【感想・ネタバレ】ノクチルカ笑うのレビュー

あらすじ

死体って、光るのかな。文化祭の準備中、お化け屋敷の人形を見て呟いた女子の一言を、沖津は聞き逃さなかった。人をつっつくこと、陥れることが趣味のイケメン沖津は、人形を造った美術部男子が光る死体の秘密を知っていると勘づく。卒業生・由良が母校の美術教師に。「由良シリーズ」待望の新作。

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Posted by ブクログ

ネタバレ

人によるのかもしれませんが、自分はこの話の後味は悪くなかったです。個人的には好きな部類かもです。爽やか青春ストーリーかと見せかけて、段々とひびが割れて崩れていくような不穏さがついには弾けてしまう。またそれが解決を見たかと思ったら、さらなる不穏さを残して前半が終わる。後半はその不穏さを引き起こした正体に気付いてしまった者からの視点で進んでいく。犯人のトラブルを引き起こした理由を語る場面は清々しいほどサイコパス染みてて、ある意味一番印象に残ったシーンでもありました。前半と後半のラストでそれぞれの主人公が、自分がやったものだと心の内で白状する場面は、全然違う雰囲気の意味なのに、文章的には共通してて、その造り方もすごく好きでした。

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2024年11月21日

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由良シリーズの続編ということで読みました。
前3部作の方は読んだのがずいぶん前なのですっかり忘れてたので不安でしたが、なんとか読めました…さすが柴村先生、爽やか系かと思いきやダークなお話でおもしろかったです。真名井くんかっこいいです。惚れるのわかります。沖津くんも真名井くんもどちらも歪んでて、でも一見真っ当に見えて。高校生のきれいな歪な感じがすごくいい。読んでて息苦しくなるのは久しぶりでした。続編のありそうな終わり方でしたね。2人を主軸に据えるわけではなさそうですが、この後真名井くんと沖津くんがどうなるのか見たいです。
そして由良は全然出てきませんでしたね。しかも脇役と言えるのかも怪しいレベルの登場でした。わざわざ由良シリーズと銘打つほどなのか?と思わず首を捻りました…

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2014年11月21日

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ああ、この二部構成。
由良だ、由良シリーズだ。

笑わない沖津と笑いたい真名井と、歪みと愛と寂しさの話。
真綿で針を包むような、が正しい評価な気がする。

溺れそうになるけど、死体が、光ってたら、恐ろしく、綺麗じゃない?

あらすじが微妙にネタバレなのが気になる。もちろん、そのままの意味じゃないけど。だからこそ気になるけど。

ところで、由良は笑ってる?
ちゃんと笑えてる?
うん、由良が笑ってるならこの話はこれでいい。

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2014年10月23日

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ネタバレ

メディアワークス文庫で書いていた「プシュケの涙」の「由良三部作」の続編と言う事でかなり気になって購入。
物語は流石柴村仁さんと言うほど思春期なダークな感情を表しながらもまた続きを読ませてほしくなるような物語の進め方は流石と言わんばかりです。
今回の物語もすごく面白かったですが、
「由良シリーズ」といいつつ由良彼方はほんのちょっとしか登場せず、由良三部作とはあんまり関連しない感じ。
実は由良彼方が登場してるんですよ!ぐらいで良かったのにー。
いつ由良が登場するのかドキドキしてたのに、全然登場しなかったのが残念。
物語はすごく面白かった。
真名井君も沖津君も悲しい過去を抱えているが物凄く詳しく描かれている訳ではない。
とくに沖津君は人を貶める事を趣味としているにはお姉さんに原因があるのだろうかと思いつつ本当の所は想像に過ぎなくて……
二人の話の続編があるなら読みたい。
別に由良シリーズとして出さなくても読みたい。

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2014年10月21日

Posted by ブクログ

爽やかな学園小説かと思いきや、途中で垣間見え、ラストにはある程度ハッキリする背景の何とまあ黒いこと。
なまじ大半を占める表面的なストーリーが面白いだけに、この居心地の悪いアンバランスさが妙な魅力に思える不思議な作品でした。
もう1つ付け加えると、由良君は完全にオマケの扱いでした。

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2016年11月01日

Posted by ブクログ

ネタバレ

サイコパス!!!

