金森重樹のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
『自分の小さな箱から脱出する方法』を読んで、「自己欺瞞」という考え方が印象に残った。
自分の本心に背いて行動したとき、それを正当化しようとする心の働き。誰にでもあることだと思うけれど、これが人間関係の歪みの出発点になるというのは鋭い指摘だった。
本書では、そうした状態を「箱に入る」と表現している。箱に入ると、自分の視点にとらわれて、相手を人ではなく物のように見てしまう。さらに厄介なのは、その箱の中でお互いの行動が共謀的になってしまうことだ。自分が相手を責めれば、相手もこちらを責め返す。そうして関係がこじれていく。
この構造は、職場や日常の人間関係の中でも思い当たるところが多かった。
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Posted by ブクログ
本書を通じて特に印象的だったのは、自分の中に湧き上がる感情、特に他人を責めたくなるような“他責的な感情”がどこから生まれるのか、その構造を丁寧に言語化している点だ。感情という目に見えない曖昧なものを、具体的かつ論理的に捉え直してくれる内容には、深く納得させられた。
読み進める中で、まさに「腹落ちする」感覚が何度もあり、自分自身の感情の扱い方を改めて見直すきっかけとなった。精神的に不安定なときや、つい感情的に反応してしまう人にとっては、まさに必読の一冊だと感じる。単なる自己啓発にとどまらず、自己理解を深めるための実践的なヒントが随所に散りばめられている。 -
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Posted by ブクログ
■何を学びたいのか?
借金の底なし沼に何をきっかけにはまり、どのようなプロセスで生還できたのか。
このプロセスから自身の人生に活かす学びがないか。
■それを学んで自分はどうなりたいのか?
今より少し豊かに生きるヒントが欲しい。閉塞感ある現状打開のヒントが欲しい。
■この本の問題提起は何か?
自分で論理的に考えて決断することの大切さ。
■著者が伝えたいことを3つに絞ると何か?
やばい時は寝る。
決断を人任せにしてはならない。
ルールや法則に着目する。
その他、借金が膨らむ様は大変恐ろしくスリリング。
多少横道に逸れる部分もあるが、エンタメとしても読める。 -
Posted by ブクログ
東大に現役合格した著者は、地元の岡山を出るときに東京でひと山当てようと強く望んでいた。大学卒業後はバイトで年収数百万円の生活をし、初めて入社した会社の社長の知り合いから先物取引に手を出してしまう。社長からは金利12%で借金をし、毎年金利さえ支払えない状態の中、億単位の負債を抱えることになってしまった。
東大入学後は都会の名門高校出身の富裕層たちとは距離を置き、社会に出てからは学歴のない成金たちに打ち勝てるのは、結局のところ学生時代にガリ勉で目立たなかった存在だと言っています。
金森氏はSNS 上では厳しいコメントをしたりしていますが、本質を突いていると思います。