柳川範之のレビュー一覧
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ネタバレブロックチェーンの活用に関するイメージが湧く。
技術の詳細に関しては他の書籍を参考にした方が良いが、ブロックチェーンの技術をどう社会に実装して、どう便利にしていくか、にフォーカスを当てているため、ワクワクする気持ちになる。
例えばエストニアの事例は興味深い。日本ではマイナンバーカードを活用してID管理をしていて、ここ数年でかなり普及した感があるが、エストニアはそういった活動をもう20年くらい前に始めていた。もともとロシアに支配されていた歴史があり、国家としての存続を考えると国土を軸に考えるのではなくデジタル世界で国家を作るほうが持続的だと判断して、IT技術への投資と活用を行った。医療や治安の改善など、行政の手続きを含んだ改善がかなり進んでいる様子には、羨ましさを感じる。
また、スマートコントラクトについてもわかりやすく言及している。自動で契約が行われること自体は真新しいものでもないが、管理主体のいないブロックチェーン上で契約が自動執行されることで注目を浴びた。
元来の管理主体が存在する場合、取引をするには、その第三者の管理主体が信頼できること、適切に処理を行ってくれること、などが担保されている必要がある。また、第三者を介するので時間や手間がかかる。
当事者同士で契約が自動執行できると、第三者は不要になり、手数料なども払わなくて良くなり、即座に取引が完了できるなど、メリットが大きい。身近なシーンでは想像つかないけど、海外への送金や物の発送などを考えると、多種多様な書面へのサインを行う必要があったりと時間も手間もかかる。そういった観点でブロックチェーン技術におけるスマートコントラクトは革新的と言える。もちろんすべての事柄を考慮してコードに落とし込むことが難しいなど課題もあり、組織の必要性と共に語られている。
他にもダイヤモンドの取引に活用されるなど、事例をたくさん知れる。
ブロックチェーンが実現できる未来をさっと手軽に覗いてみたい方にぴったりの一冊。
別の書籍で基礎や用語を抑えておくと楽しめそう。 -
Posted by ブクログ
自分の癖を知る
成功者(勝利者)にある体験は、過去の成功経験から固定概念が邪魔となり、実は思った以上に成功しない(レベルが上がっていない)現象をよく観る。よって固定概念を捨て、解放し、見直す事が一歩前に進めることに繋がる、と言う。「アンラーン」(癖・思い込みを捨てる)という概念は、その状況、一時スランプ状態からの突破する「技」と言うことだ。世の中は常に変化しており「このままでいい」、「慣れている」、「今更覚えたくない」をやめること。バイアス(思い込み・偏り)は成長を阻害し、それは実は「時代遅れの人間」になると言うことを知っておくべきなのだ。 -
Posted by ブクログ
学者と元アスリートによる「学習棄却」をテーマにした本。想定読者は、ジュニアよりもシニアなビジネスパーソン向けに見える。
環境変化が激しく進行する一方で「100年も生きなくてはいけない」という状況におかれた我々は、学び直し、生涯学習の必要性を問われている。実際、どうも今までやりかただと通用しないのでは、と「違和感」を感じている向きは増えているのだろう。
「アンラーン」とは、「これまで身につけた思考のクセを取り除く」ということである。「思考のクセ」というのは、環境に適応してパターン化した思考のことであり、これを取り除いて「ニュートラル」な状態までまずもっていくのが、「インプット」以上に大切なことではないか、という話である。
・インプット重視になっている人は、自分が知らない間に「あれも」「これも」抱え込んでいることに気づくこと。
・何かの学びを得ていて、それなりに成功体験を持っているにこそ、「集中と思考の固定化」をしている可能性が高いので、アンラーニングが必要。
ということである。
基本的には、ビジネスパーソン向け、あるいは仕事人向けの本だが、アンラーンは、アスリートのパフォーマンス向上に有効な点が、最も説得力があるように思える。野球とハードルの例が面白い。
・王貞治の例。バットの軌道に変なクセがついていると気づいたときに、バットの代わりに日本刀を振って練習。=珠を打つというところから「振る」という行為にまで一度戻って、身体の動きをリセットした。
・為末大の例。ハードルのレベルが上がってくると、ハードルを「またぐ」ようになり、素早くハードルを越えることができても、前に進む勢いがなくなることがある。ハードルの上に「ふすま」があるというイメージを描く、あるいは、ハードルとハードルの間を近づけて、普段は4歩のところを2歩にする、などそもそもの「ゴールまで速くたどりつく」という短距離系種目本来の目的から離れないように勢いをつけさせる練習をする。
などである。
ただし、そもそもアンラーニングは、ラーニングではないかという気もする。わざわざ「アン」をつけるのは、ラーニングしてしまったヒトがターゲットだからだ。そうしたターゲットは、本当は、自分が大前提にしていることを問い直して、新たな前提のもとに既存の知見(知識、ノウハウ)を再編成するということをすべきではないか。アンラーンの仕方は、1対象の選定、2洗い出し、3なぜこれでよいのかの判断、4必要な変更といった流れをとるようだが、これは、「アトミック・ハビット」の考え方と同じに見える。習慣化しているコトを洗い直す。これが、何か新しいこととといえるのか。もっと抜本的な変化を求める向きには、物足りないかもしれない。しかし、変化対応ができにくいのは、習慣化の安定感も一定必要だからである。それをいきなり変えるのは難しいとすれば、こうした漸進的対応もありといえばありかもしれない。トヨタ的なアプローチなので、日本人向き?
