渡邉格のレビュー一覧

  • 田舎のパン屋が見つけた「腐る経済」 タルマーリー発、新しい働き方と暮らし

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    労働者、地域、環境に配慮した経済活動

    働く時間や働く日数を増やしたり、原価率を下げたりすることで利潤は生まれる。
    利潤を増やしていくためには、規模を拡大し続けたり、商品を安くしたりしないといけない。

    ファミレスでのバイト
    塩素を使った消毒
    たくさんの食べられるはずの廃棄される食品
    長時間労働で疲弊する社員
    危険な薬品を使った清掃作業

    違和感を持ちながら働いていた記憶が蘇ってきた。
    この本を読んでいて、思ったことは、タルマーリーのやっていることがもっともっとたくさんの人に知れ渡ることで、社会の常識を変える力につながっていくはずだということ。

    未知の挑戦をするタルマーリーはかっこいいし、ワ

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    2024年05月07日
  • 田舎のパン屋が見つけた「腐る経済」 タルマーリー発、新しい働き方と暮らし

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    【動機】働き方や地域経済に興味があったので

    「食」や「経済」「お金」などに問題意識を感じていれば、とてもおもしろく読めるのではないかと思う。

    働いて利潤を出す「腐らない経済」の話はとてもわかりやすく、問題の一端が見えたような気がした。

    くりかえし読みたくなりそうなので ★5。

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    2024年01月16日
  • 撤退論

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    現在のシステムの潮流でのカタストロフィの生じる前の方向転換を撤退論としている。
    コモンの再生と撤退ということで、斎藤幸平が、『資本主義から撤退して里山に行くだけでは不十分。何故ならそのままでは、資本主義が里山を含めた環境を破壊するから。』と言っていたところに納得。彼はだからこそ資本主義は止めなければならないという。当方はまだ、サステナビリティは社会という形での対応が必要と思っている。戦争、技術進化などに対応する上で、経済を止め切ることはできないと思うため。

    撤退とは、単に行くか戻るかの二者択一を意味しない。そのような二者択一を自分に迫っている世界観とは、全く異なる世界観へのパラダイムシフトを

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    2023年05月03日
  • 田舎のパン屋が見つけた「腐る経済」 タルマーリー発、新しい働き方と暮らし

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    筆者の人間性や考えが随所に表れており、多くの共感するところがあった。マスプロの一端を担っている今の自分の仕事に疑問を感じつつあったが、その疑問点への解となりそうなエッセンスが感じられたのが収穫。提供者側が信念に基づいて正しくつくり、利用者がそれに正しく対価を支払う。互いに尊重し合う関係性構築がこれからのものづくりには求められているように思うし、それがこれからの生き方にも通じるものなのかなと思えた一冊。

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    2023年03月11日
  • 田舎のパン屋が見つけた「腐る経済」 タルマーリー発、新しい働き方と暮らし

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    資本主義と商い。著者の実体験による体当たりが、この悩ましきテーマに光をぶっさしてくれる。ほんとうの商いって、心地よくて、喜びに満ちたものなんだって、教えてくれる。
    金本位制ではなく菌本位制の「腐る経済」というキーワード
    も秀逸。学者のマルクス解説とは全く違う、血肉が通った労働者そして経営者の立場から、マルクスを実学として読み解こうとする姿にも奮い立たされる。

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    2022年12月13日
  • 撤退論

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    「まえがき」の内田樹の文章の衝撃たるや。
    21世紀末には、総務省の中位推定で、日本の人口は4700万人に。7000万人も減るという。
    そして、この事実を国は知ってはいるが、「このシナリオを国民に対して開示する気がない」にっちもさっちもいかなくなってから、我々に、さて、「日本は沈みつつありますが、生き延びる手立てはもうこれしかありませんと手の内を明かす」だろうと。
    その時には「強者にすべての資源を集中し、弱者は見捨てる」というシナリオは出来上がっている…。

