柳川範之のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
近年脚光をあびている「アンラーン」を解説した書。さくさくとよめました。
学習とは、どんどん知識や情報をプラスにしていくこと、それによって思考の力を高めていくことです。そのプロセスの中で、インプット以上に大切なことがあります。それが「アンラーン」といっています。
アンラーンとは、これまで学習したものを取り去って新しい学習を行うという意味ではなく、これまでに身に着けた思考のクセを取り除くことです。
経済学者である柳川範之氏がビジネスを対象としてみたアンラーンと、為末大氏がスポーツのスキルとして捉えたアンラーンが具体的な例として描かれています。
これまでの学習をし続けていくと、新しい環境で行き詰ってしまいます。これを防ぐのがアンラーンです。
アンラーンが本当に必要なのは、何かの学びを得ていて、それなりの成功体験を持っている人です。
アンラーンは、アメリカのビジネス界で注目されている手法で、「いったん捨て去る、取り外す、忘れる」といった意味です。身についた変なクセを直すというイメージです。それをクセのない、ニュートラルな状態へもどすです。一からすべてを忘れて学び直すわけではありません。
目次は以下です。
はじめに 大人にこそ不可欠な「新しい学び」アンラーン
Chapter1 学びの質を高める方法 アンラーンとは何か
Chapter2 実践アンラーン 自分を「新しく学べる状態」に整える方法
Chapter3 アンラーンを阻む7つの壁と、乗り越え方
Chapter4 「アンラーン」を人生とキャリアの武器にする方法
あとがきにかえて 僕たちがアンラーンに「前のめり」な理由 -
Posted by ブクログ
一生涯学ばないと生きていけないと言われている100年時代。
学びよりも今持っている思考や慣習をあえて捨てる、アンラーンが必要になります。
いつもこうしてるから、やったことがないから、今まで積み上げてきたものがある...
これらは成長を止め、変化に適応できなくなる原因になります。
自分を客観視して、一旦思考の癖を取り除くことで、新たな考えやスキルが入ってきます。
水がいっぱい入った桶は水を捨てた分、新しい水を入れることができます。
そんなイメージで、手放す⇄入れるを繰り返すことを小さく続けていくことが今を生きるポイントなんだなと思いました。
良書です! -
Posted by ブクログ
ネタバレ以前に読んだ独学勉強法の本が大変興味深かったので、同じ筆者のこの本を読んでみました。この本では、学歴や社会に出るまでの課程には様々な方法がありルートは一つではない、ということが書かれていました。偏差値の高い高校へ行き、有名な大学に入り、名のある大企業に入る、という日本には画一的な信仰があり、それに反れると人生が終わってしまうのではないかと思う傾向がありますが、そうではなく、多様な道があると説いていました。自分のペースで学ぶことの面白さと、生きていくための勇気とヒントが書かれていました。
以下、印象に残った部分です。
良い高校、良い大学、すぐ就職。皆その道しかないと思って、ここを走らなければならない、人より遅れたらもうだめだと思い込んでいるが、実はそんなことは全くない。それは、僕みたいに道を踏み外してみると、とてもよくわかる。
ちょっと踏み外してみると、その道の周りにはかなり広大な道が広がっていて、そこから向こう側に行く道がいっぱいある。狭い道をきゅうきゅうと歩くだけが道ではなく、広い道もあってのびのびとそれなりに生きていける道もある。
勉強はある程度好きなことに集中し深度をもって一つのことに取り組むことは悪くないと思う。入試ではいろんなことを知っていることが偉いという傾向があり、それはもちろん否定はしないが、実はすべてのことをそんなにたくさん知っていなくても十分暮らしていけるし、世の中に充分貢献できる。アメリカの経済学者は特定のことに非常に詳しい人が多い。後の知らないことは知っている人に聞けばいいじゃないかという割り切りをしている。
やり直しの道はいっぱいある。他に道はいくらでもある、と考えながら走ればいい。
スタンダードな道でないと光が当たらないしあまり皆に知られないが、意外にルートは色々ある。
受験勉強は一つの特殊な能力でしかない。試験向きでない人の能力は評価されない。試験向きではないけれどいい研究をする学者はいっぱいいる。大学受験だけを見ていると実はとても特殊な能力だけを見ているのだと思う。選択肢の広い世界になることを願う。 -
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「幸せの形は一つではありません。幸せになるために必要なものも一つではありません。
でも、幸せになるために使うことができる資源には共通性があるのです。
経済という科目が問題にするのは、幸せの中身ではありません。幸せになるために資源をどううまく使うかなのです。
経済では、どうすれば幸せになるかは教えてくれません。
だって、あなたの幸せは、あなた自身しか知らないでしょ?
