柴村仁のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
素敵な装丁の本だなーと思って見てみたら柴村仁さんの作品だったので即買い。講談社BOXは初めて手に取ったが、なかなか素敵。そのままどこかに飾りたくなる。
細蟹の市をめぐるダークファンタジー。まともな人間は関わってはならない場所。関われば必ず普通ではいられなくなる。
チョコレートスープから始まり、どんどん世界に引き込まれていく。グロテスクな描写がかなりリアル。
赤腹衆のサザはいつも大忙し。そんな折に見つけたマドウジのカンナ。2人の生活は微笑ましいようだが、闇が隠れている。
カンナとまことの出会い、2人だけの秘密の世界。お互いに支えあいながら成長していく。
そんな折に、かつてサザと親しかったナキが -
Posted by ブクログ
帯タイトルは
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「光る死体」の謎が
校舎を揺るがす。
傑作「由良シリーズ」の描き下ろし新作が登場!
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しばらく読書から遠ざかっていたので
リハビリの一冊でした。
「うつろい揺れる」年頃。
「小さな爆発」を繰り返している年頃。
舞台は高校の文化祭前の準備時間。
どんな人の懐にもすっと入りこめる沖津。
人をひきつけ空気を変えられる真名井。
それぞれが抱え隠していること。
それが見えない隔たりとなっていること。
めんどくさいけどラクだからいいや、とか
あいつ何か気に入らない、とか
微熱な苛 -
Posted by ブクログ
細蟹の市では何でも売っているらしい
人もそうでないものも、
その島のその市で取り扱う商品に縛りはなく
混沌とした熱気が
大晦日の日が昇るまで暗い湖上に立っている
ただひとつ、マドウジだけは手を出してはいけない
市守りのサザに、懲らしめられるよ……
*
面白かった!
非合法なものや怪しいものを取り扱ってる
この世のものなのかどうなのかわからない、
そんな市の話
この手の話はなんとなく雰囲気は同じだけど
商品の数だけストーリーがあって楽しめる
でも何だろう、怖いというよりは
この本の読後感はただひたすら寂しいというか虚しいというか
まだまだ市も堪能できていなかったし
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Posted by ブクログ
ネタバレ私の大好きな作家さんの一人柴村仁さんの新作文庫。
メディアワークスで出しているお話とはまったくイメージの違う切なくて、悲しくて、おどおどしくて、心臓がぎゅっとなるせつなさ。
一年のうちに日が短くなる季節に湖中の小島に細蟹の市というのが開かれ、その市ではなんでも揃っているそうです。
だけど、非合法なものが販売されていたり、市から帰ってこられなくなったりするそんな怖い市が主体となるお話。
さすが柴村さんと言うひきつけられる文章。
そして最後の最後でわかったサザの正体。
カンナがどうして赤腹衆になれないと言われ続けたのか!
そしてカンナとまことの叶わぬ恋の話も切な過ぎる。
でも誰かが死んでしま -
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