セネカのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ストア派哲学者による名著
文体が硬く、少々読みづらいが、「時間」「幸福」「徳」「快楽」など
人類普遍のテーマについて取り扱っている
セネカの考え方は少々ストイックで高次元なので
堕落した(セネカから見れば)現代の価値観には所々馴染まない
断定口調の道徳の授業を聞いている気分になった
それでも、この本を繰り返し読むことで、
より高次な生にしていければ、と思う
にしても、哲学者が病むのはよく分かる
人生や幸福とは究極的に答えがない問いだから、考えるのは大変な労苦を伴う
●生の短さについて
セネカは時間を浪費する人を手厳しく批判する
それは、怠惰な人だけでなく、忙しい人も対象に入っている
生に向き合う閑暇の時間を取れていないのは、死んでいるも同然と。
ということは、私は大部分の時間死んでいた?と省みざるを得ない
●幸福な生について
セネカは徳を最高善と据え、それらを目標にすべきと説く。
そして、快楽は徳とは正反対の位置にあり、快楽に支配されてはならない。
これは富にも応用される考え方であり、富に支配される人生は送ってはならない
富に支配されるのではなく、富を利用し、最高善に近づくべきである -
Posted by ブクログ
ネタバレ光文社古典新訳文庫の訳のおかげなのか、プルタルコスやキケロよりだいぶ読みやすい。読みやすいけど、内容は哲学というより自己啓発的な内容でちょっと退屈でもあった。
「われわれは、短い人生を授かったのではない。われわれが、人生を短くしているのだ」という「人生の短さについて」はなかなか耳の痛い話だ。過去の哲人の英知により打ち立てられたものこそ(世俗の名誉と違って)永遠である、という部分はちょっとプラトンの「饗宴」を思い出した。多忙な仕事に追われることをやめ、そのような過去の英知を知り求める事が真の閑暇である、とセネカは言う。そうして永遠につながることができる、というのはなかなか美しいと思った。しかし、当時のセネカのような裕福なローマ人は奴隷がいるから生活のためにあくせく働く必要がなかったわけで、そこは考慮に入れる必要があるとは思うが…。
「薄くなった髪を、あちこちから前のほうに寄せ集めたりしている」という一文には、2000年前もそういうことしているんだなあとちょっと面白くなってしまった。 -
Posted by ブクログ
Twitterでたまたま見かけて手に取った。
古代ローマの哲学者の本なんて理解できるのか…と不安だったけど、とてもわかりやすい訳で驚くほどすんなり読めた!
表題作よりは「心の安定について」が一番面白く読めた。「人生の短さについて」は他の文章より例えの連続という感じで、読んでいて退屈なときもあった。
紀元1世紀のローマの人の例えが時代や国が違う自分にも共感できること、文章がしっかり残っていること、日本語訳ができていることなど、全てが新鮮で驚きの連続だった。
セネカ自体が大昔の人なのに、セネカが例え話に出す人物が紀元前5世紀…みたいな感じで、セネカの時代はどうやって過去の人物のことを勉強してたんだろうとか、どんな形でこの文章は残っているんだろう、原典はあるのか、とかいろんなことが気になった。
さすが今の時代にまで残っているだけあって、普遍的で理解しやすい考え方だと、ただただ感心した。 -
Posted by ブクログ
時間を浪費するには生は短く、ちゃんと使えば長い。
人は人のために時間を使いすぎで、自分のために時間を使っていない。
本来は自分のために時間を使うべきであるのに、時計の針を他人に委ねて行動する。
少しの暇ができても、手持ち無沙汰になり、忙殺されることを好む。
本来、人生というのは他人のために浪費している時間はない。自分の人生を哲学し、その哲学を醸成するために時間はある。そして、その哲学を誰かに聞いてもらい、また聞くことによって、その生を永らえさせる。
実際のところ、生とは自身の哲学を形成して、人に委ねることなのかもしれない。
ひとまず、過去の偉人達はボコスカ言ってくるのが好き。笑
他人のことと言えば、SNSとかもそうなんだろうな。
セネカが現代人のスマホ依存を見たら、きっと発狂してしまうだろうな。。笑
どうでもいいけど、ソクラテスをソークラテースって書くの、好き。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ「人が生きているうちの大半は、人生じゃなくて、ただの時間、だ」
という、伊坂氏の『死神の精度』に使われていた言葉が気になり読んでみた。
思ったことは、いつの時代も同じ人の愚かしさ。
こんな時代でも現代でも、大して変わりなく
忙しい人は”忙しく”しており、そうでない生活を求めて
温泉宿のパンフレットやロハスなどに憧れたりする。
他人の為に時間を使うことが全て悪いことではないし
そうすることで自分に返ってくることもあり
それが使った時間と対価もしくはそれ以上の価値があることもあろう。
この辺りのことについては同意できなかったが
近頃命の儚さや短さについてつい考えてしまっていたこともあり
興味深い内容だと思った。
歴史上の偉人にはいつでも会いに行ける
というのは、言い得て妙である。
考え方ひとつで人生は変わる、と思えた。 -
Posted by ブクログ
「人生は短くない。与えられた時間の大半を私達が無駄遣いしているだけである。」
「無駄遣い」など書いてしまうと、ビジネス書が好きな方は「時間管理」やら「効率的」やらそんなワードが浮かぶと思うが、本書はそういう類ではない。
なんのために時間を使うのか。
まさにこの一点について読者に訴えかけているのである。
この部分がずれていれば、たとえ人生が1000年あったとしても「短い」と感じてしまうだろう。
ページ数は160ページ強であり、しかも実質左のページだけ本文が欠いてあるので短い時間でさっと読める。
しかし、この短い時間が自分の人生の長さに影響を与えるかもしれないと思うと、なんとも不思議な気分がするのである。
今の年齢で読んでよかった。あと30年後くらいに読んでいたら読後は暗いものになっていたかもしれない。