あらすじ
学校って、行かなきゃダメ? 親と子の想いが交錯する
毎週水曜日、パン屋の定休日にあわせて黒羽三吾がひらく小学生の無料塾。
母に連れられてきた頼人は、歴史の知識はずば抜けているが、ほかの教科には意欲を持てないという。
一方、学習障害が明らかになった隆之介親子は、話し合いの末にある決断に至る。
元教員の三吾と子ども達が、「学ぶこと」に向き合いながら成長する物語。
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街のベーカリーの定休日に行われる無料学習塾のシリーズ二作目。 学校教育に囚われず、自らの進む道を模索するための学習の場として舵を切ろうとするラストに次回作への期待が高まった。
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頼人の両親の言い分がとても刺さりました。
父親の嫌いな教科は勉強しなくても将来困らない、母親の学校行かない子は世間の目が冷たいってのがどちらも判る。最終判断を子供にさせると言う英断も良くできたなぁと感心しました。
学ぶとは?がとても刺さった巻でした。
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子どもの可能性を大人が勝手に判断してはいけないなと思いました。登場人物たちもたくましくなってると感じました。
年齢関係なく、もっと目の前の人の声に耳を傾けていこうと思います。
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子供を持つ人は、きっとほとんどの人が頼人と同じ悩みに直面するかと思います。
私もまさに直面しています。
頼人の父のように、本当はもっと子供の好きを思いきり応援してやりたい。
でも、後悔する事がこわくて出来ない。
子供の将来を滅茶苦茶にしてしまう事がこわくて…。
本当にすごく難しいですよね。
ただこのお話を読んで、いつだって子供の声をきいて向き合う事だけは忘れずにいたいと思いました。
焦らず今出来る事を!!
そして隆之介がんばれ〜!!
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学校とはどのような存在だっただろう。
私が小学生のとき、学校に行く行かないとか考えたことはなかった。なぜなら行くべきものとして考えていたから。
あくまで私の持論だけれど、私は根っからの文系で、理系科目は恐ろしくできないし、理解力のかけらもない。高校の物理や数学の授業は地獄だった。点数も、文系科目は割と上位だったけれど理系科目は壊滅的だった。理系科目は正直勉強したくなかった。でも、じゃあやらなくていいよと言われると疑問がある。好きなことだけしたいけれど、嫌いなことに向き合うのも勉強というか、成長だと思うんよな、私は。
でも本人が色々考えて選択をしたなら好きなことだけするのも間違っていないとは思う。そこは周りの親や先生たちがどう導いてくれるか、後押ししてくれるか、なのかなあ。
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今回はパン屋であることより塾メインで、学ぶとはに重きをおいた話でした。学校がこうであったらと願うけど、なかなか難しいところ。ただもう少し、きゅうくつからゆるんでもいいのではと思ってしまいます。
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シリーズ第2弾。
パン屋の定休日に開く黒羽三吾の無料塾にやって来た頼人は、歴史好きでその知識はずば抜けているが、ほかの教科にはまったく意欲を持てない。
母親は、好きなことだけやらすより苦手な算数も人並みに勉強して欲しいと思っているが、父親は小学校に学んだ知識なんて役に立たない、全員が同じことを学ぶ必要はなく、好きなことをさせて必要だと感じたときにやればいいと言う。
子どもの将来を考えて、ある程度の勉強のやり方を教えるのが親の務めだと言う母親とやりたくない勉強をやらせる必要はなく、本人が望まなければ学校に行く必要もないと言いきる父親に「学ぶこと」についてとても考えさせられる。
やらされる教育で勉強嫌いになる怖さもある。
大人になってから勉強の楽しさを知ることもある。
だが大人になって、あのときもっと真剣に勉強してたら…と後になって思うこともある。
楽しんで勉強をするというのは、なかなか難しいことだ。
同じ学習塾で学ぶ隆之介がディスレクシアを改善する為に東京へ引っ越すことになり、お別れ会に謎解きゲームをする。
そのイベントを通して子どもの凄さを思い知らされた三吾は、子どもたちの持っている宝を見つけ、引き出すのが、親にかぎらず、周りにいる大人たちだの務めだと改めて実感した。
確かにそうだと思った。押し付けじゃなくて、やりたいことを続けさせることも大切であることを。
Posted by ブクログ
主人公の息子と同じ年頃の子供を持つ親として、教育とは?を考えさせられた。
画一的で、考えない人間を量産しているという学校に行かせる事は正しいのか?
自分の学びたい事だけを突き詰め、必要な時に必要な学びを自らが行う事が本来の学習とはいえ、日本は型にはまらない生き方を認めず、一度でもドロップアウトした人を蔑む。
どのようにすればキチンとした大人になるという正解がわからない中で、我が子に自分の理想を押し付けようとするが、大事なのは子供自身が自分で決めていく事なのかもしれない。
クロワッサン学習塾での謎解き探偵ミステリーはなかなか楽しい送別会だった。そんな事、私もやってみたい!