あらすじ
ヒーロー制作のお手伝いをする会社で働く、ごく普通の青年・修司。進路に悩む高校生の従弟の相談や頑固な和菓子職人の息子からの依頼に、悪戦苦闘しつつ解決に導く毎日を送っている。充実した日々の中で、仲間や依頼人たちの勇気や夢、出会いと別れ、さまざまな人生に関わり、見つめてきた。
本当にわくわくすること、好きなこととは一体何なのか。自分に問いかけた修司が、決意を胸に訪れた場所は?
思わず胸が熱くなる、人生応援ストーリー完結編!!
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Posted by ブクログ
2020年出版。シリーズ最終作。どのように完結させるんだろう?...と思いながら読み進めた。更に先、を予想させつつも書き過ぎず、クドくなく、温かい気持ちで読み終える事が出来ました。
Posted by ブクログ
完! あぁ、終わっちゃった…
まだ、紹介されていなかった社長について最後に繋がった。
人の細かな心理を上手に表しており、色々と心に響く言葉を得た。
書き留めておこう。
『他人と比べるな!比べるなら、昨日の自分と未来の自分と比べろ!誰よりもよく、自分を見つめろ』
『何もかも満たされた、そう思ったらそこで人間の成長は止まってしまう。足りないと思うから追い求め、先へ進むのだ』
それと、田中修司君のお父さんの言葉は素敵だなと思った。
早期退職制度を利用する決断のタイミング!前編でも出てきたタイミングの重要性
がここでもリンクしている。
『どうせ数年の差ならその数年分、早く人生を動かして、今必要なものを家族に与えたいと思っただけ』
この本を主人が読んだなら何を思うだろう… 主人がもう何年も考え、悩んでいる事だから。
Posted by ブクログ
ついに「完」…
あー 終わらないでほしい…
まだまだ みんなに会いたいです。
修司のその後…ミヤビのその後…道野辺さん…千紘…
主人公級のそれぞれのスピンオフでまた書いてほしいです。
これ「熱望」です!!!
Posted by ブクログ
ブラボー
特に北川恵海さんのあとがきが。
ヒーローズ(株)!!!が四作で完結してしまうことが残念でもあり、修司がまた別な形で登場するのではという期待も膨らみ複雑な心境だ。
夢をあきらめない、夢を見続ける。
なかなか出来ることではないが、自分もそうありたいと強く思う。
ただ現実では、夢が何かをまだわかっていない自分が寂しく、ヒーローズに依頼したいと思ったのが本音かな。
北川作品あとがきの最後にも本屋をたまには覗いてとあった。
北川作品は処女作から全作品網羅したので、待ち遠しい。
Posted by ブクログ
ついに最終巻。凄く寂しいです。ヒーローズの中でもフツメンな修司だけど、一番依頼人に寄り添っているってのが本人が自覚がないのが勿体ない。そんな修司を誰よりも買ってるミヤビとのコンビが見れなくなるのが残念です…修司が又ヒーローズに戻って来てからの話も、スピンオフとかで読みたいです。
Posted by ブクログ
ヒーローズ(株)に勤務する人たちと、そこに依頼に来る人たちの物語。完結編。
進路に悩む高校生の従兄弟の相談に乗り、和菓子職人の息子の依頼を悩みながらも解決に導き、端から見たら素晴らしい仕事ぶり。
それでも修司は、何もないこんな自分が他人の人生に関わっていいのかと、相変わらず悩んでいる。
そんな彼にヤキモキしているミヤビも良い。いい仲間だなぁ。
修司は、自分のモヤモヤ感を自分に自信がないからだと結論付け、自信を付けるために新たなステージに一歩踏み出す。
シリーズは完結してしまったけれど、いつか、この続きが読めたらいいな、と思う。
Posted by ブクログ
ヒーローズ、遂に簡潔⁈
でも、本当のヒーローは日常の中にいるのかもしれない。
ラストシーンで勝手に頭の中をリフレインしていたのはファンモンの「ヒーロー」でした
Posted by ブクログ
和菓子屋さんの話がすごくよかった。
ひとそれぞれ良いと思うことは違うのだけど、その違いを諍いにして争い続けるのは苦痛。
平和な方向へ流れていく本作は心がほっこりしました。
Posted by ブクログ
きれいなシリーズ結末。
やさしい人達のかわいらしいやりとりが愛しい。
人生は続いていくし、先にもいろいろあるだろうけど、まずはまた歩き出す。
「じいちゃん」が最高にカッコいい。
Posted by ブクログ
ヒーローズ株式会社最終巻。
続々を読んだ時に感じた修司の変化。
ああ、やはりなー。と思いながらも、残念ではなく、暖かく「いってらっしゃい」と言いたい気分。
千紘の今後も楽しみだなー。。
野宮親子、素敵だな。
今後のヒーローズ株式会社、楽しみですし、もし、実在するならば、自分も依頼をしてみたい(笑)
『「ただ幸せに生きたいって、そう願うことは、立派な夢じゃないんスか?」』(183頁)
『「〜。何もかも満たされた。そう思ったらそこで人間の成長は止まってしまいます。足りないと思うから追い求め、先へ進むのですよ」』 (186頁)
『本物の友人とは。本物の関係とは。本物だけを手にしていたい。その思いは年を重ねるにつれ、徐々に大きくなった。』 (187頁)
本当にわくわくすること、好きなことは一体何なのか。
自分でそれを見つけた拓、ミヤビ。
そして、修司もそれを見つけようと一歩を踏み出す。
読んでいる自分はなんなんだろうなー。。と、読みながら自問自答してみたが、修司以下だった(笑)
でも、ミヤビが言うように、周りから見たら、私はそれを持っていると思っているんだろうな。
自分が自分を一番わかっていないってこと。
あとがきで、
『〜。数年後にこれを読んだ人が「コロナって何だっけ」って思う未来でありますように。
当たり前の日常というのは、失って初めて気づくものです。
だからこそ、常にちょっとだけ良い一日を。
ちょっとだけ、自分が楽しめる時間を。
ちょっとだけ、他人に優しさを。
そのちょっとがあれば、なんだかんだ、うまく行くんじゃないかと思います。』(297頁)
なんて、書いてあるのを読んで、ああ本当だなーと。
コロナ禍、ただでさえ、焦りの中にいた自分は、ますます焦り、余裕がなくなって、自分が楽しめる時間、良い一日だ!と思える気持ちがなくなっている。
コロナ禍が終わった数年後、あの時は余裕がなかったなー。。と、懐かしく思えるような時間を過ごしたいな。と思った。
楽しみながら、色々と気付かされる楽しい本でした。
続編、あったら読みたいなー。
レベルアップした修司と、吉田双子コンビと、月花堂のその後、千紘のその後、多咲真生の逆輸入!
