北川恵海のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレ『ちょっと今から仕事辞めてくる』 を読むのは、これで3〜4回目になります。
結末も展開もすべて知っているはずなのに、今回も途中で何度も涙が溢れ、号泣してしまいました。初読のときとはまた違う深く温かい感情が込み上げ、この本は間違いなく「私の人生を陰で支え続けてくれている特別な1冊」だと改めて実感しています。
最初にこの本を開いたのは、中学1〜2年の頃でした。当時は単純にストーリーとしての起承転結が面白く、「すごく良い話だな」という爽やかな読後感を楽しんでいました。
ですが、今振り返ると、この本との出会いは私の人生の大きな分岐点になっていたのだと思います。
私はその後、中学3年生、高校2年生で不登校になり、最終的に通信制の学校を選ぶという経験をしました。当時は意識していませんでしたが、「限界まで無理をして自分を壊す前に、今の場所を辞めてもいいんだ」という選択肢が自分の中にあったのは、潜在的にこの本から大切なメッセージを受け取っていたからなのかもしれません。
ブラック企業で追い詰められ、「仕事を辞めるか、人生を辞めるか」という極限状態に陥る主人公の姿には、苦しいほど共感してしまいます。「自分は社会に必要とされていないのではないか」という孤独感や絶望感は、私自身も過去に何度も味わったことのある感情でした。
「こんな自分ならいない方がいいのかもしれない」と暗闇の中にいたとき、踏みとどまることができたのは、この本を通じて「自分の命より大事なものなんて、この世に何一つない」という当たり前で一番大切なことを、心に深く刻んでいたからだと思います。この本には、感謝してもしきれません。
作品全体としては重くメンタルに響くシーンも多く、途中で意外な人物の裏切りなどもあって引き込まれます。
しかし、だからこそクライマックスの「辞表を提出して会社を去るシーン」は圧巻です。毎回ここで涙腺が崩壊するのですが、それと同時に胸がすっと軽くなるような圧倒的なスッキリ感を味わえます。
どん底を描いているからこそ、ラストのほっこりとした終わり方が心に染みます。「生きていればこんなに良いこともあるんだな」「人生って思っているより捨てたもんじゃないかもしれない」――そんな穏やかで優しい希望を最後に残してくれる、本当に素敵なお話です。
生きづらさを抱えている人、いま何かに行き詰まって苦しんでいるすべての人に、ぜひ手に取ってほしい名作です。
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Posted by ブクログ
数年ぶりにこの本を読み返した。
頑張れば頑張るほど、人は目の前のことしか見えなくなる。顕微鏡で狭い範囲を覗けば、小さな塵でさえ巨大に見えてしまうように、自分のミスばかりを気にしてしまう。
この本は、具体的な問題の解決策を教えてくれるわけではない。ただ、顕微鏡の倍率を少し下げてくれる。それで、仕事以外にも大切なものがあることや、自分を大切に思ってくれる人たちの存在に気づかせてくれる。
一方で、家族や友人を頼れない人は何を支えに生きればいいのだろうか。仕事を辞めた後、主人公はどのように生きていくのだろうか。その後が気になった。仕事をすっきり辞めることがゴールではなく、その後にどう行動するかこそが本当のスタートだと思うから。 -
Posted by ブクログ
年々、自殺のニュースが多くなっている。特に若年層に多いというのが事実である。若年層が多いのは、日本だけであるというニュースを見たことがある。確かに、まだ未熟な年齢であるため、人間関係など色々な背景から自殺の件数が多くなっているのかもしれない。ただ、この本を読んで1歩留まって貰いたい。また、留まる手助けができるのではないだろうか。『他人に分からない』と言われることもあるだろう。しかし、1人で救えたら行動したことに意味が見い出せるだろう。そんな、行動を取れる人間になりたい。『人生って、それほど悪いもんじゃないだろ?』そんな言葉を言える日まで。
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購入済み
ギターをめぐる2人の男の友情の話がとても印象に残った。またどこかで再会できていたらいいな。青山との気まずい1件があった後も五十嵐先輩が時間をかけて立ち上がって新しい人生を歩もうとする姿勢に胸を打たれた。色々思い通りにいかない人生を頑張って生きている大人たちに、少なからず勇気を与える1冊。