伽古屋圭市のレビュー一覧

  • からくり探偵・百栗柿三郎

    Posted by ブクログ

    読み終わった最初の感想は「う~ん微妙」。

    理由としてはトリックのリアリティの無さ。大雑把ともいえる。

    例えば、第一話に出てくるホムンクルスとそれを入れた容器。”本来は強い刺激臭のする特殊な溶液にひたされていた”と書かれているのでそれはおそらくホルマリン(ホルムアルデヒド)。

    こんなものが換気がしにくい地下で開封されたら、少なくとも残り香くらいはあると思う。ましてやそれを包んだもの(布)を持ち出す(人がいる部屋を通る)なら、気付かない人がいないと思うのだけど。これが念入りに準備されたものなら尚更。

    各話間の幕間(大正という時代設定から、おそらく東京大震災の出来事)は、この後どうなってしまったのかと先が気になり、その部分は良かった。

    全体を通して大正という時代設定のミステリーという面白い素材を生かし切れておらず、色々と惜しく感じる作品だった。

    0
    2023年04月03日
  • かすがい食堂

    Posted by ブクログ

     主人公は楓子・25歳。会社を辞め、祖母から創業60年の『駄菓子屋かすがい』を引き継ぎます。ある日、300円分のお菓子を食事代わりに購入する少年を見るに見かね、集客や商売抜きに『かすがい食堂』を始めます。
     ネグレクト気味の母親と少年、摂食障害と少女など、困難を抱えている子どもたちに寄り添い、食べる意味をともに考えながら、人と未来を食でつないでいく展開です。
     店名の「かすがい」は苗字なのですが、「子はかすがい」の通り、楓子が暗に何かと何かをつなぐ役割を果たす例えでもあるのでは、と考えます。
     貧困などの難しく重い問題へ、少し楓子のお節介・介入が過ぎているようですが、一人でできることの限界を認識しながら、必死に居場所をつくろうとする姿勢に、教えられる部分もありました。
     絶品料理で子どもたちの胃袋をつかむのではなく、一緒に買い物に行き、料理を作り、皆んなで食べる行為は、実際に子どもを変容させ得るかもしれません。

    0
    2022年09月23日
  • かすがい食堂 あしたの色

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

     駄菓子屋で大人が買っているのは、お菓子ではなく、思い出w。 加古屋圭市「あしたの色」、かすがい食堂シリーズ№2、2021.11発行。今回は「差別」がテーマでしょうか・・・。難しかったです。悪気のない差別、見えない差別・・・。「リラックスして読みたいな」が正直な読後感です。

    0
    2022年05月26日
  • からくり探偵・百栗柿三郎 櫻の中の記憶

    Posted by ブクログ

    『からくり探偵・百栗柿三郎』続編。

    発明家兼探偵の柿三郎先生が様々な謎を解いていく四話と、序章、幕間、終章からなる構成です。
    通いだった女中の千代さんが住み込みになり、前作の事件に関わっていた玉緒ちゃんも同居して“表”に出ております(その先の“若紫”的展開には触れられていませんでしたが・・)。さらに、犬のハチも加わって、何だか楽しそうな「百栗庵」です。
    前作でのご活躍のお陰(?)で、本書ではすっかり“名探偵”扱いの柿三郎先生。今回も安定の名推理を見せてくれます。
    そして、女中兼助手の千代さんも第三話「さる誘拐の話」では、なかなかの謎解きを披露してくれます(勿論、柿三郎先生の補足は必須ですが)。
    それにしても、この第三話の“オチ”にはやられました。読み終わった後タイトル見ると“あー、そういうことね!”と、思わず苦笑した次第です。
    序章、幕間が布石となっている、第四話「櫻の中の記憶」は、切ないお話でしたね。
    話中に登場した製糸工場の、とんでもハラスメント上役が本当にクズで酷い奴でしたが、実際当時の製糸工場のイメージも“超ブラック職場”だったっぽいな・・という印象です。働いていた女工(工女)さん達は激務だったでしょうね。
    こういった女性事情や、第二話でネタになった少女小説など、大正の雰囲気も味わえる当シリーズ。さらなる続編を期待します。