    そうだろうと思う。そうなのだ。たぶんもう出来上がっているのだ。我々庶民はうかうかしてこれからだまされるのだ。

    この「まえがき」と白井聡と

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    2022年06月01日
  • 撤退論

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    涙あり、衝撃あり。15通りのメガネをかけさせてくれる、とても有意義な一冊。
    一人ひとりの論考をじっくり味わいたい、でも面白すぎるし文章の量も程良いのでもう1人読みたい、もしくはこの人の別の著書を早く読みたい、そんな気持ちになった。
    新しい時代がそこまで来ている、そんな予感がしてくる。

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    2022年05月30日
  • 田舎のパン屋が見つけた「腐る経済」 タルマーリー発、新しい働き方と暮らし

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    ・脱サラして田舎でパンを一から作って売っている人が書いた本。
    ・市販の普通のパンは酵母を精製して作っているため添加物も多く体に悪い。
    ・利益を生まないことで不正のない本当のビジネスを実現できる。
    ・マルクスの資本論を読んでみたくなる。
    ・酵母の話が面白かった。
    ・パンへの興味が湧いた。

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    2022年03月26日
  • 田舎のパン屋が見つけた「腐る経済」 タルマーリー発、新しい働き方と暮らし

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    タイトルに惹かれて読んだら、思想に共感した。マルクスの資本論の市場経済に対抗するために、野生の菌にたどりつく。

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    2021年04月18日
  • 田舎のパン屋が見つけた「腐る経済」 タルマーリー発、新しい働き方と暮らし

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    フィットネスビキニ選手の安井友梨さんがブログで紹介されていたタルマーリーのパンが食べたい食べたいと念仏のように来る日もつぶやいていたところ、夫が購入してくれました。一口食べたとたんに大ファンになり、ネットで調べているとオーナーの書籍が見つかり今に至ります。パンと経済を共存するにはどうすればよいのか、パンが好きなだけではいけない、しかしパンが好きでなければ総合芸術作品は作れない。オーナーのパンに対する哲学が余すところなくちりばめられています。パン好きの方も米派の方も是非ご一読を。

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    2021年02月09日
  • 田舎のパン屋が見つけた「腐る経済」 タルマーリー発、新しい働き方と暮らし

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    酵母は意志のある生き物なのかもしれないと思った。タルマーリに行ってみたいし、各地に同じ志の人々や生活が増えれば嬉しいなぁ。

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    2019年06月10日
  • 田舎のパン屋が見つけた「腐る経済」 タルマーリー発、新しい働き方と暮らし

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    読み進めながら、まったく違う分野で仕事をしているのですが、うなるところが多々ありました。

    たとえば、イースト菌と自然の菌の違い。とにかく速く仕事ができる人たちを集めて効率だけを重視したイースト菌と、いろんなやつがいるけれどひと味違ったものが作り出せる自然の菌。

    そして手のかけ方とかとか。

    仕事や教育の分野でも非常に参考になることがたくさんあります。

    まずはタルマーリーさんのパンを買ってみたくなりました。

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    2018年11月29日
  • 田舎のパン屋が見つけた「腐る経済」 タルマーリー発、新しい働き方と暮らし

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    ツイッターなどで見かけ、気になっていた本書。
    いつか読もう読もう、と思う内に、気がついたら文庫になっているではありませんか!

    イーストなどを使用せず、天然酵母や天然麹菌によってパンをつくり、店を経営する著者による本書。
    面白いのは、マルクスの『資本論』をはじめ、いくつかの経済書を引用しながら、彼らがつくるパン、経営、労働についての考え方を言葉にしているところ。
    複数の論点、かつ、著者の学生時代も含めると長いスパンの話を扱っているにもかかわらず、構成がとてもよく整理されているので、するすると頭に入る。
    何より、著者が30歳にしてはじめて本格的な社会人として働きはじめてから遭遇する様々な理不尽や

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    2017年06月03日
  • 撤退論

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    何人もの人が論を挙げてくれているのだが、詰まるところは最後の平川さんのいうところが、今の自分にはスッとハマるように思う。本の最初で編者の内田さんが、一つの論を読み終わったらすぐ次に行かないで浸って欲しいというようなことを書いていたが、そしてその通りにやってみようとはしたのだが、生来の性格なのか、なかなか難しかった。
    最後の平川さんの論に準じるなら、こういう「性格」と思っているようなことでもシフトすることはできるのだろう。

