鵜飼秀徳のレビュー一覧

  • ニッポン珍供養(インターナショナル新書)

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    昆虫の供養について書かれている章が一番面白かった。この虫も供養するのかと驚くものもあるし、写真を見て思わず笑ってしまった供養塔もあった。

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    2025年11月24日
  • 仏教の大東亜戦争

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    刺激的なタイトルは著者の”はじめに”の末を参照。

    物足りないという評も分からないではないが
    ジャーナリストで現役の僧侶でもある著者による
    明治維新以降の権力側と仏教教団との関わりの通史として
    十分に読み応えのある内容では。

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    2025年11月24日
  • 仏教の大東亜戦争

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    浄土宗寺院の住職でもある著者は、まだ10代の頃、太平洋戦争時の「開戦詔書」が本堂にうやうやしく飾られていることに気づく。著者の祖父(先々代の住職)は戦時中、志願して陸軍に入隊しており、どうやら「軍国青年」であったらしい。殺生を戒め、慈悲や寛容を説くはずの仏教者が侵略戦争に加担するという矛盾。困惑する著者。それから30年、調べれば調べるほど「仏教界最大のタブー」と言うべき、戦争との深い関わりが見えてきた。

    歴史をさかのぼると、その始まりは明治維新の際に新政府が発した神仏分離令にある。それまで分け隔てなくあがめられてきた神と仏を明確に区別することが宣言され、天皇を中心とする国家神道体制が打ち建て

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    2025年10月31日
  • 仏教抹殺 なぜ明治維新は寺院を破壊したのか

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    同じ著者の『仏教の大東亜戦争』を読みかけていたら、この本の存在に気づいて興味を引かれ、時系列的な意味からこちらを先に読むことにした(毎年、夏になると戦争関連の本をつい手に取ってしまうけれど、今年は記録的な猛暑が続き、いつまでたっても夏が終わらない。そのせいか、9月下旬の今もまだ戦争の本を読もうとしている)。

    明治維新の時に起きた「廃仏毀釈」。それは、子供の頃に学校で習って覚えてはいるけれど意味はよくわかっていない言葉、の典型的なもののひとつ。この国の人の心を救ってきたはずの仏教が、なぜそんな目に遭ったのか、誰が何のためにしたのか、、そういう疑問の数々を、この『仏教抹殺』という本が解き明かして

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    2025年09月29日
  • ニッポン珍供養(インターナショナル新書)

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    人形やペットの供養はよくある。だがシロアリやバッタといった害虫、迷子の郵便やスマホといった無生物までを供養する日本の精神性には驚く。珍供養とあるが奇をてらった内容だけを追うのではなく、供養の歴史や変遷をきちんと記述しており資料としても面白い。

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    2025年07月14日
  • 絶滅する「墓」 日本の知られざる弔い

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    お寺に生まれた元新聞記者の筆者が、葬儀や墓の制度の歴史や全国の墓や祀り方の調査結果、墓じまいなど現代の弔い方の変化をまとめている。
    「膝を折るのが最後の親孝行」
    土葬ならではの言い回しも出てくる。
    火葬は古来からなのか、庶民は墓など持てたのかと不思議に思っていたが腑に落ちた。

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    2025年04月08日
  • 仏教の大東亜戦争

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    明治維新以後、神仏混淆や農地改革の仏教への影響。仏教の生き残り政策として、仏教界が政治と結びつき、戦争に協力していた経緯の記録。著者は寺の住職も勤めている。戦争に加担したことには否定的だが、金属供出で鐘や仏が破壊されたことなどを残念がるところは仏教界の側の人だと思った。著者の意に反して、私は読みながら宗教は本当に必要なのか、どのような役割を果たしているのかなど、考えてしまった。

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    2024年08月25日
  • 仏教抹殺 なぜ明治維新は寺院を破壊したのか

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    明治維新の闇「廃仏毀釈」の史実について、著者本人が全国を訪ね歩き、丹念に取材して書いてあるところが素晴らしい。
    仏像破壊が激しかった薩摩や宮崎に関する記述がとても良かった。

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    2024年01月30日
  • 絶滅する「墓」 日本の知られざる弔い

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    日本における弔いと墓の変遷を説く一冊。大名や天皇といった墓の他、各地の珍しい墓も紹介。後半にはデジタル供養や企業墓、散骨など新たな形を提示します。墓や弔いに興味がある方にはぜひ読んで欲しい内容。歴史と昨今の動きなどがコンパクトにまとまった好著といえます。

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    2023年09月27日
  • ペットと葬式 日本人の供養心をさぐる

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    出てきたメモから思い出して書く
    卒論で書いたのでめちゃくちゃお世話になった。
    モノが大量生産されるので、モノへの気持ちが多様化している。
    大量にあるからこそ、とりかえが効くから執着しないこともあれば
    大量にあるが、そもそもメーカーのサポートが終わってしまったり、アイボみたいに、家族並みの愛情を持ってたり、フォトアルバムみたいに思い出に直結するようなモノは、簡単には捨てられない。
    環境問題として捉えるのではなく、人間がモノをどう終わらせるのかで話が終始していて、よかった

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    2023年03月19日
  • 仏教抹殺 なぜ明治維新は寺院を破壊したのか

