伽古屋圭市のレビュー一覧
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優しい気持ちになる一冊でした!
駄菓子屋「かすがい」の雰囲気や香りが想像できる心がほっこりする物語です^^
楓子は訳あって仕事を退職し、駄菓子屋の"おばちゃん”(25)として祖母が営んでいた「かすがい」屋を受け継ぐ。
駄菓子屋「かすがい」は地元の小学生たちから愛され毎日子供たちの声が絶えない。
でもその中には問題を抱えた子もいる。
貧困家庭や親の仕事の都合、摂食障害といった様々な悩みを抱えた子供たちを楓子は「食」を通じて救う物語です。
ただ "ご飯を食べれば解決!!” のような考え方ではなく、それぞれの問題に深く入り込み考えさせられる一冊でした。 -
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最初はその古さに直ぐに引っ越す!と意志を固めていた主人公伊緒が下宿先の猫をクッションに、馴染んでいってる。
諸事情から、関西から東京に自分を“探し”に上京した主人公。
そんな。かんたん、見つかるわけないよね?
自分の生きてる意義だなんて。
大層なものを見つけようとしたら、尚更よね。
昔から思ってたけど、自分探しにバックパック旅行でインドとか行っちゃう人いるけど、貴方が感じた自分はただのカルチャーショックであって、探していた自分は大したことなかったってことが大半だから。どっからくるの?その自信?異国情緒溢れた国を旅すれば見つかる“自分”っでのがあるって。
その点,主人公は割合謙虚。見つか -
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シリーズ第2弾。
駄菓子屋『かすがい』を継いで、店の奥で子ども食堂を始めてから一年後。
食堂を始めるきっかけとなった翔琉も小5になり、亜香音も中一になったが通っている。
イジメにあってるのではと思っていた亜香音だったが、単に貧しくて晩ご飯もなく、何かを得るために落とした駄菓子を拾って食べたり、みんなのランドセルを持つことでお金をもらってたりしたわけだが、今回はそのイジメてたと思われた子が家出してるんだと連れてきて…。
今回の話のなかで特に気になったのは、肌の色の違う子が、お店に来たことで起こる問題がかなり強烈だったこと。
第四話のわたしの色、あしたの色では、差別にあった本人の声がかなり響い -
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書名に思いっきり惹かれました。
カバーイラストも可愛らしくて手に取りました。
昭和レトロな所で美味しいまかない料理があって、と想像をしていました。
もちろん、美味しいまかない料理はあったのですが、少し私が思い描いていた内容とは違っていました。
三十歳手前の女性、降矢伊緒。
父親の呪縛や劣等感に悩まされ、自分の人生、生き方が解らなくなりもがいていた。
そこに友人の紹介で猫目荘を紹介されて入居。
住民との交流の中で様々なことを知り、自分と向き合い自分らしさを大切にしていく物語でした。
猫目荘が「多様性」をギュッと凝縮したような場所で、こういう場所に引っ越して触れたからこそ、伊緒は自分らしさを見