローチで解説されていて説得力がある。いま読んでいる”失敗の本質”と通じるところもありタイムリーだった。

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    2016年03月13日
  • 「上から目線」の時代

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    共通の空気の無い、困難な感覚。
    世界観のぶつかり合い。
    上下を設定しないと、会話が成り立たない日本語。
    それぞれがなるほどと思わせるのだが、何故か全体を通して膝を叩く感じがしない。
    ちょっとしっくりしない。

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    2013年07月06日
  • 「上から目線」の時代

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    近年は「こころの時代」ともいわれるほど、「生きにくい」社会だと思う。高度経済成長からグローバル化社会に突入し、日本経済自体も成長路線から停滞路線へ、個々の価値観も多様化している。本著ではこの価値観の多様化が、会話のテンプレートを崩壊させ、コミュニケーション不全が安易に「キレる」というコンクリフトを起こしている。こうした状況が本著でいう「上から目線」を作っている。

    この「上から目線」化は日本語がもつ「上下構造」から生み出されるというのも驚きだった。関係性が言語からもつ特質というのは新たな発見ではあるが、同時にこうした新たな知見を例えば国語教育の中に位置付けるなどの社会教育的なところにつねげるべ

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    2012年05月23日
  • 「関係の空気」「場の空気」

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    独特の視点で面白いです。

    「日本語の窒息」には考えさせられました。

    確かに会社で妙な空気が漂ったり、プライベートでは女性の言葉に言葉が詰まったり。

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    2009年10月04日
  • 「関係の空気」「場の空気」

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    個性や個人の自由が叫ばれる中で、世の中の問題の中心にはいつも人間関係があり、人々は良好な人間関係を維持するために、学校や職場で常に「空気」を読んで生活する事を強いられ、それに疲れているという矛盾した現象を常々疑問に感じていましたが、そんな私の疑問に日本語が作り出す空気という観点から答えてくれた1冊です。
    「です・ます」調に重点を置いた解決案には疑問は残りますが、「空気が読めない」人種である私には大変参考になりました。

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    2009年10月07日
  • 「関係の空気」「場の空気」

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    最初の方は、曖昧な「空気」の話なのに、なんでもかんでも「空気のせい」にしてる感じ。第二章も、「空気の窒息」とかいって、これまた根拠なし。ただ、三章の山本七平氏の引用から、第四章の日本語と空気についての説明あたりからおもしろい。「です、ます」調と、「だ、である」調の違いなど。(コードスイッチ)

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    2009年10月04日
  • 「関係の空気」「場の空気」

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    一対一の時、複数の時、それぞれの場面で使われる日本語は、「関係の空気」「場の空気に左右される。そんな日本語の特性を考察した本。
    コードスイッチ話法など、自分の意識的に気をつけようと思いました。

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    2009年10月04日
  • アイビーリーグの入り方 アメリカ大学入試の知られざる実態と名門大学の合格基準

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    日本人がアメリカのアイビーリーグに入るにはどうしたらよいか、アメリカの入試制度の解説に始まり、具体的な出願プロセス等について語られる。
    受験生でなくても、アメリカの受験制度について興味がある大学関係者にはおすすめ。
    学力重視の日本と異なり、卒業生の 子息を優遇させるのは驚きだった。エッセイや推薦書、入学後に何をしたいのかが明確かどうかなど、点数では測れないところも重視している点も印象的だった。日本も人物評価が重要視されつつあるが、公平公正な入試においては、なかなかアメリカのような客観的指標が無いものの導入は難しそうにも感じた。

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    2021年11月29日
  • アメリカの警察

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    アメリカの警察や治安維持組織の仕組みに興味があり購入したが、実際にそういったものに書面が割かれているのは半分ほどで、もう半分はアメリカの抱える差別問題や銃社会と警察との関係性についての著述である。

    市警察・保安官・FBI・シークレットサービスなど、いろいろな治安機関の話が網羅的に紹介されていいるものの、もう少し突っ込んだ内容であればもっと良かった。

    銃社会や人種差別についてはアメリカの闇の部分ではあるものの、その闇と日常的に接するのは警察官であり、警察官から見た問題の捉え方は参考になった。

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    2021年04月05日
  • 戦場記者が、現地に暮らした20年 中東の絶望、そのリアル

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    「中東にいると誰でも、自動車爆弾からお天気まで何もかもをワシントンに責任転嫁する傾向があるが、アメリカは中東の苦難に対して当初は無関係だったのだ」
    という説明から始まるこの本、私など一生かかっても理解できないだろうと思っていた複雑な中東情勢をかなり分かりやすく解説してくれていた。

    まず、イスラム原理主義をアーミッシュと非常に似ている、とするところが目からウロコだった。
    古代に書かれたテキストを文字通りに受け止め、全く柔軟性を加えずに解釈し、現代文明を拒絶する、という点で両者は酷似している、と言う。

    確かに!

