あらすじ
私たちにとって、墓とは何か?
時の権力や死生観、土地や風土に根ざした文化によって、日本ではじつに多様な葬送文化が育まれてきた。
だが、過疎化や高齢化により、今その文化が風前の灯となっている。
土葬の現在から、肉体と魂を分けて埋葬する「両墓制」、沖縄の風葬やアイヌの男女別葬、無数の遺骨を粉末状にして固めた「骨仏(こつぼとけ)」まで――。
全国各地を歩いて取材した僧侶が、知られざる弔いのかたちを写真とともに明らかにしながら、
日本人がいかにして死と向き合ってきたかを問いなおす。
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Posted by ブクログ
お寺に生まれた元新聞記者の筆者が、葬儀や墓の制度の歴史や全国の墓や祀り方の調査結果、墓じまいなど現代の弔い方の変化をまとめている。
「膝を折るのが最後の親孝行」
土葬ならではの言い回しも出てくる。
火葬は古来からなのか、庶民は墓など持てたのかと不思議に思っていたが腑に落ちた。
Posted by ブクログ
日本における弔いと墓の変遷を説く一冊。大名や天皇といった墓の他、各地の珍しい墓も紹介。後半にはデジタル供養や企業墓、散骨など新たな形を提示します。墓や弔いに興味がある方にはぜひ読んで欲しい内容。歴史と昨今の動きなどがコンパクトにまとまった好著といえます。