マツコ・デラックスのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
幸せへの意思、孤独への覚悟。 「あまから人生相談」
レディースコミックにて連載されたマツコ・デラックスさんへの人生相談。
という一文だけでお腹いっぱい感のある本です。
初期のマツコさんはなんと、33歳。
そう思うと、20代でマツコさんは完成の域に至ってきていたのね・・・
と感慨深くなりました。
しかしながら、8年前の段階で、マツコさんに人生相談をしようとする
女性っていうだけで、もう、なんか一癖あるなと思ってしまうのが
正直なところ。
面白く拝読させて頂き、一部涙してしまいました。
全体通して伝えられているのは大きく下の2つ。
「幸せは自分の気持ち、自分の思いによって現れるもの」
「誰とどのように過ごしても、孤独からは逃げられない」
一般的な、他人の評価が幸せとは結びつかないということ、
肝に銘じないといけませんよね。
「お婆ちゃんになる何十年か先、娘さんが何ひとつ手助けを
してくれなかったとしたら、その時初めて、自分の子育ては
失敗したんだって決めればいいの。」
という言葉で、親への最終判断は、今後自分で下せるんだ
ということを感じ、
「男性にときめきがないのは『男に期待していない』ということ。
男に期待をせず、結婚願望が無い女性に何が必要かといえば、
経済力。
自分で生きていく術を身につけたら、後は風まかせでいいと思うわ。
ひとりで生きていくということは、漠然とした不安、つまりは、
紛らわせることのできない孤独を常に抱え続けるという
覚悟をすることでもあるのよ。がんばりなさい!」
という言葉で、ほっと胸を撫で下ろし、
「同性愛者だから特別なことなんて何ひとつないの。
同性愛者だからって劣っていることもなければ、かといって、
同性愛者だからってすぐれていることもない。
ただの人間よ。」
という言葉で、人間として涙。
「客観的に自分の周囲を見てごらんなさい。
信頼できる人なんていないと思ったらいないし、いると思ったらいる、
そんなものなのよ。
要は自分が好きな相手であれば、とことん信頼すればいいの。」
という言葉で、自分の意識にもっと自覚的になろう、
と感じ、本を読み終えました。
幸せへの意思、孤独への覚悟。
そんなものが欲しい、と思ったら手に取ってみてはいかがでしょうか。 -
Posted by ブクログ
久しくこのタッグから離れていたなぁ。
数年前のある期間すんげー読んでたけどな。とくにうさぎさん。
相変わらず、うんうん、って思えるところもあったけど、
少し、離れたなって、思うこともある。
めちゃハマったときには、わたしは自分の自意識の大きさに辟易としていたときだったかと思う。
自意識の大きさが変わったわけではないけれど、
「女から解放?された向かう先」を考えるうさぎさんを見て、
あ、わたしはまだ、この段階じゃないや。
わたしはまだ、考えなきゃいけないことがあるわ。
と思ったのではないかと思う。
この、「自分」というものが、ピクトグラムよろしくまっさらな人型のペラ紙みたいなもんで、そこに「二重パッチリ」「髪はロングのストレート。前髪厚くしてミステリアスに。」「服はシックに黒ベース」「バッグはプラダがいぃわぁ」「靴はヒールなしなんてありえない!」みたいなオプションをペタペタカスタマイズした「記号変換可能な存在」と化すことが当然となったこの世の中で、「そーは言っても、まだ自分、吠え声上げるくらいの気概は残っとりますから。」なんつう魂は売り渡してませんぜ的雰囲気すら「キャラ」という枠組みの中で「記号変換可能」な存在に成り下がってしまっている。
流れに身を任せて書いてみたので分かりづらいですわね。
バブリーな時代にはさ、(いや、今もいるけど)ヴィトンのバッグを持ってる私、みたいな「記号を着ること」がもてはやされていたんだけど、最早それが、「キャラ」という便利な言葉に身を隠しながら、「自分の内面すら記号化して着てしまう」現象が現れている。
岡崎京子を読んだのは、「それでも生きる」っていうぎりぎりの結論にたどり着いた人なんじゃないかと、思ったからで、
それを私なりにもう一度、「それでも前に進むためにできること」を、回顧主義とは違う感じのアプローチはできんものかと、考えてみたいと思ったんよね。
自らを記号化して傷つくことも前に踏み出すことも先延ばしにしている私を含む若い世代が、どうやって次の一歩を踏み出すか、「生」に目を向けるかという課題を、
「子を産む」以外の手段で見つけることは出来ないかと、
考えてみたいのが最近の私の頭の中でございます。
それは、「子を産む」ことを選ばなかったうさぎさんとは、
多分違う形で見つけたい、と、私は思っているのだと思います。 -
Posted by ブクログ
最初。ヘラヘラと軽い気持ちで読み始めた。やがて笑顔は凍りつき、読む手を休めながら目を閉じる事しばし。
重い本である。
獣道、人の痕跡なき道を歩くとはさも苦しいものなのだろうか。またそれが「裏道」なら尚更である。
本著はマツコデラックスと、中村うさぎ。二人の異色が「拝啓 マツコ様」「拝啓 うさぎ様」と書簡をやり取りする形式+対談といった構成になっている。テーマは多岐に渡るが一貫として語られるのは、哲学である。
その言葉は、やたらと刺さる。刺さって刺さって、毒にやられそうになる。特に私が刺されたのは以下。
「できれば、ネガティブな事だけ忘れて、大切な思いはリアルに覚えておきたいものだけど、人間はそんなに都合よくできていない。忘却によって救われた分、忘却によって失い続けるのよ」