    では、イスラム原理主義が広範に拡散している一方で、どうしてアーミッシュは世界に何

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    2021年02月10日
  • 「関係の空気」「場の空気」

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    高い技術があるのにうまく使いこなせない、という説明がしっくりきた。言葉が空気を作ってる。たしかに、英語で話すと人格変わる気がするよね、表現の違いもあるけど。

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    2020年01月03日
  • 自動運転「戦場」ルポ ウーバー、グーグル、日本勢――クルマの近未来

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    自動運転車の勉強をしてみようとして手当たり次第に何冊か手にとったうち、一番最初に読み終わった一冊。

    前半は自動運転の技術動向について、後半(というか後ろ 3/4)は自動運転の技術的な困難さ(ナイーブな記述が目立ち、あまり参考にならない)と、社会的な受容の困難さ(端的に言うと事故のたびに過剰に不安になる大衆と、それを煽る旧来メディア)について。

    LiDAR とか、レベル0〜5とか、高精細地図とか、V2X とか言葉のお勉強にはほどよいレベルだったが、あんまり参考にはならなかったな。

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    2018年12月23日
  • アメリカは本当に「貧困大国」なのか?

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    ・堤未果の「ルポ貧困大国アメリカ」は?も出てるみたい(未読)だが、本書は、堤さんの捉え方が一面的で、取材も恣意的ということで反論を行っている。

    ・反論の根拠は、主として「機会均等」についての紹介がなく、それがあるからアメリカ社会は比較的、ポジティブでいられる、というもの。なお、堤さんへの反論的な部分は第1章のみで、それ以降は冷泉さんのアメリカレポートという構成。それも、オバマさん寄りのアメリカの「チェンジ」の検証という内容で、オバマさんへの評価が大変高い。

    ・アメリカの二大政党のパワーバランスの構成やここ数年の変遷なども解説されているので理解が深まる。相変わらず主観を強めに感じてしまうアメ

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    2018年10月28日
  • チェンジはどこへ消えたか オーラをなくしたオバマの試練

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    【目次】
    ・1. 2012年、問われた選挙戦
    ・2. 空振りに終わった「チェンジ」のメッセージ
    ・3. 医療保険改革の政治的プラスマイナス
    ・4. オバマの経済製作、その失敗の本質とは?
    ・5. ウォール街選挙デモという「オバマ離れ」の光景
    ・6. なぜオバマはビンラディンを殺したのか
    ・7. 「アラブの春」を巡り、揺れ動いたオバマ
    ・8. オバマ政権の「2期目」はどうなる?

    【ノート】
    ・アメリカ大統領の任期中の功罪など、なかなか知る機会もないので、よかった。
    ・アメリカ国民の空気感描写については、現地にいるからこそなんだろうが、なるほどと思わせる箇所と、ちょっと不当な一般化と思わせる箇所

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    2018年10月28日
  • 予言するアメリカ 事件と映画にみる超大国の未来

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    映画を通してアメリカ社会の変遷を考えるとのテーマでいいのかな?

    1997年公開の「タイタニック」から、2017年公開の「ワンダー・
    ウーマン」までを、それぞれの時代のアメリカの政治や世相に
    照らし合わせて著者が解説をしている。

    共和党と民主党の2大政党制が生きているアメリカ政治を理解していない
    と分かり難い部分もあるかと感じたが、映画作品自体の解説はこじつけ
    部分も含めてなかなか面白かった。

    西部劇の流れを汲む分かりやすい「正義」から、アンチ・ヒーローを
    主役に据えた作品、圧倒的なヒーロー礼賛ではなくその闇の部分を
    描く作品と、ハリウッドも社会の変化と共に映画作品自体を

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    2018年02月06日
  • トランプ大統領の衝撃

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    2016年のアメリカ大統領選挙。政治経験がなく、政策を語らず、暴言を吐くだけの泡沫候補だったはずのトランプがまさかの勝利。世論もマスコミも実績のあるヒラリーの圧勝という予想で一致していたはず。なぜ、トランプは勝利したのか。

    在米ジャーナリストである著者の取材による選挙ルポを読んでいると、世紀の大逆転ドラマはヒラリー側の油断にあったのだろう。トランプには勝って当たり前。ヒラリー陣営は勝つことよりも、勝ち方の鮮やかさに主眼を置き、楽勝気分が漂ってしまった。そのうえ、対抗者のバッシングに徹するトランプとその支持者の選挙戦術の同じ土俵に乗ってしまった。ヒラリーはあくまでも政策で勝負すべきだった。

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    2017年04月09日
  • トランプ大統領の衝撃

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    アメリカ大統領選の回顧録。

    トランプさんが大統領になるなんて想像していませんでしたが、アメリカの格差はその分、大きいと実感。

    本書では知的労働とブルーワーカーとの所得格差やメディアの異常なまでの加熱報道などが挙げられています。
    メディアに関しては、候補者のイメージ象がフィルターを通して入ってくる。いくつかのソースを比べることの大切さも実感。

    リーダーは自分達を写す鏡だと思えば安易な言葉に振り回されずに、自分達で、きちんと考えて決めたいものですね。

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    2016年12月17日
  • 「上から目線」の時代

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    同僚の発言が上から目線だと感じるけど、では何をどうすればそうじゃなくなるのか分からなかったので、ヒントになればと。
    彼は決して気持ちまで上からなのではないのは分かるんだけど、言葉の選び方が悪いのかなと思った。


    だ、である調には助詞が必要だという部分は、なるほど!と腑に落ちた。

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    2015年12月03日
  • 「反米」日本の正体

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    親米保守のねじれの分析など、新鮮な観点での論考がすすめられている。
    さて、欧州の日本観とはどうなのだろう。

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    2015年05月16日