由良シリーズといいつつ、出番ちょろっとだし…(; ^ω^)
由良シリーズって裏切りじゃん(; ^ω^)

サイコパス沖津と、そのサイコパスに気付いてしまった真名井の話。

真名井の叔母が「私がどこへ出ても恥ずかしい大人だから」に「そうだよ!」って否定しねえのかよ!って笑っちゃいました。


文化祭の出し物、お化け屋敷を作ってる最中、誰かがネットにお化け屋敷の裏方写真を掲載。
ネタバレしたお化け屋敷なんて楽しくない。ってことでみんなは大騒ぎ。
リーダーの国近を責めたり、犯人探しをしたり…。
真名井は別にそのままやればいいだろ。二年七組ががっかりするだけで、誰もがっかりしねえよ。と思いつつ、その場を鎮めるために「ちょっと変えればいいだけだろ」と案を出す。
犯人は沖津なんだけどね。

真名井は沖津がバラしたと気付いて取引をした。

真名井が作った人形。真名井は国近に「光らせなくていいの?」と聞いた。
真名井は小さい頃に家族を亡くした。
母親が妊娠中に、父親が外で女を作っていたから、狂った母親は弟が生まれてすぐに父と弟二人を殺した。
川に川の字になるように転がせて。
そして、真名井はキャンプに行っていたから殺されなかったが、母親は山の中で迷って死亡した。
その後、叔母に育てられた。

父親と弟の死体に夜光虫が付いていたから、真名井は文化祭で使う人形にも、光らせなくていいのかと問うた。

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2016年03月21日

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帯タイトルは
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「光る死体」の謎が
校舎を揺るがす。

傑作「由良シリーズ」の描き下ろし新作が登場!
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しばらく読書から遠ざかっていたので
リハビリの一冊でした。

「うつろい揺れる」年頃。
「小さな爆発」を繰り返している年頃。

舞台は高校の文化祭前の準備時間。
どんな人の懐にもすっと入りこめる沖津。
人をひきつけ空気を変えられる真名井。

それぞれが抱え隠していること。
それが見えない隔たりとなっていること。

めんどくさいけどラクだからいいや、とか
あいつ何か気に入らない、とか
微熱な苛々をどうやって発散するのか。

文化祭準備中に起こった事件。
日常が崩れ爆発する瞬間。

踊ってるのか踊らされてるのか。

どこにでもありそうな日常に
「光る死体」が入り込むことで
ミステリー感もあります。
読後感は爽やか。

由良がどう登場するのか気になっておりましたが、
とっても少しだけ。残念。

由良が高校生だった頃の物語は、
作品中を軽やかに必死に駆け抜けてくれていましたが
今作はすでに「大人」になっており
物語の外側の人物でした。友情出演です。

でもやっぱりこのテイストの話、好きです。
また読書再開し始めます!

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2015年07月05日

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由良シリーズ四作目。
表紙が三部作の雰囲気と変わってしまっているのが少し残念。でも文章は間違いなく由良シリーズです。
由良彼方に期待してはがっかりすることになります。あまり登場はしていないので。

最後の文は沖津の視点なのだろうと思うと、沖津もなかなかの過去があっての性格なのかもしれないと思いますが、由良シリーズの時間軸は過去にいかないから、明かされることはないのかなー。

犯人を知ったときは驚きました。でもその人と言われれば手口の検討はつきました。
過去にしばられてもみんな幸せになってほしいです。

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2015年04月14日

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いつもよりも出だしで物語の中に入れなかったので(由良シリーズと思って読んでるのに知ってる人がいない泣と…)、読み始めるのに少し時間がかかってしまいました。
最初を越えてしまえばあとはいつも通りで、登場人物は違えど独特の雰囲気や主人公2人の何とも言えない個性がやはりいいなあ、としみじみ。買ってよかったです*

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2014年12月04日

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いつの間にかひっそりと続いていた由良シリーズ。
謎の解明も魅力的だが、本作の心に残るポイントは、うまくいってないクラスでの、モヤモヤした雰囲気の描写だ。なぜこんなにも息苦しいのか、、、。自分の理想との乖離、心がうまくついていかない状態が思い出されて苦しくなる。
解決もしたが、何かドロリとした感情が残った。

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2022年12月26日

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ほかの由良3部作よりも違った毛色の仄暗さでした。せっかく舞台が高校で、しかも文化祭なのに、あまり印象に残らず……
由良シリーズは青春の良さや悩ましさを丁寧に切り取っている描き方が好きだったので、ちょっと残念でした。
それでも、セイジャの式日のラストシーンで、教師になってね、生徒と約束したシーンを想うと、先生をしている由良くんの姿が見られて本当に良かったです。

最後に。皆様書かれていますが、イラストが也さんでなくなっていたのが本当に残念!やっぱり由良シリーズは透明感と線の細さが美しい也さんのイラストが、作品の雰囲気をより一層儚く彩っていたのではないかと思いました。
切ない気持ちのまま本を閉じて表紙にもどると、なんだか切ないながらも愛しい気持ちになるのです………。

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2015年04月14日

Posted by ブクログ

由良君シリーズは三部で終わりかと思っていた。
表紙変わってしまったんですね~このシリーズはずっと也さんが良かったな。残念。
由良君はちらっと出てくるけど話にはあまり絡まないのでスピンオフ的話かなー。
読み終わってみると構成とか雰囲気とかやっぱり由良シリーズの系統なんだけど。

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2014年12月18日

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