総じて、サッカーのゴールキーパーのPKのポジション、つまり自由に前後左右に動ける態勢に戻るイメージというのは共感する。変化が激しい時代は、まず「ニュートラルポジション」に戻ってみたらどうだろうか、ということは本当にそのとおりだ。 -
Posted by ブクログ
変化の激しい時代に、新たな学び方として「アンラーン」という概念を説明し、その方法を解説した一冊。
アンラーンという言葉をそのまま理解しようとすると、学びの否定のようにも感じますが、著者は、「学びの否定ではなく、これまでに学んだ知識や身につけた技術を振り返り、さらなる学びや成長につながる形に整理し直すプロセス」と定義しています。
これだけを聞くと、これまで既出のリスキリング、意識改革といったものの焼き直しのような印象があり、読み始めた当初は、そのような印象でした。その中で、個人的にいいアクセントになったのは、元陸上選手である為末大さんの経験を活かした部分です。ビジネス的な内容になりがちな所を、スポーツを例えて解説する部分は、分かりやすく、納得もできる内容でした。
個人的に面白かったのは、ウインドサーフィンの「二大下手くそ」の話です。1つは、「ウインドサーフィンと似たようなスポーツの経験がある人」、もう1つは「体力に自信がある人」だそうです。この例えにより、アンラーンの本質や課題が見えてくる気がします。
勉強法といった本は多数ありますが、テクニックではなく、根幹となる考え方を見直すために、興味深い1冊でした。
▼アンラーンは学びの否定ではなく、これまでに学んだ知識や身につけた技術を振り返り、さらなる学びや成長につながる形に整理し直すプロセス。
学びによる知識や経験をよりよく活かし、長いスパンで活躍し続けるための、とても重要なステップ
▼「これまでに身につけた思考のクセを取り除く」
「思考のクセ」というのは、環境に適応してパターン化した思考のこと
▼過去の知識や経験は貴重な資産
アンラーンとは、そうした大切な資産を手放すことではなく、いつの間にか価値のないものに変えてしまわないように、時代から取り残された”お荷物”にしてしまわないようにするためのメンテナンス
▼学びの質が格段に上がる「アンラーンの技術」
①思考や行動、動作が無自覚のままに固定化・パターン化されていないかを自問する
②アンラーンの対象とすべき最大のものは、日常の判断や習慣に大きな影響を与えている、会社や組織におけるしきたりやルール
▼「固定化した思考」を発見し、解きほぐす方法
①無意識にやっていることを洗い出す
②「いつも」「これまでは」「通常は」の思考にとらわれていないかをチェックする
▼日々、小さなアンラーンを実践するための8つの方法
①日頃から、「これは、今の会社(環境)じゃなくても通用するだろうか?」と自問自答しておく
②今の仕事に就こうと思った理由を改めて自分に問う。その理由に対して情熱を傾ける
③中学生をはじめとする専門外・業界外の人に、仕事や熱中していることを説明する。その「伝わらなさ」から「自分のクセ」を発見する
④多様な年齢、仕事、国籍、環境の人たちの中に身を置いて、「自分にとっての当たり前」と「他人にとっての当たり前」の違いに気づく
⑤周囲の身近な人に、「あなた」について尋ねてみる。自己認識と周囲からの評価との違いを受け入れる
⑥あえて情報量をセーブして動作や仕事を言語化することで「本質」にフォーカスする
⑦本業とはなるべく遠い副業をして、本業だけに通用する「当たり前」に気づく
⑧「いかになじむか」ではなく「いかに違和感を忘れないか」を大事にする
▼大切なことは、自らの「思考の固定化」ー自分がカルチャー(環境)対応に染め上げられ、フレキシビリティ(柔軟性)がなくなっているのではないかということーに気づくことです。
