北川恵海のレビュー一覧
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ネタバレ「オレは、人と比べてどうかってことは、考えたことなかったッスね。だってそんなの、比べる人が変われば意味なんてないっしょ。例えばオレが二番だったとして、一番と比べれば『それより下』になる。三番と比べれば『それより上』になる。で、結局オレの位置は変わるんスか?下になって落ち込んで、上になって喜んで、オレの位置は変わんねーッスよね。だったら、昨日と比べて今日のができるようになってたいッスよ。昨日の自分より上手くなって喜んだり、昨日の自分より下手になって反省したり、そのほうがよっぽど意味があるような気がするんスよ」
「才能って、結局ね、それを好きかどうかだと思うんスよ。オレは美容師の仕事が好きだった -
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ネタバレ「修司くんの悪い癖だよ。できないことばっかり先に数えちゃうの。先にできないことばっかり数えちゃうと怖くなっちゃうでしょ?そんなの楽しくないじゃない」
「 だから、俺はなるべく人の失敗を責めないようにしているんす。その方が自分が失敗したとき庇ってくれる人が多くなるしょ?そんな俺ってマジチキンっすよ。」
「で、もしもなんとか叶うとするでしょ?でもその瞬間に夢は消え去って、その後に残るのはただの現実。そしてまた別の夢を探す日々が始まる。夢って叶っても叶わなくても、結局虚しさだけは付きまとうんだよなあ。キラキラして見えるのは叶うまでなんて、なんかずるいよね」 -
Posted by ブクログ
ネタバレ「ちょっと今から仕事やめてくる」を読んで、どハマり中の著者。
今回は、真夜中に開かれているメンター事務所。
足を引っ張りたい女、刃物男。
これだけ読むと、何やら物騒だな。と思うが、足を引っ張りたい女は、自分のことを蔑ろにしている女であり、刃物男は、言葉をナイフのように使っている男。
あー、いるいる。。。と思った。
特に、足を引っ張りたい女は、正直、耳が痛い部分もある。
刃物男は、その刃物に傷付けられたことが何度となくあるので、それを思い出して、少し嫌な気分を思い出したけど。
読んでいくうちに、この物語の時代が「今」なのだと言うことを知り、知った途端に、物語の舞台が少し近くに寄ってきた感じ -
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わかもの向け
日常の問題提起あり、クライマックスもあり、涙もあり。
作者の方の丁寧な人間観察の蓄積もかなりあるのか、たくさんの人がいるのに孤独、という今風の寂寥感に寄り沿った物語でした。
こういう人生の選択が実ったら素敵な世の中に成るでしょうね。
簡単に読める一方、ラノベ感があります。
現実の厳しさをある程度みた人には、ちょっと浅い。
作者の若さゆえなんでしょうね。
死ぬ程汚い現実をたくさん見て、年を重ねた作者の掘り下げ方を、いつか読んでみたいです。