渡邉格のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
金本位制ではなく菌本位制、資本主義は不自然と断言する筆者の語り口調に違和感を持ちつつも、では〇〇本位制、〇〇主義の〇〇の部分にどんな名詞が入ることが自然なのかと考えた。腐らないものつまりストックできないものだ。現在の社会はお金を自然の摂理に抗い大量増殖させている反作用で環境破壊や安全を犯した生産がされている。また、市場に大量供給されたお金の余りによって日本のバブル経済、アメリカの住宅バブルが発生した。本書はそんな資本主義の不自然さを訴え循環経済を薦める書である。
一方で、筆者は小さくてもほんとうのことをすることを目指しているが、現状日本の企業の大部分は大きくてほんとうのことを成し遂げている。経営者の多くはがめつさを持ち合わせはおらず、抱える従業員の生活を支えることを重要に考えている。このような事実からも、筆者の木を見て森を見ない資本主義批判には違和感を持たざるを得ない。
筆者は利潤を生まない経営を語っていた。しかし、利潤を生み蓄えることは一概に否定できない。スラック資源を持つことは、一つは企業の成長発展の為に有効である。これに関しては筆者の関心にはない。しかし、もう一つの目的として外部環境の変動に対するバッファーとしての意味がある。将来の不確実性に対して備えるのだ。この点に関して筆者は利潤を生まずに消費を減らすことで差益を得ているのだろうと考えられる。