▼何歳になってもアンラーンを実践し、学び続けていくにあたって重要なことがあります。それは、「人の話を最後までちゃんと聞く」ことです。
▼アンラーンできている状態を改めて整理すると、「それまで無造作に身につけた知識や技能を整理し直し、これから新しい知識や技能を身につけていくために、できるだけ余計なものを外してシンプルに整えることができている状態」といえます。
▼アンラーンを阻む7つの壁
①「このままでいいんじゃないか」
②「今あるものを手放したくない」
③「せっかくここまでがんばってきたのだから」
④「自分のやり方でやりたい」「他人には分からない」
⑤「あの人の言うことなら間違いない」
⑥「だって、これが好きなんだもん」
⑦誰の中にも潜む様々な「バイアス」
▼「早過ぎる適応」:ある条件の下での環境に適応し過ぎると、状況が変わったときにかえって阻害要因になってしまう
▼人間の特徴として、適応し過ぎると成長が止まる
<目次>
はじめに 大人にこそ不可欠な「新しい学び」―アンラーン
「古い習慣」「見直されないルーチン」が成長を妨げる理由
「結果を出したあと」に僕(為末)が直面した“難しさ”
「アンラーン」は、これから誰でも身につけていける
第1章 学びの質を高める方法―「アンラーン」とは何か?
なぜ今、「アンラーン」が必要なのか?
コロナ禍という「強制アンラーン」―あなたはどう対応したか?
変化に対応するカギ「インプット前のアンラーン」
成長の新しい武器「アンラーン」の正体
アンラーンを今すぐやったほうがいいのは、どんな人か?
コラム 柳川範之にとっての「アンラーン」
第2章 実践 アンラーンー自分を「新しく学べる状態」に整える方法
学びの質が格段に上がる「アンラーンの技術」
「固定化した思考」を発見し、解きほぐす方法
思考の固定化から脱却することで「見えてくるもの」
「小さなアンラーン」を習慣化する
日々、小さなアンラーンを実践するための8つの方法
経験や学び―財産にするか、足枷にするかは自分次第
コラム 為末大にとっての「アンラーン」
第3章 アンラーンを阻む7つの壁と、乗り越え方
「前回と同じ」「これまで通り」がもたらす“かりそめの安心感”
アンラーンを阻む7つの壁
7つの壁を乗り越えるヒント
第4章「アンラーン」を人生とキャリアの武器にする方法
アンラーンが、「活躍し続けるための武器」である圧倒的根拠
「なんだかうまくいかない」とき、アンラーンが打開策になる
チャンスは「余白がある人」のところに訪れる
あとがきにかえて 僕たちがアンラーンに「前のめり」な理由 -
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ネタバレ同じ事を繰り返し言っており多少の退屈感は否めないが、知識や情報の量よりそれらをベースとして自分の頭で考えることや、課題を見つけ、異分野の人同士で議論し、より良い解決策を探すことが重要と分かった。
求められるのは課題解決力。情報を選び、他の情報と結びつけて活用する。情報をもとに考える。これらはビジネスの現場だけでなく私たちの普段の暮らしにも必要だろう。この力が足りない、議論が議論になっておらず相手に感情をぶつけるだけになっている人は私を含めて多いと思う。
相手の立場を想像する力や、相手へのリスペクトがあれば「暴言→謝罪→辞職」のコントも減るはず。口にする前に自分の頭で考えることができれば。
教養とは何か。正解ではなく、自分なりの答えを探してみたい。 -
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ネタバレ「時代に捨てられない管理職」となるために!
