柴村仁のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
最後は嫌な後味が残りつつ、終わった。
細蟹を抜け出しても、二人は抜け出せない閉鎖された世界、細蟹の糸からは逃れられるのかは疑問。
夜宵、宵鳴、鳴夜、そしてまた夜宵といった
タイトルの無限ループもその不安を強くする。
しかし、何にとらわれていても
最期まで二人が寄り添っていることは
きっと確かであり、それが二人にとっては
一番幸せなのかなと思う。
そう思えば、二人にとっては最高の終わり方だったのかも。
あさなさなとゆうなゆなも朽ちる代わりに呪いから解放されたかと思うと(そうあってほしい)、良かったね…と思わずにはいられない。
ただ、細蟹を崩壊させるにしても、ここまで人が殺されたり狂ったり -
Posted by ブクログ
ほかの由良3部作よりも違った毛色の仄暗さでした。せっかく舞台が高校で、しかも文化祭なのに、あまり印象に残らず……
由良シリーズは青春の良さや悩ましさを丁寧に切り取っている描き方が好きだったので、ちょっと残念でした。
それでも、セイジャの式日のラストシーンで、教師になってね、生徒と約束したシーンを想うと、先生をしている由良くんの姿が見られて本当に良かったです。
最後に。皆様書かれていますが、イラストが也さんでなくなっていたのが本当に残念!やっぱり由良シリーズは透明感と線の細さが美しい也さんのイラストが、作品の雰囲気をより一層儚く彩っていたのではないかと思いました。
切ない気持ちのまま本を閉じて -
- カート
-
試し読み