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    著者はお坊さんにしてジャーナリストとのこと。仏寺側だけでなく神社側も含めてかなり現地での取材をしていることがうかがわれる。それでも結局日吉大社、水戸、薩摩、長州、宮崎、松本、苗木、隠岐、佐渡、伊勢、東京、奈良、京都という代表的なところしか実例が載せられていない。というより他ではもうあまりよくわからない状況なのかもしれない。
    この本を読んで感じたのは仏教側の腐敗堕落が進み、もはや宗教とは言えない状況のところが多かったのではないかということ。数例ではあるが真宗などで腹を据えて徹底抵抗した坊さんのところは廃寺を免れている。それだけの宗教者としての気概を持った僧が少なかったのが簡単に廃仏毀釈を許した原

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    2021年10月12日
  • 仏教抹殺 なぜ明治維新は寺院を破壊したのか

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    タイトルは過激だが、内容は至って客観的。廃仏毀釈の実態とその遠因・原因を解説したお坊さん兼ジャーナリストの著者による著作。

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    2021年07月05日
  • ビジネスに活かす教養としての仏教

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    仏教に限らず、すべての宗教は俗世にどっぷり浸かっている人間にとっては敷居が高いですが、この本のように日常にありそうなことと関連づけて説明してくれると理解が進みます。ニーチェやケインズを引用するなど、著者も思考の幅を広くとっていらっしゃるようにお見受けいたします。
    宗教とは本来、よりよく生きるための道しるべのはず。その意味でとてもよい書籍だと思います。おススメです。

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    2020年09月22日
  • ビジネスに活かす教養としての仏教

    chu

    購入済み

    悩みのなかで

    50代になり、仕事と家族の向き合い方を考えているときに、心の支えになるものはないか探しているときに読みました。
    今の自分に足りないところ、考え方を学べました。謙虚な気持ちで仕事に向き合い、感謝の気持ちを妻に伝えていこうと思いました。

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    2020年08月01日
  • ビジネスに活かす教養としての仏教

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    割と面白かったです。
    仏教用語の解説とその内容と俗世間、とくにビジネスの
    世界での活用というか、対比が書かれてあって・・・
    基本のところを思い起こさせてくれる感じがしました。
    引退後に向けた活動と
    感謝のこころ・・

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    2020年06月16日
  • 無葬社会 彷徨う遺体 変わる仏教

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    無葬社会 彷徨う遺体 変わる仏教。鵜飼秀徳先生の著書。葬儀の仕方や亡くなった人の弔い方は時代の流れとともに変化していって当然。亡くなった人だって生きている人たちの負担になることは望んでいないはず。無葬社会でも彷徨う遺体が出てきても、生きている人たちが幸せならそれでいいのかも。

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    2019年09月28日
  • 仏教抹殺 なぜ明治維新は寺院を破壊したのか

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    知りたくなかった史実ってこういうことを言うのかな。日本はよく「宗教を差別しない国」とか「宗教で戦争や殺生が起きない国」と礼賛される声が聞こえるけど、そんなの一瞬にして霞んでしまった。まさか何百年という歴史をもつ仏教をいとも簡単に破壊しつくすとは。しかも政府は単に「神仏分離」と言っただけなのに、どういう忖度が働いたらそれが「廃仏毀釈」に解釈されるのか。太平洋戦争といっしょ。一体誰が本当のA級戦犯なんだ?

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    2019年05月02日
  • 仏教抹殺 なぜ明治維新は寺院を破壊したのか

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    人は時々真面目に狂う。その残念な例が廃仏毀釈だったと思う。生き延びた仏像にお会いしに行きたくなった。

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    2019年02月23日
  • 寺院消滅 失われる「地方」と「宗教」

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    ネタバレ

    お寺に興味を持つのは、ある程度年齢が高くなる頃である。
    それはなぜかと言うと、自分の親が亡くなったり、
    自分のお墓の事を考え始めるからだ。

    私が今回この本を読むことになるのも、
    そういう年齢になった自分がお寺を気になり出してきたからだろう。

    この本は3つの事を教えてくれる。

    ①地方の困窮寺院の声が聴けてお寺の現在の実情がわかる。

    ②伝統仏教の構造をひもといた歴史がわかりやすい。

    ③菩提寺との付き合い方がわかる。

    将来、全国の7万7千カ寺のうち3割から4割が消滅する恐れがあると、
    本書は指摘する。
    果たして、本当だろうか?

    もっとも深刻な問題が
    全国の寺院7万7千カ寺のうち、住職が

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    2016年01月12日
  • 寺院消滅 失われる「地方」と「宗教」

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    日本の地方過疎化に寺院はどういう状況になっているか?僧侶かつ記者の著者が、現状のルポと歴史背景を記述。
    歴史的には、江戸時代で体制に組み込まれる。寺請制度で、すべての民が基本どこかの寺の檀家となり、それが寺の経営も支えることになる。しかし明治の廃仏毀釈、国家神道化で仏教の政治的梯子が外される。その後は政治に擦り寄りつつ、勢力をキープし、中国大陸での布教活動や殺生戒を破って従軍、武器の寄進などの戦争協力をすることになる。戦後のGHQの農地改革で領地を小作人に払い下げ、経済基盤が弱くなり、さらに宗教離れ、過疎化で檀家が少なくなってきた。
    現状では全国7万の寺院のうち、無住職がすでに多くあり、ま高齢

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    2015年12月17日