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日本仏教界最大のタブーに迫る!
「一殺多生」による正当化、軍用機の献納、仏像や梵鐘の供出、植民地での布教。昭和の戦争を推進した仏教界の語られざる真実。
目次
はじめに
廃仏毀釈からのサバイバル──明治維新
・国家にすり寄った仏教界
・島地黙雷と大教院
進撃する仏教──日清・日露戦争
・日清戦争と大陸布教
・日露戦争──仏教の帝国主義化
・植民地支配と仏教
大東亜戦争と皇道仏教
・戦争に熱狂する仏教界
・戦闘機の献納競争
・軍人たちの仏教信仰
・寺院に残る戦争の記憶
・アメとムチの仏教統制
仏像も鐘も武器と化した
・金属供出と空襲
・反戦の僧侶
・農地改革と寺の“敗戦”
・僧侶たちの戦争体験
結びにかえて
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Posted by ブクログ
浄土宗寺院の住職でもある著者は、まだ10代の頃、太平洋戦争時の「開戦詔書」が本堂にうやうやしく飾られていることに気づく。著者の祖父(先々代の住職)は戦時中、志願して陸軍に入隊しており、どうやら「軍国青年」であったらしい。殺生を戒め、慈悲や寛容を説くはずの仏教者が侵略戦争に加担するという矛盾。困惑する著者。それから30年、調べれば調べるほど「仏教界最大のタブー」と言うべき、戦争との深い関わりが見えてきた。
歴史をさかのぼると、その始まりは明治維新の際に新政府が発した神仏分離令にある。それまで分け隔てなくあがめられてきた神と仏を明確に区別することが宣言され、天皇を中心とする国家神道体制が打ち建てられていく一方で、全国的に廃仏毀釈の嵐が吹き荒れ、仏教は大打撃を受けた。これに怯えた仏教界。各宗派が競い合うようにして過剰なまでに政府にすり寄るようになり、やがて植民地政策や侵略戦争までをも正当化していった。
読んでいてとくに驚かされたのは、各宗派・宗門トップの号令のもと、「天皇制の下での仏教ファシズム(皇道仏教)」という新体制が敷かれていたという事実。「絶対的な存在、天皇を支えるための仏教」として、「天皇は阿弥陀仏である」などとのたまい、戦中は「敵はもはや人間ではない、人間でなければ、殺しても不殺生戒を破ったことにはならない」といった極論を唱え、仏教教義そのものまで変質させていたという。
ほかにも、諸宗派による政府への献金とロビー活動、大陸への進軍に付き従っての布教拡大、従軍僧の戦闘への参加、戦闘機や軍艦の献納、などなど、数々の事例が、関係した人物とともに紹介されている。中には、僧籍剥奪・永久追放などの厳しい仕打ちを受けながらも反戦の姿勢を貫いた僧侶が、わずかながらもいたという。有名な大逆事件に連座して逮捕され、獄死した僧もいた(戦後何十年もたってから名誉回復されている)。
本書の主題は仏教界にとどまらず、日本という国そのものの一大タブーと言えるかもしれない。
ベースとなる明治維新からの流れは、同著者の前著『仏教抹殺』を読んでいたので、とてもよくわかった。未読の方には、そちらを先に読むことを強くお勧めしたい。
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ビジネス・実用
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