でも、あなたが幸せを実現するために、限りあるお金と時間をどう上手く使うかを考える方法を教えるのが『経済』という科目の仕事。
-はじめに より-
経済という漠然とした概念について、非常に分かりやすく解説をしてくれた。
経済は「お金持ちになるための学問」ではない。
限りある資源を上手に分配して、みんなが「幸せ」になる方法を考える学問だ。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ大検→通信生大学卒(経済学)→国立大学院(経済)→現在准教授
という経歴の柳川先生による自身の独学主体の勉強法について説明いただいている。
経歴だけに目が留まりそうだけど、実はとても真摯誠実、そして丁寧な学修法の教授になっている。
講演を拝聴しているような読書感があり、100数十頁ほどの分量のためすぐ読めてしまった。
ご自身の幼少の頃からの歩みと照らして、その時々の学修への取り組み方、工夫したこと、そして現在の研究者としての執務でどのように役立っているのか、という話がメイン。
基本的に教科書や参考文献を読むことと、レポートという小論文を論述することが日々の学修の根幹である通信大学生には、柳川先生の独学学修法はとても役に立つと思った。
先生のいわれる独学とは、教科書・テキストをまずはとにかく読むことから始まる。
そこには読み方の工夫もあるし、読んできた中での失敗も有用な点にも触れられている。
読み進める中で、直面する失敗や苦悩というものも大方共通しているし、みんなこのようにして学修スタイルを築き、取り組むのだな、と溜飲がさがる思いもあった。
そして、本書で参考になったのは、テクニックなどの話ではなく、真摯に誠実丁寧に勉強・学修をしていきたい、と考える人にうってつけの内容であるという点。
それでいて我慢や忍耐を前面に押し出すような話ではなく、創意工夫というものがみてとれた。
個人的には人生で出会った良かった、と感嘆した一冊となった。
そこには、海外の教育制度とも照らし合わせた日本の教育論への著者の考えに共感したことも大きい。
いずれにせよ、通信生大学で学ぶ皆さんには是非紹介したい一冊だと思った。 -
Posted by ブクログ
なるほどこういう道もあるのかと目からうろこでしたし、大きな勇気をもらいました。外国での暮らしが長く、中学卒業後は独学で学び、通信課程の大学から大学院へ、現在東大大学院准教授である著者の歩んできた道は日本で考えられている普通の道とは異なるけれど、こういうやり方も確かにあるなぁと思わされました。外国で暮らしたことがこういう道を選びやすくさせた気もします。同一であることを強く求める傾向にある現在の日本にあってこれと同じ道を進もうとすると、ずっと強く他との違いを意識せざるをえなかったのではないかと思うからです。もともと異邦人である外国では、選んだ道が周りと違ってもそう差異を感じなかったのではなかったのではないでしょうか。これは親の立場からみてということでもありますが。何か違うルートがあったり、選択肢が広がったりすることが活力を生み出す重要なファクターであり、道からはみ出すことを心配して、そろそろと歩く社会からは活力とか希望というものはあまり出てこないのではないか、という著者の言葉には共感できます。これは別に若い人に限ったことではなく、年齢を重ねた人達にもあてはまるのでは、という点においても。歳を重ねることで得た知識や経験が、思考を硬直させるのではなく、様々な考え方・物事に対するアプローチの仕方・人としてのありようを認められる心の広さにつながる人でありたいと強く思います。
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Posted by ブクログ
Unlearn(アンラーン) 人生100年時代の新しい「学び」
著:柳川 範之 ・ 為末 大
アンラーンは、学びの否定ではなく、これまでに学んだ知識や身につけた技術を振り返り、さらなる学びや成長につながる形に整理し直すプロセスである。学びによる知識や経験をよりよく活かし、長いスパンで活躍し続けるための、とても重要なステップである。
言い換えるとすれば「これまでに身につけた思考のクセを取り除く」と言える。
まだ何も学んでおらず成功体験もない人間にはアンラーンのインパクトは大きくない。アンラーンがほんとうに必要なのは、何かの学びを得ていて、それなりに成功体験を持っている人である。
本書の構成は以下の4章から成る。
①学びの本質を高める方法 アンラーンとは何か
②実践アンラーン 自分を新しく学べる状態に整える方法
③アンラーンを阻む 7つの壁と、乗り越え方
④アンラーンを人生とキャリアの武器にする方法
アンラーンはやらされるものではなく、自分で気づいてやるという自発的なものでないと失敗する。アンラーンの必要性を理解し、変わる必要性と人の意見を聞く耳を持ち、違った世界を受け入れる感性があって初めて土台に立つことが出来る。
表面的な変化では効果も持続性も低いかもしれないが、変わるのは日頃のちょっとした行動であり、スモールステップでこんな方法もあるかも、と何でも少しだけ先を見据えて変化を受け入れるだけでも人はその行動と少しの成長の積み重ねで大きく変わる機会を得る。
アンラーンで余白と選択肢を広げ、チャンスに備える。今の改善ではなく、未来につながる改善を感じ取ることができた時に習慣となり、人生は好転することになる。
著者の一人である為末大氏はアスリートである。説明によく出てくるスポーツを介した比喩はシンプルではあるものの本質をついた表現であり、他書物と同様本書においても比喩での説明は納得性の高いものであった。
アンラーンを体現し、さらに成功をつかみとっている著者二人の言葉は重みが違う。 -
Posted by ブクログ
・「アンラーン」とは、これまで身につけた思考の
クセ(パターン化した思考)を取り除くこと
・変化の多い時代だからこそ、変わり続ける勇気
と気概を持ち値づけなければならない
・「アンラーン」することにより、柔軟な発想がで
きるようにしておくことができる
・「思考のクセ」から解放される
固定化されたパターンかを一旦忘れる
一点に集中しすぎていると思ったら立ち止まる
これまでの「当たり前」や既存の概念を捨て去る
・アンラーンを阻む7つの壁
①「このままでいいんじゃないか」
②「今あるものを手放したくない」
③「せっかくここまで頑張ってきたのだから」
④「自分におやり方でやりたい」
⑤「あの人の言うことなら間違いない」
⑥「だって、これが好きだもん」
⑦「バイアス・思い込み」
↓
自分の中に「優秀なコーチ」をもつ
自分自身を再定義する
変化し続ける強さの源「コア」を知る
・頭の中に余白をつくる
・「学び」というのは、経年劣化していくので、
常に継続的に学び続けないといけない
★批判的思考のようなものと捉えてよいのではな
いか