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    2024年09月10日
  • 田舎のパン屋が見つけた「腐る経済」 タルマーリー発、新しい働き方と暮らし

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    ネタバレ

    「腐らない経済」に対し、パン屋という職を通じて一石を投じた一冊(「腐る経済」の実現)。
    改めて経済学の理論から、資本主義が何を前提に回っているシステムなのか、資本主義の中で労働者はどのように扱われているのか、といった点を紐解いてくれているため、理解が進んだ。
    マルクス曰く、「生産手段」を持たない労働者は、自身の労働力/時間を切り売りすることでのみお金を稼ぐことができる。一方、労働者を雇用する資本家は、労働力への対価(=コスト)を見込んだうえで利潤を生むような仕組みをつくるため、他社との競争に勝つために商品価格を下げれば人件費を下げる・・・といったように本質的に労働者は資本家に従属することになる

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    2024年04月17日
  • 田舎のパン屋が見つけた「腐る経済」 タルマーリー発、新しい働き方と暮らし

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    「ソフトランディングはできないものか」

    この本が文庫化される前の話。「エンデの遺言」を読んだ後、書店に並んでいるのを何気なく手に取った。当時地域で通貨を発行するというアイデアは当時意外と扱われていた。村上龍の「希望の国のエクソダス」とか、石田衣良の「池袋ウエストゲートパーク」とか。

    田舎で天然の酵母を使って本物のパンを作る渡邉さんが、パン作りを通して資本主義を乗り越える可能性について書かれた本だ。

    品質の標準化、管理の容易さ、さらには価格の低下を求めて、パン作りで云えば純粋培養のイーストや農薬をふんだんに使った商品ができあがる。かくして生産物から生命力が失われ、職人はその座を取り替えのき

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    2023年06月23日
  • 撤退論

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    内田の依頼に応じた識者たちが人口減少の日本の撤退論を語る。



    それぞれある意味好き勝手に持論を書いている。

    これをここでまとめても意味はなかろう。

    自分の思う「撤退論」を書くことにする。

    識者の意見に影響を受けつつ。



    人口減少は先進国共通の現象であり、これを避けることはできない。

    異次元の少子化で児童手当増額などといいながら、

    扶養控除を廃止したり、社会保険料を増やそうとする政府の愚には呆れる。



    彼らにこそ撤退論が必要なのだ。

    高度成長時代の、人口増加時代の仕組を変えようとせずに小手先だけの政策を行う。

    前例に倣うことしかできない。

    更に省益優先、OBの天下り先

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    2023年05月29日
  • 撤退論

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    各界の著名人から内田樹氏が撤退について執筆を依頼し、まとめたもの。各専門分野からの種々の視点でどう考えているのかが分かり面白い。

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    2023年05月25日
  • 撤退論

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    資本主義的な競争では敗北した日本だが、現状はまだ物価が安くて住みやすい状況にあると思う。
    経済的な敗北を敗北と思わずに、実質的な豊かさを手に入れられる社会を作れるかが課題。
    私有から共有へ、共有する資産を豊かなものにしていきたい。

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    2022年10月23日
  • 田舎のパン屋が見つけた「腐る経済」 タルマーリー発、新しい働き方と暮らし

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    職人に憧れるな。
    昔は誰もが職人=生産者だったんだろうな。
    何かを作ることができるという自信は、労働の搾取からの解放の安心感に繋がる。
    手仕事を大切にしていきたいし、味噌、梅干し、ぬか漬けは私もしっかり受け継いでいきたいな~


    ・腐らないお金の不自然さが、僕たちを「小さくてもほんとうのこと」から解離させていく。
    ・自分の「労働力」を切り売りすることを避けようと思ったら、自前の「生産手段」をもてばいい。
    ・「職 」(労働力)を安くするために「食」(商品)を安くする。それが、マルクスが解き明かした資本主義の構造なのだ。
    ・「天然菌」は作物の生命力の強さを見極めている。リトマス試験紙のように、自分

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    2022年10月22日