    0
    2022年03月17日
  • かすがい食堂

    Posted by ブクログ

    ご飯を食べさせたくなるのはわかるけど親から怒られるよ…と思ってしまう自分も嫌になるが、簡単なようで難しい問題が今後も続くのだろう。続きが楽しみ。

    0
    2022年03月07日
  • かすがい食堂

    Posted by ブクログ

    あっという間に読めてしまう。文章が、平易。
    駄菓子屋をやっていると、自然と子どもたちのことが、わかってくるし、気にもなってくるだろう。ちょっと、介入しすぎで、おせっかい。簡単に解決する。子どもにお説教ぽくないようにと言いながら、お説教ぼい。

    0
    2022年02月14日
  • かすがい食堂 あしたの色

    Posted by ブクログ

    駄菓子屋のお姉さん、子ども食堂で世界と出会う!
    多様なお客さまをほかほかごはんでお出迎え
    なんて帯には書かれていた。
    確かにそうなんだけど、想像していたよりも内容の濃い作品でした。
    色々と考えさせられたし、これからも考える事の多いテーマだと思う。

    0
    2022年01月24日
  • かすがい食堂

    Posted by ブクログ

    子どもたちを救うことによって、
    主人公も成長していく様子が
    読みやすかった。

    誰かと食卓を囲うことで
    心と身体が満たされていく、
    そんな大切なことを伝える作品。

    0
    2021年10月12日
  • かすがい食堂

    Posted by ブクログ

    このご時世にこの主人公の行動はヤバいだろーと思う反面、こういう世話焼きが活躍して極小のコミュニティがうまくまわるような世の中のほうが平和なのかもしれない?

    重いテーマがありながらも読みやすい軽めのタッチ。というかむしろ個々のキャラ設定が深くはないから、後半の重いテーマのストーリーの方がバランスよく楽しめた感じ。

    (個々では深くないとはいえ)主要なキャラクターが増えてそれぞれの特長がより活かせそうだし、続編が出るのなら本巻よりも期待出来そう。

    0
    2021年08月18日
  • かすがい食堂

    Posted by ブクログ

    小学4年生の娘も読める内容だった。子どもを取り巻く家庭の問題や摂食障害など、章ごとに書かれていてとても読みやすかった。「サンタさんを信じる?」のくだりは、子どもに読ませてよかったのかなぁと心配にはなったが…。自分にはない、楓子の勇気に感心。

    0
    2021年07月10日
  • あやかしよろず相談承ります

    Posted by ブクログ

    面白かった。あやかしは人間から突然変異的に産まれてしまうという設定なので、妖怪よりX-menのミュータントのほうが近いか。極度の人見知りの主人公があやかしとは会話できるのも面白い。首を固定するってどんなだろう。重いしすぐ取れそう。

    0
    2021年06月07日
  • あやかしよろず相談承ります

    Posted by ブクログ

    あやかしの特性故に生きにくさを抱えてる皆さんのお話。どうしようもない部分にやるさなさを感じるけど、それでも前向きになれるようなメッセージ性を感じた

    0
    2021年06月16日
  • かすがい食堂

    Posted by ブクログ

    困ってる人に、見ないふりをしないで世話を焼いてしまう、でもがんばりすぎない範囲で…。現実は、すぐに諦めちゃうことが多いと思うけど、何とか諦めないで考え続けることで、関わり続けることで、物事が動き出す。そういうことができるのも、経験豊かなおばあちゃんが近くにいるからだなと思う。一人で全て解決なんてできないから、心を開いていたい。

    0
    2021年05月09日
  • かすがい食堂

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    子ども食堂というとすぐに"貧困"と結びつけられがちだけど、その存在を必要としている子どもは様々で、その可能性も無限。この小説でももちろん貧困をはじめとした社会問題は取り上げられているけど、それ以上に子どもたちの日常や、主人公のこれまでのキャリア、なによりも美味しそうな食事の描写!がたくさん出てきて、「子ども食堂」という先入観に囚われずに、登場人物たちに共感できたのがよかった。

