小山薫堂のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
断絶状態にあった父の遺品に未現像のフィルムが見つかり、現像するかどうか悩む主人公とその結末を描く表題作『フィルム』をはじめ、10編の話が収められた短編集。
全体的に男のロマン(?)的な雰囲気がにじみ出る。
女性が読むと「男って馬鹿だね」みたいな感想をいただけそうな気がするし、男性が読むと「あぁ、こういうこと考えるよね」と苦笑しながらも、共感するところがあると思う。
最先端を取り入れてきたレストランプロデューサーが自分のやり方に壁を感じて思い悩む中、「最先端」を意味する『アウトポスト・タヴァーン』という酒場に訪れる話、都心のタクシー運転手が鎌倉までの客を乗せる『鎌倉の午後三時』あたりが好み。 -
Posted by ブクログ
▼2009/5/23
<本の紹介>
少しデザインを変えるだけでグンと便利になる日常品。人を喜ばせるチャンスをみすみす逃しているお金の使い道。次に生かされないまま忘れられていく失敗。世の中の至るところで、引き出されないまま眠っているモノやコトの価値。それらに気づき、「惜しい」「自分だったら」と思うことこそ、アイデアを生む最大の原動力だ―オールラウンドのクリエイターとして活躍する著者が、自らの「もったいないセンサー」を開陳。無尽蔵に広がる発想と創作の秘密を明らかにする。
この本を紹介してくれたのは読書家Wたるさん。
「kijiに合いそうだから」って、いつもいろんな本を教えてくれる。
ありがとです -
Posted by ブクログ
最近読んだ作品の中でほっこりと温かくなりました。
脚本家の作品だけあって、映像が目に浮かぶ…これは誰に演じてほしい、なんてことも思わず思う私でした。
こんなの物語の中だけだよ、っていう偶然の積み重ねも、もしかすると東京のどこかにあるのかもしれない。と、いうか、自分も案外こんな風に一日の中のどこかの物語の中に組み込まれているのかなぁなんて思わせてくれる軽快な物語。
「セレンディップの奇跡」は是非映像で観たいなぁ。
それから「青山クロッシング」の若い恋人たちの気まずさに共感して、「アウトポスト・タヴァーン」と「パイナップルラプソディ」「スプーン」の男と女のもめごとはにどきりとする。
きっと日