非連続の時代には、今までの否定から始めなければならない。
管理職は意思決定するということが求められるようになっている。今までのように与えられた課題に対して、答えを出すのではなく、そもそも何をするのかという「問い」を作れる人が管理職になるべきである。
マネジメントとリーダーシップとは異なる。管理するだけではリーダーとして不十分。
チームの羅針盤がないと前に進めない。また羅針盤は誰かが与えてくれるのではなく、自らが創り出すしかない。
この業務を通じてどうやって会社に貢献するのか?どんな目標とするのかを常にメンバと共有しておく(自分の言葉でビジョンの共有)が必要。
全体最適と個別最適の両方の視点を持たなければならない。
数値目標ではないビジョン・価値観を示す!
そもそも自分たちはどちらの方向を目指すのかを考え、改革型アプローチを実践しなくてはならない。チームの羅針盤を作ることが必要。
自分たちの存在意義は何のか?自分たちは何を成し遂げたいのか?といったビジョナリーな方向性を示すことが必要。
会社・事業・個人のレベルで判断が異なる。どの視点で答えを出すのか?
全員が納得する落としどころは中間解であって最適解ではない。二律背反で白黒つけられない問題はどこかで折り合いをつけなければならない。全員一致で答えを出すことは不可能。
みんなの意見がバラバラの時に自分のスタンスを持てるようにしないとだめ。
私はAを選択するべきだと考えます。なぜなら~だからです。よってAで進めてよいか?という提案をしないといけない。十分な情報が与えられて何が正解かがわかる場合にしかスタンスを明確にしないのは意味がない。
我こそは10年後のトップリーダーだという気構えを!
アクションをアップデートする;
管理職であってもいざという時には自分で手を動かせるようにしておく。常に最前線で戦える力を持っておく。
普段から自分の言葉で語っている人は自分の中にぶれない軸があるので、どんなに厳しい質問が来ても信念をもって答えられる。言葉にはリーダーとしての資質が現れるもの。
自分が何を大事にしているのかわかっていない人も多いのではないでしょうか?だからこそ、自分が何を語るべきなのかをきちんと考える習慣をつけて本音で話してこそ相手に思いが伝わる。
価値観を語ることは本人が思っている以上に周囲に影響を与える。積極的に部下たちと本音で話す機会を作くべき。 -
Posted by ブクログ
先般、あるセミナーで、著者の講演を聞く機会があり、中高年の働き方について良い示唆を頂いたこともあって、著作も読ませてもらいました。
人生90年時代(本書が書かれた2013年にはこう言われていたらしい)、一つの会社に年功序列で過ごす時代は終わった。40代、50代でも、これまでの経験をベースにスキルを体系化しなおしたり、新しいスキルを身に着けつつ、柔軟な働き方を模索する必要がある。転職はリスクを考えて慎重にすべきだが、リスクのない範囲で、副業(小さな起業等)も考えるべき。
50歳も過ぎると会社の中でのゴールは見えてしまっていることが多く、仕事に対するモチベーションが低下する人も多いように思いますが、著者の指摘どおり、それではもったいなさすぎる。40~50歳こそ、もう一度自分を磨きなおす時期になってきたんだと思います。 -
Posted by ブクログ
ブロックチェーンによって、金融・産業・社会はどう変わるのか。3人の著者によって書かれてある。
知らなかったこと。
・ダイヤモンド産業は、所有履歴がその商品の価値を形成している点が際立った特徴。
★ブロックチェーン技術が進呈すれば
①今までコストをかけて記録していた取引履歴がより安価かつ確実に記録できる可能性があること。
②そして不十分なかたちで記録されてきたものについても、より完全なかたちで取引履歴が残せるようになることが明らかになった。
③さらには、今まではコストがかかるなどの理由で、履歴が記録されてこなかった取引についても記録がとられ、安心感を利用者が得られるようになること。
その結果
④いままで成立しなかった、あるいは予想もしなかったビジネスの成立を促し、新しいビジネスを成り立たせる可能性がある。
⑤また、情報の非対称性の構造が変化することにより、今までのビジネスモデルの構造が変化し、競争力の構造が変化する可能性がある。
巻末にはブロックチェーンの未来像が年表としてまとめられてあることもいい。
絶対に消せない技術の問題点も生じるだろう。