マツコ・デラックスのレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
自分がなぜ「マイノリティ」と呼ばれる人(この本ではマツコ)が好きなのか、それは何を隠そう自分自身に「マイノリティである」という自覚があって、そういう意味でシンパシーを感じる人が活躍していたり自分の主張を展開していることが、単に嬉しい、若しくは勇気付けられるからだと思う。p144で池田氏が「エリート社員はマツコを見ても変だとしか思わない」と言っているが、社会の中心的存在で牛耳る側の人にマイノリティの存在は響いてこないのだろう。
なぜ他人に自分の生き方を押し付けるのか?人に迷惑をかけない範囲で自由に生きることができればいいのにと、この本を読んでそんなことを思った。 -
Posted by ブクログ
ネットや日本という国の在り方、個人主義やセクシュアリティーまで、2人の気の赴くままに進む往復書簡。個人的には特に2011.11.27-2012.6.10の部分が興味深い。
ここ何年か、何故だか中村うさぎの発言が気になるのは、恐らく彼女の思想が自分と似てる部分が多いから。p.87〜中村うさぎが珍しく政治について発言しているが、国家(日本)の「栄枯盛衰」の考えだったり、蓮舫の「一番じゃなきゃいけないんですか?」発言に対する理解だったり、これからの日本の在り方だったり、普段自分が漠然と考えていることほぼそのまま。p.94で日本は世界のリーダーとなる国民性ではないというのもまた然り。
テーマに偏りはあ -
Posted by ブクログ
言葉の定義をはっきりしないで、
薄ボンヤリした概念を共有するつもりで会話するじゃない?
それを許せないタイプの二人の
書簡のやり取り。
中村うさぎさんとマツコデラックスさん。
なので、
解釈やら、言葉の持つ意味について
突っ込んで話しています。
お互いの言いたいこと、
訂正と再確認を。
やー、お二人とも大好きですが
私にとって
かなり濃いです。
でも、確かに誰かと話していても
暗黙の了解とか
なんとなく伝わってるよね、
ってふんわりした空気があったりするけど
この往復書簡にはありません。
孤独、欲、自我、自由、
試行錯誤して格闘している言葉たち。
「色んなものを諦めることだけ -
Posted by ブクログ
自称「欲と悪徳にまみれた暴走ババ」である中村うさぎさんと、「デブでゲイの女装癖キワモノ」であるマツコ・デラックスさん。二人が隔週(?)で「サンデー毎日」で連載(意見交換)していたもの。女性政治家とフェミニズム、性とコンプレックス、本当の自分探しと女装癖、人生の意味と神様、などなどについて、お二人の赤裸々な考えやお互いに対する想いがすごい。
もうお二人は神の域に達しているかのように思えた。崇拝。
新宿の街に魅せられてハマってしまいそうになった後だったから、P194のご叱責が身にしみた(笑)もし東京に住んでたら…しばらくは通っちゃってたかもなぁ。ほんと居心地よかったんだもん。「女のはみ出し者」な -
Posted by ブクログ
ネタバレあはは。泣いちゃった。この本で。
マツコさんのお母さんの
「今日の五時の生放送を見ます」
の一言に、大笑いしたあと、孤独じゃないんだって号泣したっていう件で。
同じじゃないし、マツコさんの状況とか気持ちとか計り知れないものがあるけれど、
自分の中にもある、頭でっかちで、醜くて、それでも自分が可愛くてならない醜悪なモンスターみたいな自意識に苛まれながら、自由を叫んでる愚かな自分を重ねてしまいました。
先日学校のカウンセリングの先生の講義を聞く機会があり、
異性に執着を求める傾向の中に、父親との関係によるものを上げていた。
父性が脆弱な家庭環境の女の子は、男性関係に -
Posted by ブクログ
マツコ・デラックスという字面を初めて見たのは確か13〜14年前の雑誌「relax」だったと思う。
衝撃だった。ドラァグクイーンという職業(?)、「デラックス」を名前に選んだセンスのよさ、性別のわからなさ、すべてがただものではなかった。10センチにも満たないスペースで異彩を放っていたのだ。してやられた感じは忘れられない。
仕事の合間や電車待ちの時に「デラックス、か…」と呟くこともしばしあったと思う。
で、時が流れて2010年代。
マイノリティであったはずのマツコ様がこんなにブレイクするとは全く想像できなかった。
普通にバラエティにでているのを見て驚くとともに、やっと時代がついてきたのかナ?と思っ