    子ども食堂を必要としている子どもの例
    ・お母さんが夜遅い、子どもの栄養管理をしない、子どもはお菓子を食べる。食べ物に関連する知識や常識が身につかない。
    ・喧嘩をした兄弟ー食事を通じて仲直り?
    ・拒食症ー食に関するいろんな情報に混乱して、食べ物が食べられなくなった子。子ども食堂を通じて自分なりの食の意味を見つける。
    ・隠れた貧困。貧困というレッテルを貼られたくなくて、生活保護を受けない親。

    0
    2021年05月01日
  • かすがい食堂

    Posted by ブクログ

    これが現実の話であったなら、
    日本もまだまだ捨てたもんじゃないな。
    現実にあって欲しいな。

    そして、くだらない己のルールにも
    気付かされた。
    確かにありすぎる自分ルール。
    解き放たれたら
    どれほど楽に生きられるだろうw

    ほっこり優しくなれる話。

    0
    2021年04月29日
  • かすがい食堂

    Posted by ブクログ

    SNS上でよく紹介されていて、ながしまひろみさんのカバーイラストも可愛いかったので購入。
    激務から離れ、祖母の駄菓子屋の『おばちゃん』に転職した主人公がお客である子供とほのぼの交流するほんわか小説かと予想していたが、現代の子供たちが直面している問題が4話に渡って描かれていて、それに対してはっきりした解決策も現状見いだせず、大人としてとても心苦しくなる。
    どんな苦境にあっても、こどもなりの冷静な目線を汲み取るちょっとお節介な主人公の姿勢は 今必要なものかもしれない。

    0
    2021年03月17日
  • 冥土ごはん 洋食店 幽明軒

    Posted by ブクログ

    思い残したことがある死者が訪れる洋食店。成仏できてないのとはちょっと違うのかな?好きなものを食べてもらって想い出の味を再現したり、誤解を解いたり。あっさりめ。

    0
    2019年10月28日
  • ねんねこ書房謎解き帖 文豪の尋ね人

    Posted by ブクログ

    探偵業も行う古書店。謎解きのヒントは全て書物の中にあるとかで、参考になる本を教えてくれる。すごいコンシェルジュだ!

    0
    2019年07月19日
  • ねんねこ書房謎解き帖 文豪の尋ね人

    Posted by ブクログ

    190717

    謎の一つひとつが浅いというかなんというか、、森さんの本だと勘違いしてて途中で気づくぐらいには読みやすかった(褒めてる)。

    0
    2019年07月17日
  • 散り行く花

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    伽古屋圭市さん、初読。

    大正時代に活躍した画家の、未発表作品を寄贈したいという申し出を受け、学芸員の鷲尾つぐみが目にした美人画は、圧倒的な力を持っていた。

    「僕には、罪を背負った女の匂いが、見えるのです」….当代の人気絵師として知られる茂次郎が、モデルとして選んだのは、人を殺めながら、罪を隠して生きる女性たち。

    茂次郎は、何故そんな女性たちを題材に求めるようになったのか。
    4つ目に配された、冒頭の絵のモデルである雪江の物語で、晩年まで茂次郎の求め続けた…もしくは囚われ続けた女の美しさの秘密が明かされる。


    表紙の絵と、帯の文句に惹かれて手に取った。
    ミステリというより、不思議譚の趣。

    現代と大正時代とを対比させるためか、はじめは擬古文調の文体が気になったり、茂次郎に不気味な冷酷さしか感じられず苦しかったが、だんだん血の巡りが良くなるように読みやすくなり、茂次郎にも魅力を感じられるようになった。

    ただ、茂次郎が、雪江に惹きつけられ、彼女を救えなかったこと、彼女の美を完璧に捉えようとすることから、同質の美を持つ女性たちを描き、雪江の娘に完成した絵を託す…という流れからすると、
    むしろ雪江と出会った頃の茂次郎が冷たい青年絵師で、晩年に向かって変わっていくのが自然な気がする。

    作品の本筋とは関係ないけれど、作者名を書くのに手間のかかること!
    そして、主役たる魅力的な絵師の名前が、ぱっとしないこと!
    …なんだかちょっと残念。

    0
    2018年06月09日