読みたいところだらけです。
北川恵海さーん!お願いします!(笑)
Posted by ブクログ
ヒーローズ(株)は続々を飛ばして、いきなり完を読んでしまったようですが、読んでいるうちに登場人物たちの構図を思い出してきました。
ブラック企業から、ヒーローズ(株)に入社した修司。元カリスマ美容師のみやび、紳士として、教養あふれる道野辺さん。
今回は完結と言うことで、修司が本当にやりたいことに向って自分探しの世界に飛び込む。
本当にやりたいことを見つけると言うのは、恵まれた環境にあるからこそ考えられることなのではと思います。確か、前職を逃げるように辞めた修司でしたが、尊敬する信頼できる仲間に出会えたからこそ、思い切った決断ができたのだと思います。
やっと完結、もう完結と思いはありますが、大円団に終わって良かったです。
Posted by ブクログ
田中修司
影が薄い。好きなものは不明。
修司の母
朝倉千紘
修司の従兄弟。高校生。
朝倉朝子
修司の母の妹。千紘の母。
ミヤビ
修司の先輩。チャラい。元カリスマ美容師。好きなものは納豆。
佐和野祥子
本社受付。社長の娘にしてミヤビの妻。好きなものは本。
道野辺
社のエース。修司いわく老紳士。好きなものは美味しい珈琲。
野宮社長
ヒーローズ(株)を設立した社長。謎が多い。好きなものはドラえもん。
ミヤビの母
美容室のオーナー。
西園寺
四葉物産の営業。実家の月花堂は神楽坂にある老舗の和菓子屋。
源ちゃん
西園寺の父。和菓子職人。
佐々木拓
コンビニ店長と掛け持ちしているアンダーグラウンドな社員。修司をヒーローズに紹介した張本人。アメリカへ渡ったはずだったが・・・。好きなものは炭酸飲料。
奥村あかり
カメラマン
野宮聡一郎
あかりの弟。
おじさん
野宮欣二郎。浩一郎の弟。
浩一郎
あかりの父。
吉田葵
楓の双子の妹。ヒーローズの社員。
吉田楓
葵の双子の兄。
多咲真生
女優業を休んで演劇の勉強のために留学している。
Posted by ブクログ
「オレは、人と比べてどうかってことは、考えたことなかったッスね。だってそんなの、比べる人が変われば意味なんてないっしょ。例えばオレが二番だったとして、一番と比べれば『それより下』になる。三番と比べれば『それより上』になる。で、結局オレの位置は変わるんスか?下になって落ち込んで、上になって喜んで、オレの位置は変わんねーッスよね。だったら、昨日と比べて今日のができるようになってたいッスよ。昨日の自分より上手くなって喜んだり、昨日の自分より下手になって反省したり、そのほうがよっぽど意味があるような気がするんスよ」
「才能って、結局ね、それを好きかどうかだと思うんスよ。オレは美容師の仕事が好きだったから、くそほど練習したッス。でもそれを辛いなんてこれっぽっちも思わなかった。だって、好きなことやってると楽しいっしょ?だからきっと、オレには才能があったんスよ」
「でも助け合いって、何も金だけじゃないと思うんスよね。さっきも言ったけど、自分で朝飯作ってみたり。そしたら母ちゃんは自分の起きるタイミングギリギリまで寝ていられるし、家に帰ってたたまに飯の用意がしてあったら、どんなに嬉しいだろうって。それがたとえ何の変哲もないただのカレーだったとしても」
「母ちゃんは今現在、ちっひーがバイトするよりもずっと稼げる。なら母ちゃんに頑張って稼いでもらって、そのかわりにちっひーは将来稼げるように今から計画を練ったほうがいいッス。マラソンで食っていける可能性だってあるんなら、マラソンも頑張る。学費抑えたいなら国立も狙う。めちゃくちゃ大変かもしれないけど、ちっひーが今頑張れば、将来の自分に対する財産になるッス。マラソンも勉強もやめて、焦って就職を決めるより、大卒のほうが選択肢も広がるし、実際初任給からして違う可能性が高いッス。毎日コツコツ経験値積み上げて、自分おしたいこと、将来のこと、真剣に考えていけばいいッスよ。現在食っていくに困ってないなら、オレみてーにバイトで稼ぎまくることに多くの時間をさくより、勉強とマラソンを頑張ったほうが、ちっひーにとっては絶対にいい!」
「いいッスか?今の千円より、将来の百万ッスよ!学や特技なんていくらあっても荷物にはならないッスからね」
「大丈夫だよ。僕、ちゃんと幸せになるから」
母さんは答えなかった。代わりに、涙が滲んだ目元を人さし指で拭った。
「当たり前じゃない。お父さんもお母さんも、そのために働いてきたのよ」